ねじめ正一の 5分でわかる! 詩の楽しみ方講座
2014/09/05(金)<ねじめ正一の 5分でわかる! 詩の楽しみ方講座>
【5時に夢中!】 http://s.mxtv.jp/goji/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓金曜講座 <ねじめ正一の 5分でわかる! 詩の楽しみ方講座>
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「詩の世界」は難しくてどう楽しめばいいのかわからない。
そんな人たちに向け、詩人のねじめ正一さんに
詩の魅力をやさしく解説して頂きます。
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し
┣【詩】
・言語が持つ美学的・喚起的な性質を用いて表現される文学の一形式のこと。
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┣■其の1「詩とは短くて、わかりやすいもの」
◆例 『畳』 山之口 貘
【山之口貘】
・明治36年(1903年)に生まれ。たぶん日本の詩人の中で一番貧乏だった人。
貧乏のどん底、底が抜けちゃうくらい貧乏した人。
・そんな彼もやっと結婚が出来た。金子光晴の紹介で。(妻は安田静江。)
その時に作った詩が『畳』という作品。結婚できて本当に嬉しかったことが
綴られている。
・これまで貧乏だったが、結婚することによってモノが畳の上に溢れてくる
ことに気づいた。結婚という概念を巧く表していると思う。
『畳』山之口 貘 を紹介してるブログ
・目がよかった詩人。また100回くらい推敲に推敲を重ねた作品でもある。
・今、若者にも人気がある。3.11以降、「モノをじっくりと見よう」
という姿勢が現れた。今、逆に若い人が貘さんの作品を読んでいる。
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┣■其の2「詩と歌詞の違いとは?」
◆例 『畳』 山之口 貘 ※時間がないので同じ作品で説明
・「僕」も「女」も「桐の箪笥」も「薬罐」も言葉として勝負している。
どれ一つ、優先順位として高い低いがない。
◇ふかわりょう ◇ねじめ正一
“サビがない”ということですか。 そうそうそう。
◇ねじめ正一
歌の世界ってどっちかて言うと「主役」の言葉ってあるんですよね。
主役の言葉を生かすためには、他の言葉を死なせなきゃいけない。
殺さないと、「主役と脇役のように」そう、1つや2つの脇役でなく
相当の数が欲しいね。主役を生かすために、そこの、、、そうこれは
【中島みゆき】が巧いんだ。これがねぇ、主役になるための言葉とね、
(脇役の言葉が)あの人は6つ、7つはあるよね。
それともう1つ、逆にメロディーを蹴っ飛ばす詩もあります。むしろ
こういう言葉を大事にしようという。そういう歌い手もありますよね。
◇ふかわりょう
メロディーがあることによって、より届きやすいかなという利点もある。
◇ねじめ正一
あるとは思いますけど、蹴っ飛ばす歌い手もいる。
甲本ヒロトの、初期の【THE BLUE HEARTS】。などは
メロディーを蹴っ飛ばしましたよね。
蹴っ飛ばすのも何回も繰り返すと、コッチも飽きてくるんだけれど
最初の頃は蹴っ飛ばしてました。見事に蹴っ飛ばしてました。
メロディーを無視していた。 *リンダリンダ* (笑)
http://j-lyric.net/artist/a00734c/l005e79.html
◇中尾ミエ
それは言葉を大事にしてるから。今ね、言葉が分かんない歌が多いでしょ。
アレはね、本当に聞いている方は“消化不良”になっちゃう。だから
覚えようとしても、言葉が、なんだろう、伝わってないから言葉が
覚えられないんです。
◇ふかわりょう
1つの歌を何度もリフレインさせるっていうのもありますよね。
◇ねじめ正一
アレは多いね。ただね、演歌でも【石本美由紀】って人いるんだよね。
コレは巧いよ。相当計算して作ってる。 石本美由起さん
◇中尾ミエ
詩は演歌ですね。
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┗■まとめのひと言
『発見』
◇ねじめ正一
当たり前の、何でもそうですよね。やっぱり書いている内に、書く前に、
ボーッとしているんだけれど、書き始めたら
「こんなことを書いていたんだ/言いたかったんだ。」と判るのが
一番の詩の面白さですよね。
特に小説の場合は伏線があって、いろいろやらなきゃならないことが一杯
あるんだけれど、「詩」はストレートで言えますから、
自分の言いたいことが実は分かんなかったのが、書いてみたら分かった。
ということが随分あります。
◇ふかわりょう
「なにも無い時代」と「モノが溢れた時代」とでは詩を書くのが
だいぶ違う気がするんですけど、こんな現代でも詩は書けると?
◇ねじめ正一
書けます。だから僕が目差すのは、【山之口貘】の詩を読むと、
詩人をずっとやって来たんだけれど「こういう詩が書きたいな」と
思うんだよね。詩の大本へ戻れるような気がするんだよね。
またこれは書けるぞ!と。そういう詩ですよ。書けるんですよ。
◇中尾ミエ
見る目が違ってきますよね。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・皆さん真剣に聞き入っていましたね。最近では一番の講座でした。(喜)
国語で詩などを習うときに、こういう説明をされると受け止め方が全然
違ってきますよね。私も感受性は強い方だから、国語の先生に恵まれて
いたらレバ、今頃は詩人か作詞家になっていたかもしれません。(笑)
┗・人との出会いは大切ですね。今はテレビやネットでかなり公平に情報を
得られる時代でもあります。その分、競争も激化していると言えるけど。
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┣・約1年前に書いたメモですが、今読み返しても面白いですね。金曜日は
昔は結構ジーンと来る特集が組まれていました。正直最近は無いですね。
ホリエモンの『ホーリエ・ビジネス・サテライト』も確かに率直な意見で
面白いのだけれど、あの手の指摘って結構出来る人は多いですからね。
彼はキャラが立っているから目立つのであって。(取っ捕まったし(笑))
┗・最近だとおネェキャラの準レギュラー化した作家・伝統文化評論家である
岩下尚史氏くらいですか。もっと多くの文人の出演に期待したいですね。