2015/03/19(木)<ロシアについて、クリミアやウクライナなど個別問題ではなく、大きく捉えることが日本の国益の為である>
【バラいろダンディ】 http://s.mxtv.jp/barairo/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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苫米地英人の言わせろ!ダンディ
┏┓『ロシアについて、クリミアやウクライナなど個別問題ではなく、
┃ 大きく捉えることが日本の国益の為である』
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◇苫米地英人 認知科学者
最近ロシアの、鳩山元首相のクリミア訪問など一杯話題ですけれども、
個別の話というよりは、もっと大きく捉えて欲しいと。これは知らないと
大人とは言えない常識として、必ず知っておいて下さい。
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┣■知らないと大人とは言えない常識
1945年5月9日
『対ドイツ戦勝』(日本の『ポツダム宣言受諾』は1945年8月15日)
→ ・上記二つは【旧ソ連邦】地域では『ファシスト』に対する勝利という
重要な位置付け。
・今年2015年5月の『対ドイツ戦勝70周年』に安倍首相が出席するかは
国民が話し合うべき。
(ベトナム、オランダ、ギリシャ、エジプト、イスラエルなど30ヵ国が
出席を表明。)
1991年12月25日
『ソ連崩壊』-社会主義の終焉と15の国家に分断
→ ・社会主義を最初に経験し、最初に卒業した国家が【ロシア】である。
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◇苫米地英人 認知科学者
・1945年5月9日 これ意外と日本では蔑ろにされているんですけれど、
【ロシア】の方では(こちらの方が)重要になります。
『対ドイツ戦勝記念日』ですね。
『大祖国戦勝記念日』とかそういう言い方もしてますけれど。
・この二つ(『対ドイツ戦勝』『ポツダム宣言受諾』)は【旧ソ連邦】地域では
『ファシスト』に対する勝利ということで、極めて重要です。
・そこで今あまり話題になっていないですけれど、
今年2015年5月は『対ドイツ戦勝70周年』ですよ。5月9日。
そこで安倍首相がコレに出席するかどうかっていうのは、かなり日本と対ロシア
の関係で重要なことなんで、これは国民がこれから2ヵ月間を掛けてシッカリと
話していくだと思うんです。
ちなみにベトナム、オランダ、ギリシャ、エジプト、イスラエルなど30ヵ国が
参加を表明してますし、ドイツの首相は当日は行かないけれど次の日に献花する
って言い方をしています。ただアメリカにはまだ何も言っていないです。
※2015年5月9日の結末
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┣■ソ連崩壊前と崩壊後の、世界の大きな基本情勢
◆崩壊前 1991年以前
二つの超大国のパワーバランスによる国際秩序。
→ 『核の傘』と『冷戦』。
◆崩壊後 1992年以降
超大国が一つ。
→ アメリカが世界の警察国家に。
アメリカ国内政治の多極化が国際情勢に強い影響。
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◇苫米地英人 認知科学者
・1992年からの話ですけれども、この(ソ連)崩壊前と崩壊後で
世界が大きく変わりました。これ単純な話ですけれども、二つの超大国があり
『核の傘』と言われた『冷戦』の時代だったわけです。
それがいきなり失くなったんで、超大国が【アメリカ】一つになってしまった。
これが今、世界情勢に極めて重要な影響を与えているってことを大きな意味で
理解しておいて下さい。
・実際に【アメリカ】が“世界の警察国家”になったわけではなくて、
アメリカ国内での例えば「ネオコン 対 オバマさんのような勢力」だったりとか
※新保守主義 Neo Conservatism
※軍部と軍需産業の『産軍共同体』だと思われる
いろんな中での、もしくは軍隊産の共同体(?)であったり、それに対する勢力で
あったりするわけで、そういったものの戦いが、そのまま世界の外に出てるって
見方をした方がいいと思います。
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┣■ソ連崩壊後の世界秩序
◆政治
アメリカ 対 複数の政治圏
◆経済
ドル以外の通過の台頭
→ ユーロ、円、元、ルーブル
<最近の出来事>
・中国が【AIIB】アジアインフラ投資銀行を提唱。
→ イギリス、フランス、ドイツ、イタリアなどEU諸国が参加表明。
“日米は不参加表明中”。
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◇苫米地英人 認知科学者
・まさにそういった通過でも多元化されている。
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┣■唯一の超大国アメリカの、多次元的な戦略とその相手国
【ロシア】
依然『核』を含む“軍備超大国”
→ 多く人はコレを忘れて、プーチン発言に違和感を持つ。
【中国】
GDPでアメリカを脅かす規模に。
【AIIB】アジアインフラ投資銀行の設立。“サイバー冷戦”。
【EU】
弱腰。
・対ロシア、対中国、対イスラムで“一枚板”でない。
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◇苫米地英人 認知科学者
・最近プーチンさんがクリミアの時に、
「もしかしたら核を使う用意があったかもしれない」と言いましたよね。
それもの凄く驚いている人達が多いんですけれども、
一つは確かにそれは大きな『キューバ危機』以来、初めてそういうことを
【ロシア】のトップが言ったというのは大きな出来事ですが、それこそ新聞の
一面に日本では毎日出さなきゃならない大きな発言ですけど、それそのものが
流されていない。逆にそこに違和感を持つのがまた常識が無いわけで、
【ロシア】は未だにソ連時代と変わらない“軍事巨大大国”なんですよ。
ですから、常にそういった『核』という「裏側にある」という発言をするのは
当然の話でもあるんです。今回「初めて言った」ということは大きな話として
捉えなきゃいけない。
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┣■ロシアを冷静に見ると
◆世界最大の“領土”。
◆ソ連時代から続く高い“教育水準”
◆世界最大の“自然資源、エネルギー資源”
◆ドル経済の世界で、意図的なルーブルの“過小評価”。
◆ソ連崩壊後、原油高で稼いだ“膨大な外貨”。
◆資源輸出国の強みに加えて、“巨大内需国に経済改革中”。
→ 3000kmのガスパイプラインが中国向けに完成。
サハリンから日本へも計画中。
◆外貨準備高を担保にした国内産業向け“巨大投資”。
→ 対ロシア経済制裁は実効果なし。
EUや日本にデメリットが大きいだけ。
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◇苫米地英人 認知科学者
・社会主義は教育水準が高いんです。【キューバ】もまさにそうです。
・ソ連崩壊後、ズーッとちょうど(1バレル=)100ドルだったんで
当時原油高だったので、もの凄い巨大な外貨を【ロシア】は稼いでいます。
・3000~4000kmのパイプラインが中国向けに完成してます。
サハリンから日本へも計画されています。
例えば『液化天然ガス』が(届くまで)サハリンから日本まで2日。
これオーストラリアだったら12日、カタールからなら14日掛かります。
・そういった意味で外貨準備高を担保にした国内産業向け“巨大投資”を
しているので、対ロシアの経済制裁をしても全く効果はないです。
ところがEUや日本には“デメリット”が大きいだけなんです。
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┣■結論
◆冷戦後、唯一の超大国となった同盟国アメリカの“多次元戦略”の歪みを補正して
世界に平和を実現出来るのは「日本である」。 ※対ロシア、中国、イスラムなど
◆隣国【ロシア】との友好関係は極めて重要であり、
「サハリンから日本へのパイプライン」などドンドン進めるべき条件は沢山ある。
※完全に止まってしまっている。
◆メディアは幅広い見地から【ロシア】の話題をもっと取り上げるべきである。
◆今年2015年5月の『対ドイツ戦勝70周年』に
安倍首相の出席するか否かも広く「国民が話し合うべき」。
※2015年5月9日の結末
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◇苫米地英人 認知科学者
・メディアはもっと幅広い見地から、新聞で【アメリカ】の話題は一杯出ますけど
【ロシア】の話題はほとんど出てこない。もっと幅広い見地からお隣の超大国
【ロシア】の話題をもっと取り上げるべきです。
・そして先程も言いましたけれど、
今年2015年5月の『対ドイツ戦勝70周年』に、安倍首相の出席するか否かは
『北方領土の返還』まで考えていった上で、かなり大きな問題で、
これは安倍首相が一人で考えるというよりは国民全体で話し合っていくべきだと
この2ヵ月間は、と思います。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・隣国【ロシア】に対する捉え方は◇苫米地英人 認知科学者 の意見に全面的に賛成
する立場ですが、ご覧の通り“何もせずままに”ここまできてしまっています。
実に悲しいというか、情けない話ですね。手前の『戦後70年談話』にばかり
拘ってしまったのでしょうか。実に“器の小さい”話でございます。。。
┣・このように捉えるとやはり【現政権】はアメリカの【傀儡政権】に過ぎないと言えるし
それゆえ「アメリカの核の傘」の下で、戦後50年の高度成長期が実現出来たとも
確かに言えますね。超大国アメリカが飼う“働き蜂”の巣箱として日本は位置付け
られたわけです。中には働き過ぎて心身共にやられてお亡くなりになった方も・・・
┣・その割には「日本独自の憲法を」と『憲法改正』を唱えているし、だとしたら順番が
これで果たして合っているのか?と疑問に感じるしなぁ。
アメリカの怒りを交わしつつ、徐々に距離を取りながら、隣国のロシア・中国と手を
取り合う? そのための“捨て石・盾”になっているのだということが判れば、
応援のしがいもあるのだけれど。そんな骨のありそうな輩、見当たらないんだよね。
(苦笑)
┣・義務教育の教科書などではほとんど見かけたことがない『ノモンハン事件』。
※ロシア名『ハルハ河戦争』
程なく日本側から停戦を申し出たとの話ですが、もし停戦などしていなかったなら?
日本と当時のソ連はどのような関係に進んでいたのでしょうか? 明治時代には
軍事面で教授を仰いだりして全く知らない仲でもなかったはずですしね。日露戦争を
してはいますけど。拿捕され長年に渡って拘束された廻船商人・高田屋嘉兵衛の
話を読むと、決して冷徹な国民性でもなく、逆に日本人が見習わなければいけない・
真摯な面も持ち合わせていることが覗えるし。ユダヤ系アメリカ人の一部の輩みたい
に、どの国にもどーしようもない身勝手な輩はいますよ。それらを巧く御して交渉を
結ぶのが外交・国策であるわけでしょう。うーん、巧くまとめられない。(^^ゞ
┗・まっ【ロシア】は面白い国なのは確かだと思います。まだ知らないことが沢山あり
そうですしね。ただ「社会主義国は確かに教育水準は高い」のかもしれないけれど
「一生懸命に働く」という概念には少し欠けているのでしょうか?【キューバ】等も
見ていると、確かにそうした国民性は覗えるかと思うんだよね。(苦笑)