2016/01/07(木)<【ノルウェー】発“いじめ対策”とは? 子供たちが守る「大事なルール」>
【news every.】 http://www.ntv.co.jp/every/index.html
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓記者発 <【ノルウェー】発“いじめ対策”とは? 子供たちが守る「大事なルール」>
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北欧の【ノルウェー】では国を挙げた『いじめ対策』が大きな成果を挙げている。
“いじめを許さない子供を育てる”
その取り組みを現地で取材した。
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┣■【ノルウェー】発“いじめ対策”とは?
子供たちが守る「大事なルール」
去年2015年11月
ノルウェーの首都オスロ郊外にある
【ビトーネ学校】
日本の小学6年に当たるクラスでは、この日
『いじめ』に関する話し合いが行われていた。
◇女子生徒
私の友達に嫌なメールが送られてきたことがあるわ。
◇男子生徒
そんなメールが沢山来たらすごく怒るな。
・先生の問いかけに次々と手を挙げる子供達。
こうした話し合いは「2週間に1度」行われているという。
◇男子生徒
まずは相手と話して解決しようとするけど、もし続くようだったら
“大人とか先生に話すよ”。
◇女子生徒
何をされたのか“親に話す”と思う。
・子供達が口々に言っていたのは“いじめに気付いたらまずは大人に話す”ということ
◇山本めぐ 取材記者 NNNオスロ郊外
こちらの学校では全ての教室にこのような『いじめに関するルール』が書かれた
(子供達が書いた手書きの)ポスターが張ってあります。
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『いじめに関するルール』
1.絶対に友達をいじめない。
2.もし、いじめられている友達がいたら助ける。
3.一人ぼっちの子がいたら仲間に入れる。
4.もし、いじめを見付けたら大人に話す。 ※先生か、親に。
・実はこのルールは学校が導入した『いじめ対策プログラム』に則ったもの。
『先生向けのルールブック』も用意され、
いじめに対しどう行動すれば良いか、170頁以上に渡って詳しく書かれており
先生全員に配られている。
先生はルールに従い、
・休み時間はいじめが起きないよう、先生は黄色いベストを着て常に巡回する。
・また月に1回、10人程度に別れて『いじめに関する会議』を行っている。
“いじめの責任は全て大人にある”これがこのプログラムの基本となっている。
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プログラムを導入した
◇市のいじめ対策担当者 50代前半の女性
毎日何年にも渡ってルールを徹底し、それを学校の文化にするべきです。
子供達に“大人は絶対にいじめを認めない”と分からせないといけません。
そして子供達に大人を信じさせるのです。
・この学校に転校し“救われた”という子供がいた。
◇テーアさん(12)
(前の学校で)友達からいじめられていたの。
凄く嫌なことを沢山言われたり・・・ 凄く嫌だった、悲しかったわ。
・しかし今はいじめられる心配が無くなり、テーアさんに笑顔が戻った。
良い友達が出来たわ。毎日学校に来るのが楽しいの。
【ビトーネ学校】
この学校ではプログラムを導入してから3年間で「いじめが3割以上減った」という
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【ノルウェー】
1980年代から子供が自殺するなど深刻な「いじめが社会問題化」した。
“いじめ大国”とまで呼ばれた時期があった。
この事態に国は、
2003年
『教育法改正』
子供が安全な環境で教育を受けられるよう
学校に“システム”を構築する義務を規定。
・【ノルウェー】では様々な『いじめ対策プログラム』が大学などの研究機関で
開発され、その一部には国からの助成金が出ている。
それぞれの自治体や学校は、いくつもあるプログラムから自分達に合ったものを選び
購入。教育法の改正でこの動きが加速した。
こうした取り組みにより、
【ノルウェー】全土で行われた
<「いじめられている」と答えた子供> ※小・中・高校生の一部学年が回答
※無記名
2010年 7.2%
2011年 7.5%
2012年 6.8%
2013年 4.3%
2014年 3.9% ※ここ3年、減少傾向が続いている。

- 作者: ダンオルヴェウス,ヴィッキー・C.フラークス,ナンシームリン,マリーネスナイダー,シェーンリース,スーザン・P.リンバー,Dan Olweus,Nancy Mullin,Jane Riese,Vicki C. Flerx,Susan P. Limber,Marlene Snyder,小林公司,横田克哉,オルヴェウスいじめ防止プログラム刊行委員会
- 出版社/メーカー: 現代人文社
- 発売日: 2014/01
- メディア: 単行本
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┣■学校で見た“いじめ根絶”作戦
『仲裁員』が防ぐトラブルの「芽」
◆「いじめられている」と答えた生徒が「0%」の学校
◇セバスチャンくん(12)
休み時間、彼が手に取ったのは、
「これは揉め事があったら僕が“仲裁”するということを示すベストだよ。」
彼はこの学校に22人いる『仲裁員』と呼ばれる上級生の代表の1人。
この“オレンジのベスト”は『仲裁員』の目印。
この日の休み時間、彼は校庭にいたところ、
「それでここで何が起きたの?」
「やってないよ!」「いや、やったよ!止めてって言ったじゃないか」
遊んでいる最中に言い合いになっている二人を見付け、
「二人もワザとじゃないんだろ?
このことは忘れて前みたいに仲良く遊べない?
お互いのこと、嫌いになりたくないだろ ?? 」 「うん・・・ 」「うん・・・ 」
「友達でいたいだろ? メルシー メルシー
じゃあ“ごめんね”って言って」 「ごめんね」「ごめん。」
「よし!」
彼はまた二人が遊べるように手を貸した。
【ゴーリヤ小学校】
この学校では子供同士の些細な揉め事が“いじめ”に繋がりかねないと考え、
『仲裁員』が自主的に解決して“いじめの芽”を摘んでいる。
◇セバスチャンくん(12)
校庭で特別な責任を持って皆を守っているんだ。
◇山本めぐ 取材記者 NNNオスロ郊外
こちらの小学校では入り口から入ってすぐの所に
このように『仲裁員』の写真が飾られています。
・子供達にとって『仲裁員』は憧れだという。
Q.『仲裁員』になりたい?
A.
◇カステンくん(10)
うん、すごくなりたいよ。*笑顔*
自分がみんなの助けになりたいんだ。
◇アーレさん(10)
辛い思いをしている友達を助けられる、いい人になれると思うの。
・この学校では毎年学年の7割程の子供が『仲裁員』に応募。
→ 先生が面接して選び、その競争率は約4倍だという。
◇いじめ対策担当の先生 60代半ばの女性
「人に共感する」ことができ、「他の子供にも目を配れる」子を探しています。
そしてその子自身が「自立している」ということも大切です。
◇セバスチャンくん(12)
『仲裁員』を1年勤めた彼には確固たる信念が生まれていた。
「いじめをただ見ていて何もしないのは、実際にいじめているのと同じくらい
悪いことだと思うんだ。」
◇校長 50代前半の男性
このプログラムは子供達を良い市民に育てるという“市民教育”としての側面も
あると話す。
「このプログラムでは子供達はコミュニケーションによって
他の人の気持ちを理解した上で揉め事を解決します。
これは子供達が大人になった時、とても大切な能力です。
【ノルウェー】では他の人への共感を持ち、その人の痛みを分かった上で
何かをしてあげたいと思う人が良い市民とみなされるのです。」
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┣■国レベルでも「いじめ対策」監視
“先進国”【ノルウェー】の取り組み
◇山本めぐ 取材記者 国際部 NNNオスロ郊外
今回取材した【ノルウェー】の学校では、プログラムが明確に示されることで
「大人がいじめは許さない」という一貫した行動を取っていました。
このような大人の下、子供は「いじめを見付けたら行動しなくてはならない」と
何の迷いもなく断言できていました。
日本でも法整備は行われましたが、※2013年『いじめ防止対策推進法』施行
現場では結局それぞれの“先生任せ”になってしまっています。
いじめない子供を生むために、全ての先生が一貫した行動を取れるよう
(日本でも)具体的な手段が示されるべきです。
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◆もちろん【ノルウェー】でも“いじめ”を根絶できたわけではない
・学校や自治体が適切に対応しない場合に備え、
さらに国のレベルで監視する【子供オンブッド】という存在がある。
【子供オンブッド】
◇リンブー氏 30代後半の女性
国王から任命され、大きな権限を与えられている。
・どうしても“いじめ”が解決しない場合、【子供オンブッド】は
政府や自治体に直接働き掛けるなどして、個別のいじめ案件の解決を促す。
・また子供達は【子供オンブッド】に直接相談することもできる。
◇リンブー氏 30代後半の女性
私達の仕事は学校で働く先生達に“いじめ”に対し
「日々行動するのが義務だ」いう自覚を持たせることです。
プログラムを単に導入するだけでは不十分なのです。
・“いじめ”を絶対に許さないという大人の姿勢。
それを促す国を挙げた取り組みが着実に学校から“いじめ”を無くしている。
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┗■【ノルウェー】の「いじめ対策」
日本が学ぶべきことは・・・
◇小山慶一郎 キャスター(NEWSのメンバー)
あの、先生と生徒が顔を合わせて輪になって話していましたけれども
そうやって“いじめ”に対する考え方を大人と子供で共有していくことが
プログラムを実践していける土台になっているのかなぁと思いましたね。
◇鈴江奈々 キャスター
【ノルウェー】では決まった1つのプログラムがあるわけではなく、
学校や自治体の状況に合わせて、それぞれ取り入れているそうなんですが
ルールが文化になるよう、継続した『いじめ対策』が行われていましたねぇ。
◇小栗泉 日本テレビ報道局解説委員・政治部担当副部長
やっぱり「時間を掛ける」ということが大切ですよね。
【日本】でもこのプログラムを取り入れたらすぐ効果が出るというわけではなくて
【ノルウェー】でも10年以上の時間が掛かったということです。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・なかなかいい特集だと思いメモに残してみました。完全に根絶できたわけではない
というのがリアルでいいですよね。些細な揉め事は抑えきれないわけですから。
┣・『いじめ対策プログラム』を何本も用意する、またプログラム開発の助成金並びに
利用手数料を得られることでより優秀なプログラムへと切磋琢磨されていくと。
┗・2週間に1度、クラス全員が顔を見合わせ・輪になって話し合う機会を増やすことで
“いじめ”の見落としを防ぐ。この程度は今の日本の学校でも行われているので
しょうか ?? 『仲裁員』というのは中学生にもなると性根の腐った輩も出てくるので
なかなか難しいかと思いますけどね。(苦笑) 【子供オンブッド】という制度は
とてもいいんじゃないでしょうか。日本でも天皇陛下直々に指名された者が就けば
かなり効果が発揮できそうです。第一人者は“菊池桃子”女史辺りでしょうかねぇ。
*ラ・ムー*(笑) ちょうどそんな頃合いの歌を歌ってますね。(笑)