2016/01/10(日)<大国復活の野望 ~ロシア・プーチンの賭け~ >
【NHKスペシャル】 http://www6.nhk.or.jp/special/index.html
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓NHKスペシャル
┃ 激動の世界 第2回<大国復活の野望 ~ロシア・プーチンの賭け~ >
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去年2015年12月17日
【ロシア・モスクワ】
年末恒例の記者会見に臨んだロシアのプーチン大統領。
・国内外から集まった記者を前に強気な発言を繰り返した。
去年2015年11月
『トルコによるロシア軍爆撃機の撃墜』
◇ウラジーミル・プーチン(63) 露大統領
我々は新たな『地対空ミサイル』を配備した。
次はトルコの戦闘機がその上を飛んでみるがいい。
『ウクライナ紛争』
今もロシアと欧米の駆け引きが続いている。
◇ウラジーミル・プーチン(63) 露大統領
ウクライナは我々の言うことに耳を傾けるつもりがないようだ。
ロシアが決めることではない。
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◆ロシアは今、欧米とは一線を画した“独自の路線”でその存在感を際立たせている
・アメリカが対応に行き詰まり、混迷が続く『シリア情勢』。
ロシアは大規模な空爆に踏み切り、主導権を握ろうとしている。
・アジアや中東で台頭する地域の大国とも連携。 ※中国、イラン
“新たな国際秩序”を創り出そうとしている。
◇ウラジーミル・プーチン(63) 露大統領
世界の力関係が決まろうとしている。
ロシアは影響力のある国になる。
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東西冷戦の終結から四半世紀余り。
世界は超大国アメリカを中心に秩序が形作られてきた。
2001年9.11アメリカ同時多発テロ事件以降~
しかし「テロとの戦い」でアメリカの威信は失墜。
◇バラク・オバマ 米大統領
我々は世界の警官ではない。
台頭する“国家の野望”が剥き出しになっている。
◇ウラジーミル・プーチン 露大統領
「新しい秩序」か、「ルールなき世界」か。
【ISIS】イスラム国 etc.
「新たな脅威」の出現と「混乱の連鎖」
難民問題 etc.
◇アンゲラ・メルケル 独首相
これは歴史的試練だ。
世界はどこへ向かうのか?
3回に渡って探る。シリーズ『激動の世界』
The Era of Disorder
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◆第2回は、大国復活へと突き進むプーチンの【ロシア】
・2年前の『クリミア併合』をきっかけに、これまでの「欧米協調路線」から
終止符を打ったロシア。 今、何を目指しているのか?
◇ロシア国際政治学者
ロシアには独自の世界観があり、アメリカとは異なるものだ。
◇アメリカ国際政治学者
アメリカとヨーロッパの分断。それがプーチンの究極の狙いだ。
・国家の命運を賭けた“ロシアの野望”に迫る。
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┣■プーチン支える 謎の“実業家”
【ウクライナ・クリミア】
◇大越健介 NHK報道局政治部記者 ※【ニュースウオッチ9】の元MC
ヨーロッパとアジアの境目に位置する【黒海】。
そこに突き出たクリミア半島は軍事の要衝でもある。
ここから見えるセヴァストポリの軍港に独占しているのはロシアの艦船です。
※丘の上から中継 ※巨大な潜水艦が映る
ロシアは2年前、ウクライナの領土であるクリミアを、力を背景に併合しました。
そしてそのことは世界に大きな衝撃を与えました。
なせならそれは『冷戦』の後、アメリカを中心に作られてきた国際秩序に
かつてのライバルが公然と「挑戦状を叩きつける」ことに他ならなかったからです。
この後、世界は“新たなリスク”を孕みながら激動することとなりました。
しかしプーチン大統領は行動を改める素振りすらありません。
むしろ欧米などからの批判の声をエネルギーに変えるようにして、独自の流儀で
「大国復活」を目指しています。
冷戦後、欧米と歩調を合わせ、共に【G8】のサミットを運営するまでになりながら
大きく逆方向へと舵を切ることになったロシア。そのプーチン大統領の胸の内に深く
寄り添い、野望の実現に奔走する“ある実業家”を追いました。
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去年2015年3月
【ロシア・モスクワ】
ロシアの政治の中心クレムリンに隣接する迎賓館
・ロシアの『クリミア併合1周年』を祝うパーティが開かれた。
出席したのは現職の閣僚や政党の幹部など数百名。
クリミアの行政府の指導者◇セルゲイ・アクショノフ氏なども駆け付けた。
パーティーを主催した
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
不動産開発や株の売買で、若くして巨額な財を成したビジネスマンである。
「クリミアを取り戻してくれた大統領に祝杯を捧げよう。
我々は誇りを持って国家を歌えるようになった。」
その豊富な資金力でプーチン政権と深い繋がりを築いてきたマロフェーエフ氏。
2015年4月28日付
【外国メディアのサイト】
With Cash and Conspiracy Theories, :現金と陰謀説で、
Russian Orthobox Philanthropist :ロシアの正統な慈善家
Malofeyev is Useful to the kremlin :クレムリンの役に立つマロフェーエフ
◆クレムリンの役に立つ男
・マロフェーエフ氏と中でも特に親密なのがショゴレフ大統領補佐官。
『大統領補佐官』
プーチン大統領が自らの政策立案のために選んだ側近。※10名うち女性1名。
マロフェーエフ氏はこうした人脈を通じて、大統領の意向を汲み取り動いていた。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
プーチン大統領という“強いリーダー”がいるロシアは恵まれています。
我々国民は最大限、大統領を支えていく義務があります。
私は大統領が目指す国家像や政策を実現させるるためならば
いかなる努力も惜しみません。
・マロフェーエフ氏は『クリミアの併合』にも深く関与していたと見られている。
ロシアに対して【EU】が発動した『制裁対象者リスト』に「No.93」として
政府高官や軍の関係者と共に民間人でもあるマロフェーエフ氏の名前が載っている。
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2014年2月
『ウクライナ政変』
『クリミア併合』のきっかけとなった2年前の政変。
・ロシア寄りの政権が抗議デモによって倒され、
【EU】入りを目指す親欧米の暫定政権が誕生した。
ロシア系住民の多い南部のクリミアでは暫定政権に反発する勢力が
ロシアへの編入を求める動きを強めた。
プーチン大統領は「ロシア系住民の保護」を理由に
ロシア軍部隊をクリミア各地に展開。一方的にクリミアを併合した。
【EU】
material and financial support to separatists
併合を画策した兵力に対し、マロフェーエフ氏が物資や資金面で支援していた
と見ている。
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2014年3月
『【EU】緊急外相会議』
力を背景にした現状変更の試み。国際社会のルールを踏みにじるロシアの行為に
欧米は強く反発した。
◇バラク・オバマ(54) 米大統領
ロシアの行動はウクライナの主権や領土を侵害する国際法違反の行為だ。
・しかし、プーチン露大統領は「歴史的にクリミアはロシアの領土である」と主張。
“欧米との亀裂”は決定的なものとなった。
◇ウラジーミル・プーチン(63) 露大統領
いかに外国の反発があろうともロシアは決断しなければならない。
「国家の利益を死守する」のか、それとも「永遠に譲歩を続ける」のか。
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◆『クリミア併合』直後、ウクライナ東部では「親ロシア派」と呼ばれる武装勢力が
「分離独立」を求め紛争を引き起こした。
当時、親ロシア派を指揮していたのは2人のロシア人だった。※共に50代前半の男
◇ホロダイ 指導者 ◇ギルキン 幹部
我々はロシアから多大な支援を受けている。
・実はこの2人、『ウクライナの政変』直前までマロフェーエフ氏と共に働くなど
密接な関係にあったとされている。
ウクライナの諜報機関はマロフェーエフ氏がこの内の1人と交わしたとされる
電話の記録を公表している。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41) ◇ギルキン 幹部
ギルキンに替わってくれ。 マロフェーエフさん、ご機嫌よう。
我々は敵を撃退しました。
死者が沢山出ました。
死者はどのくらいだ? 我々は敵の車両を待ち伏せし
3台を狙撃しました。乗っていた
ほぼ全員が死亡しました。
素晴しい祝日になったな。 頑張りました。アッハハハハハ(笑)
ありがとうございます。
・欧米寄りとなったウクライナに揺さぶりを掛けるロシア。
その背後で動いたとされるマロフェーエフ氏。
しかし行っていたのは「あくまでも人道的での支援だった」という。
Q.あなたは親ロシア派に資金を提供していたのか?
A.
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
その問いには何回も答えてきましたが、私は医薬品や食料などを送っただけです。
私に対する制裁は単なる“見せしめ”に過ぎません。
「ビジネスマンは金儲けに専念して、国際政治に首を突っ込むな」というわけです
国のために働く者は常に危険な立場に置かれますが、
私はこれからも活動を続けますよ。
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◆国際社会の非難を浴びながらも、ロシアが一方的に併合したクリミア半島
去年2015年7月
【クリミア・セヴァストポリ】
この日セヴァストポリを軍港とする、ロシアの黒海艦隊が海上パレードを行った。
・黒海に面し地中海へと繋がるクリミアは、ロシアにとって戦略上の要衝。
黒海艦隊の装備の増強を進め、【NATO】北大西洋条約機構に睨みをきかせよう
としている。
・観覧席には地元政府から特別なゲストとして招かれたマロフェーエフ氏の姿があった
「『クリミア併合』は大国復活を目指すロシアの第一歩になった」と同氏は考える。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
【NATO】はもうこの海で大きな顔はできないでしょう。
かつて【ロシア帝国】が繁栄を極めたのはエカテリーナ2世が黒海を治めた時
でした。ロシアの力はいつもこのクリミアから始まるのです。
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【ロシア・モスクワ】
・ビジネスマンでありながらプーチン大統領の動きを陰で支えるマロフェーエフ氏。
そこには『冷戦』終結後、アメリカが中心となった世界に対する強い憤りがある
という。
1991年
『ソビエト崩壊』によって誕生した“新星ロシア”。
民主主義や資本主義といった“アメリカの価値観”を受け入れ
協調していく路線に踏み出した。
◇ジョージ・ブッシュ 米大統領(当時) ◇エリツィン 露大統領(当時)
アメリカはロシアの民主化を支えていきます。
それはアメリカにとっても利益に繋がるものです。
Thank you!
握手の中ガッチリと握手を交わした両大統領
・祖国の変化を17歳の時に目の当たりにしたマロフェーエフ氏。
“新しい時代”の到来に胸を躍らせていたという。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
アメリカの自由や民主主義に大きな魅力を感じました。
共産主義が嘘にまみれたものだと気付いていたからです。
“鉄のカーテン”の向こうには素晴しい世界が広がっていると思っていました。
・しかし、急速に市場経済化を進めたことでロシア国内は激しく混乱した。
「銀行の取り付け騒ぎ」が起きるなど“経済危機”に陥った。
直面したのは「大国としての地位や誇り」を失った現実だった。
・さらにアメリカが進める軍事同盟【NATO】が東ヨーロッパや旧ソビエトの国々を
次々と取り込み拡大。ロシアの国境にまで迫った。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
ロシアは両手でアメリカを抱擁しようとしたのに、常に裏切られてきました。
彼らは自分達の利益のために我々を利用しただけでした。
アメリカは決してロシアを対等に扱うことはない。
そのことに気付き深く失望したのです。*渋顔*
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┣■ロシアの実効支配 クリミアはいま
◆国際社会が非難する中、ロシアの実効支配が続くクリミア
・ロシアがウクライナ南部のクリミアを併合してから間もなく2年。
その実効支配はどこまで進んでいるのか?
去年2015年末
ウクライナ政府の許可を得て、クリミアの中心都市【シンフェロポリ】を訪ねた。
・街中で目にするのはプーチン大統領の巨大なポスター。
「クリミア ロシア 永遠に」
・今では当然のようにロシアの通貨ルーブルが使われている。
・プーチン政権は「クリミアの発展」を国の最優先課題と位置づけている。
・住民が併合の恩恵を実感することが大事だと、1兆2千億円近くをかけて
『インフラ整備』などを進めている。
Q.ロシアに併合されてから、あなたの暮らしは変わりましたか?
A.
◇40代半ばの母とその娘
状況が大きく変わり、生活も良くなりました。 ※顔色、血色がよく見える。
◇30代半ばの男性
これから発展していくと期待しています。
・さらにクリミアを『経済特区』に指定し、税を優遇するなど活性化を目指している
しかし、その恩恵を受けているこのコンクリート工場も、
ウクライナの他の地域との交流が断たれたことによる痛手は避けられない。
工場長は先行きへの不安を感じていた。
◇工場長
ウクライナの友人には交流を一切拒む人もいます。
まるで敵国の人間のように扱うのです。
・今も国際社会の反発が続く中、クリミアはロシアの一部に取り込まれようとしている
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┣■欧米協調に終止符 プーチンの覚悟
◆力を背景にした現状変更に踏み切った【ロシア】
・その覚悟の裏に一体どのような思惑があるのか?
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◇ドミトリー・トレーニン 露国際政治学者 ※カーネギー財団モスクワセンター所長
ロシアの外交・安全保障が専門。
プーチン大統領にとって重要なのは『国家の主権』です。
「他のどの国からも干渉されず、指図も受けない」
それこそが独立した国家の真の姿だと考えているのです。
大統領は以前から、【NATO】が拡大してロシアに迫ってくること-
つまりアメリカの勢力圏が拡大してくることに対して警告を発してきました。
「それ以上踏み込んだらロシアとしても対抗せざるを得なくなる領域がある」と。
ウクライナはまさにその領域に含まれているのです。
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◇イアン・ブレマー 国際政治学者 ※米コンサルタント会社ユーラシア・グループ代表
“リーダーなき世界(Gゼロ)”の到来を予言。
アメリカはロシアを甘く見ていました。
ロシアの価値観がアメリカと同じものだと考えていたのです。
流血の歴史、苦難の歴史を歩んできたロシアにとって大事なのは
経済的な損得よりも「領土を守る」こと、「国が安全である」ことなのです。
この価値観の違いは決して相容れることはないでしょう。
アメリカ中心の国際秩序が崩れたことで、
プーチン大統領は「今なら行動を起こせる」と賭けに出たのです。
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◆しかしその強硬な姿勢は【ロシア】に影を落としている
・欧米の経済制裁が2年近くに渡って続いている。
「ルーブル安」によって物価は毎月のように上昇。
欧米企業の撤退の動きもあり、「雇用の不安」が広がっている。
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┣■高まる愛国心 プーチンのロシア
◇ロシア市民 ※老若男女問わず
「プーチン大統領 万歳」「プーチン大統領 万歳」
・ところが『クリミアの併合』以降、
プーチン大統領の支持率は上昇を続け、過去最高の90%近くにも達している。
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◆なぜこれほどまでに支持が高まっているのか?
『大学生が集まる勉強会』
Q.プーチン大統領は必要な指導者だと皆さん思いますか?
A.
◇女子大学生 ※ソバージュ
ロシアの歴史上、一番いい大統領です。
◇女子大学生 ※ロンゲ
プーチン大統領はどんな危機も乗り越えてくれます。
◇大越健介 NHK報道局政治部記者 ※【ニュースウオッチ9】の元MC
クリミア半島は併合は当然「私達の仲間なんだ・国なんだ」だから
そこを併合するのはいいと。この国はアレで
(『クリミア併合』で、プーチン大統領の)支持率は熱狂的に上がりました。
それを皆さんは「ちょっと危険なことだと思う」人は誰かいませんか?
◇女子大学生 ※赤髪
日本でも北方領土が返って来たら、首相の支持率は上がるでしょう?
◇大越健介 NHK報道局政治部記者
大統領は領土を取り返した英雄として (笑)。
歴史に名を残すでしょう。
*大学生ら、ウフフフフフ(笑)*
◇女子大学生 ※ロンゲ
私は1996年生まれです。両親から昔がいかに酷かったか
いつも聞かされてきました。
技術の進歩を見て下さい。私達は生活が良くなっているという実感があるのです。
・ロシアの人々。とりわけ『ソビエト崩壊』後に生まれた若者達の間には
「強いロシアこそが自らの祖国だ」という“愛国心”が強まっていた。
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◆ロシア社会の変化を見つめてきた
◇レフ・グトコフ氏 民間調査会社
国民の愛国心に訴えるプーチン大統領の手法は危うさも孕んでいると指摘する。
◇大越健介 NHK報道局政治部記者 ※【ニュースウオッチ9】の元MC
足元の経済が良くなくなると、このいつまでも「高いプーチン大統領の支持率」
というわけにはいかなくなるのではないかという風に考えたりもするんですが
その辺の見通しはどうでしょうか?
◇レフ・グトコフ 所長 民間世論調査機関【レバダセンター】
今のところ政権によるプロパガンダが効果を上げています。
「経済危機は長期化しない」という楽観的な見方が広がっているのです。
多くの専門家は懐疑的ですが、国民は「大統領を信じたい」のです。
いずれ経済が深刻な事態に陥り、政治にも影響が及ぶことになると見ています。
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┣■“欧米分断”狙う プーチンの【ロシア】
去年2015年5月
『対ナチス・ドイツ戦勝記念軍事パレード』
愛国心を鼓舞しながら、欧米と対立を続けるロシア。
今「新たな秩序」の構築に向け動き始めている。
・ナチス・ドイツに対する勝利から70年を記念する軍事パレード。
主賓として招かれたのは、【中国】の習近平国家主席(62)だった。
『中国人民解放軍』も初めてパレードに参加し、
ロシアと中国の緊密な関係を内外に印象づけた。
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去年2015年11月
【イラン・テヘラン】
中東ではプーチン大統領が8年ぶりにイランを訪問。
◇アリー・ハーメネイー師(76) イラン最高指導者 と会談。
シリア情勢を巡って、アメリカが退陣を迫るアサド政権を共に支援していくことで
一致し、連携を深めている。
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◆さらにプーチン大統領は「アメリカとヨーロッパの強固な同盟関係」にも
楔を打ち込もうとしている。
その考えを自らの言葉で語った特別番組『世界秩序』に出演。
まずプーチン大統領は、
・世界が直面する様々な問題の根源は
「アメリカの独善的な正義感にある」という持論を展開。
◇ウラジーミル・プーチン(63) 露大統領
彼らが言う「正当性」とは一体何でしょう?
誰が基準を作り、誰が決めるのでしょう?
ワンマン主義のやり方で、世界は混乱するだけだ。
自分達は偉大な経済大国だと偉そうにしているが、
“手術”のように他国の介入しては「失敗した。次だ」と言うのだ。
・そして、ヨーロッパに対しては、
「アメリカとの関係を見直す」よう呼び掛けた。
◇ウラジーミル・プーチン(63) 露大統領
ヨーロッパは自立した外交を完全に捨ててしまった。
安全保障も【NATO】を主導するアメリカに任せっきりだ。
彼らは冷戦時代の構図から抜け出せずにいる。
ロシアをいつまでもソビエトと重ねている。
時代が変わっていることを受け入れようとしない。
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◆【ロシア】がヨーロッパへの“足掛かり”として注目しているのが-
・相次ぐ『テロ』や『難民の流入』でヨーロッパ各地に広がる
『ナショナリズム』
「移民の排斥」や【EU】の統合に異を唱える
【極右政党】の主張が人々の支持を集めている。
ロシアはこうした勢力と連携することで、
ヨーロッパに揺さぶりを掛けようとしている。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
プーチン大統領を支えるビジネスマン。
この日、ある人物の到着を待っていた。 ※川の畔でTV撮影されながら会談
現れたのはフランスの極右政党【国民戦線】の幹部(当時)だった。
【国民戦線】
一昨年2014年、ロシアから10億円余りの支援を受けたとされている。
マロフェーエフ氏は数年前から【国民戦線】と接触を繰り返してきた。
【国民戦線】と通じてフランスの外交政策に影響を与えようとしている。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
超大国だけが支配するのではなく、世界は多極化していきます。
ヨーロッパはアメリカの影響から自由にならなければなりません。
自分達の国益のために自立すべきなのです。
◇【国民戦線】の幹部(当時)40代後半の男性 ※名前公表されず
その通りです。我々はもっと自立すべきです。
もっとロシアを見習わなくてはなりません。
・ロシアとヨーロッパの極右政党。
アメリカの一極支配に対抗しようとする連携が深まっている。
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◆アメリカが主導する【NATO】は【ロシア】の動きに警戒を強めている
去年2015年10月
【NATO】軍事演習
13年ぶりの大規模な軍事演習が行われた。
冷戦時代さながらの、ロシアとの間で緊張が高まっている。
◇バラク・オバマ(54) 米大統領
ロシアはますます攻撃的になっている。
世界の安全保障にとって【NATO】はより重要になっている。
【NATO】
再び東方への拡大を進めようとしている。
これまで空白地帯となっていた【旧ユーゴスラビア諸国】の内、
先月2015年12月【モンテングロ】の加盟を新たに承認。
他の国々も将来的に【NATO】や【EU】への加盟を目指している。
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◆この流れを食い止めようと、
ロシアが今接近しているのが【ボスニア・ヘルツェゴビナ】。
ボスニア・ヘルツェゴビナ
【サラエボ】
冷戦終結後、民族間の激しい内戦が勃発したボスニア・ヘルツェゴビナ。
3年半続いた紛争で20万人が犠牲となり、国際社会の調停でようやく和平が実現。
その後、セルビア系住民が中心の地域(北と東南の2ヵ所)と、
イスラム教徒・クロアチア系住民が中心の地域(中央部西寄り)とに分かれ
それぞれが自治を行うことで安定が保たれてきた。
ボスニア・ヘルツェゴビナで起きたこと。 世界のどこかで会いましょう♪
◇住民 ※小規模20名足らずの独立派グループらしい
「セルビア!ロシア!」「セルビア!ロシア!」
「【EU】はいらない!」
「セルビア!ロシア!」「セルビア!ロシア!」
「【EU】はいらない!」
・しかし今、セルビア系住民が中心の地域では、
民族の自立を目指す動きが勢いを増している。
【EU】や【NATO】加盟を目指す国の方針に反発し、
ロシアからの支援を求めている。 ※ゴロツキの集まりっぽい
まだ極々一部の者か?
掲げるポスターには「クリミアのように助けてくれ」と書かれていた。
またプーチン大統領の肖像画を何枚も持ち歩いていた。
◇独立派グループの代表
ロシアの助けが我々の未来のために必要です。
ロシアとプーチン大統領を信頼しています。
【ボスニア・ヘルツェゴビナ】
セルビア系住民が中心となっている地域で、ロシアが関係を築いてきた人物がいる。
◇ミロラド・ドディック 指導者 セルビア系住民
【EU】や【NATO】に加盟すれば「セルビア系住民の自治が奪われかねない」
と主張している。
「この国では我々セルビア系住民の立場は常に軽視されてきた。
自治が守られないのであれば独立を問う住民投票を行うしかない!」
・プーチン政権はセルビア系住民の地域に対し、経済協力を進めることで
ドディック氏を支えてきた。
そうした支援の一つが地元のテレビ局で報じられた。
「ロシアからの代表団を迎え、ニコライ2世の銅像が公開されました。」
第一次世界大戦でセルビア人の後ろ盾となった帝政ロシアの皇帝ニコライ2世の銅像
ロシアとセルビア人の深い絆を示す物として贈られた。
ロシアの代表団を率いていたのはプーチン大統領の側近ショゴレフ大統領補佐官。
代表団にはマロフェーエフ氏も加わっていた。
経済や教育の分野でこれまでも多額の支援を行っていたという。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
この地域はロシアにとって最前線の要衝となるだろう。
マロフェーエフ氏は今後もロシアの存在感を高めることで欧米への接近を阻みたいと
考えている。
Q.セルビア系住民が独立運動を始めたら支援しますか?
A.
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
必ず支援しますよ。もちろんそれは人道的な支援に限られますがね。
私ができることは何だってします。あらゆる手段を使って彼らの声を伝えて
いきます。
ロシアは世界の舞台に華々しく復帰したのです。
これからはもっと多くの国が我々に助けを求めてくることでしょう。
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┗■大国復活の野望 プーチンの賭け
◆ロシアは今、過激派組織【ISIS】イスラム国への対応を巡り
国際社会での影響力を一層強めようとしている
・内戦の続く【シリア】では【ISIS】イスラム国などの拠点に対して
大規模な空爆を続け、その軍事力を誇示。
・さらに『パリ同時多発テロ事件』を受けて、フランスとの連携を強め、
“テロとの戦い”で主導権を握ろうとしている。
◇フランソワ・オランド(61) 仏大統領
◇ウラジーミル・プーチン(63) 露大統領
我々の攻撃によってテロリストに大打撃を与えた。
ロシアと仏蘭西は“テロとの戦い”で連携を強化する。
・軍事/外交面で矢継ぎ早に手を打つプーチン大統領。
【ISIS】イスラム国対策の中心はアメリカではなく、ロシアが担っていることを
強く印象づけようとしている。
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◆独自の路線でその存在感を際立たせる【ロシア】
これからの世界に何をもたらすのか?
◇ドミトリー・トレーニン 露国際政治学者 ※カーネギー財団モスクワセンター所長
ロシアの外交・安全保障が専門。
プーチン大統領が目指しているのは-
世界を率いる大国の1つになることです。
これからの国際秩序は3つの大国が築いていくでしょう。
まずは世界最強の軍隊を持つアメリカ、
そして軍の近代化を進める中国、
両国には経済力も備わっています。
そしてもう1つがロシアです。
経済的には弱くても、核兵器とすぐにでも海外に派兵できる軍隊があります。
特筆すべきなのはロシアは今、世界のどの国よりも“大きな野心”を持っている
ということです。まさにそれが“プーチンのロシア”なのです。
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◇イアン・ブレマー 国際政治学者 ※米コンサルタント会社ユーラシア・グループ代表
“リーダーなき世界(Gゼロ)”の到来を予言。
プーチン大統領にはオバマ大統領にはない
「強い意志」と「決断する力」があります。 ※オバマ、情けなさ過ぎる・・・
ロシアは国は衰えていくのに、プーチン大統領の権力は強まる一方です。
そのことがウクライナやシリアの人々を危険に晒し、世界を不安にさせているのです
アメリカとロシアの関係の修復は厳しい状況にあります。
ロシアに至っては関係を回復させたいとさえ思っていません!
超大国なき世界で巧みに振る舞い、他の国々と連携しながら
アメリカに挑戦状を叩き付けようとしているのです。
アメリカの指導者はまだその事実を受け入れられずにいます。
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【ロシア・モスクワ】
赤の広場の前にて
◇大越健介 NHK報道局政治部記者 ※【ニュースウオッチ9】の元MC
経済的な豊かさを脇に置いても、戦火をくぐり抜けてきたこの広大な国土を
最低でも維持しなければならないという価値観は、ここロシアに特有なもの
なのかもしれません。
そのためには国防のラインを少しでも前に迫り出し、周辺地域に介入してでも
「親ロシアの勢力を育成しなければならない」という思いがプーチン大統領を
突き動かしているように見えます。
しかし、時に挑発的とも言えるその行動は、周辺国にとっては大きな圧迫となり
国際社会に強い懸念を与えています。しかもプーチン大統領とはいえ、政治的に
不死身では有り得ません。愛国心に訴え、圧倒的な国民の支持を追い風として
突き進むプーチン大統領の姿に危うさを感じ取る人は、ここロシアでされ少なく
ないと感じます。
プーチン大統領にとって、悪化した欧米との関係を再構築する選択肢を持つのか
それとも綱渡りのようにも見える対外路線をこのまま継続するのか。
2016年の世界が抱えるリスクを見極めようとする時に、常にそのプーチン大統領が
渦中にあることだけは間違いなさそうです。
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◆新年2016年を前に
・新年2016年を前に演説を行ったプーチン大統領
国民に呼び掛けたのは“さらなる団結”だった。
◇ウラジーミル・プーチン(63) 露大統領
どうすればこの困難を乗り越えられるか。
皆さんの不安は私も承知している。
状況は確かに厳しいが、乗り越えられないものではない。
需要なのは【ロシア】を守ることだ。そのための「団結」が必要だ。
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)
テレビ越しにプーチン大統領の決意を静かに受け止めていた。
「プーチン大統領とともに、いかなる困難も乗り越えていきます。
ロシアは過去1000年、最後には必ず勝利を収めてきました。
ロシア国民が団結した時、世界で最も強い国となるのです。 」
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◆【ロシア】の存在感が増す中、その指導力が問われているのが【アメリカ】
・「世界の警察官」と言われてきた【アメリカ】
終わりの見えないテロとの戦いに苦悩している・・・
シリーズ 激動の世界
第3回 揺れる“超大国” ~アメリカはどこへ~
アメリカの新たな戦略を通して、世界の行方を展望する。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・なかなかいい取材なのですが、逆にこれほどオープンに各国からの取材に応じてた
◇コンスタンチン・マロフェーエフ氏(41)の行動にビックリですね。これまで総じて
ロシア絡みの特番は「彼らは実直に、そして冷静に状況を判断できる」と言えるかと
思うのですが、戦のやり方を見てもその違いが明らかです。確かに他国に介入して
「失敗したなぁ、じゃあ次」とアメリカがほったらかしにしてきたのは事実です。
┣・日本人って結構ロシアと気が合うかと思うんですけどね。お互いに領土を尊重して
経済・人的交流を図れば上手くいくと思うんだけどなぁ。交流を図る前に軍事面が
どうしても意識されて戦争から入ってしまいましたけどね。戦争になれば渦中では
暴力が支配する世界でしたから、当時は・・・
┗・アメリカの上層部は“銭ゲバ”で、一応ルールは設けるんだけど自分の都合が悪く
なるとドンジャラ*じゃらじゃら*と無しにしてしまうやり方ですからね。本当に
えらい国に敗戦したものです。ふっかけられた喧嘩を買わなきゃ良かったのに(悲)
領土拡大の欲が薄れている今のうちに周辺国とは友好関係を築いておきたいですね。