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大統領選が映し出す「アメリカの現状」

2016/02/25(木)<大統領選が映し出す「アメリカの現状」>
【Newsモーニングサテライト】 http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/

www.tv-tokyo.co.jp


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓特集  <大統領選が映し出す「アメリカの現状」>
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www.tv-tokyo.co.jp

 

    アメリカ大統領選に向けた【共和党】の候補者指名争いの第4戦

    ネバダ州の党員集会ではトランプ氏が2位以下に大差をつけ圧勝。

    ニューハンプシャー州サウスカロライナ州に続いての勝利で、
    予備選や党員集会が集中する2016年3月1日『スーパーチューズデー』を前に
    支持拡大へさらに弾みをつけた。


    人気が続く背景には何があるのか。

    その理由を調べてみると
    あまり伝えられていない「アメリカの現状」が見えてきた。

 

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┣■トランプ氏『スーパーチューズデー』に弾み


  2016年2月23日
 【米・ネバダ州】
 ◇ドナルド・トランプ氏 共和党
  (得票率)46%だ! *Uwao* *Wow*!
  ヒスパニックの支持で1位だ!・・・ アァ、Berry Happy。*感嘆*の表情を浮かべる

news.livedoor.com


  <【ネバダ州】共和党:党員集会での得票率>

    ドナルド・トランプ氏 45.9%
    マルコ・ルビオ氏   23.9%
    テッド・クルーズ氏  21.4%


 ・トランプ氏の支持層はこれまでの「大卒ではない白人」が中心だったが
  今回は中南米系のヒスパニックにも支持を広げた。

www.bbc.com

 

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┗■アメリカ 混戦の大統領選が映し出すアメリカの現状


  <【ネバダ州】民主党:党員集会での得票率>

    ヒラリー・クリントン氏   52.6%
    バーニー・サンダース氏   47.3%


 ・共和党はトランプ氏が依然として強い。
  一方、民主党クリントン氏が勝ったもののサンダース氏の勢いがまだ強い。


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 Q.“本命ではない”と思われていた者が支持を集めているのはなぜなのか。
   「アメリカの現状」には何があると思いますか?

 A.
  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   この“アウトサイダー候補”がこんなに頑張っちゃうと、
   実はこれ今の政治に対する「不満」ですよね。

   強烈な“全部総取っ替えしたい!”という気持ちが強くほとばしっているのだと
   思います。


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 ◆アメリカの景気


 ・アメリカの「雇用」というのは堅調で、失業率は数値的には回復している。


  <アメリカの失業率
 
   2010年 約9.5%
   2011年 約9.0% ※秋以降にカクンと下降傾向に入っていく。
   2012年 約8.0%
   2013年 約7.5% ※ドンドン失業率は改善されている
   2014年 約6.0% 
   2015年 約5.5%
   2016年  4.9% ※恐らくこの辺りがもう下値なのでは ??


  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   これを見てね、我々は「完全雇用だ」とよく説明しているんだけど
   これ本当に個人の立場から見て、本当かどうかっていうのはちょっと
   見方を変えてみた方がいいかもしれない。


  <アメリカ:週30時間以上働いている成人> 出典:【ギャラップ社】
        『グッドジョブレート』   ※大統領の支持率と同様に
                       毎日発表されている。
   2010年 約42.5-44.5%
   2011年 約41.8-45.0%
   2012年 約43.7-45.8%
   2013年 約42.0-45.0%
   2014年 約42.8-45.2%
   2015年 約43.9-45.6%


   良い・仕事
 ・「グッドジョブ = 週30時間以上」働けている人はどれだけいるのか。

  → 実は「半分以下」。
    ほとんどこの5年間、失業率と比べると全然はかばかしくないことが
    見て取れる。


  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   さらにこれに加えて、最近出てきた“衝撃のデータ”というのがありまして


  <45~54歳の死亡率(10万人当たり)> 
                       出典:Anne Case and Angus Deaton

                          1990年からの統計から
   アメリカ人(白人)    約400人ちょい ※微増傾向が続いている
   フランス人        約330人     他は下降傾向。
   ドイツ人         約300人ちょい
   アメリカ人(ヒスパニック)約270人
   イギリス人        約270人
   カナダ人         約250人
   オーストラリア人     約230人
   スウェーデン人      約210人


  ・「アメリカの白人の中年」で死亡率が上がっている。


  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   これアンガス・ディートンという昨年2015年のノーベル経済学賞を受賞した方の
   プリンストン大学との共同研究なんですけれども、

www.nikkei.com

大脱出――健康、お金、格差の起原

大脱出――健康、お金、格差の起原

 

 

  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   どこの国でも「死亡率」って減っているんです。つまり医療も今進化をしている
   ので、ドンドン下がるんですが、その中で唯一上がっているのが
   「アメリカの中年白人」なんです。 ※ヒスパニック系は下がっている。

   その「死因」というのがまた衝撃的なんですけれども、


  <アメリカ白人(45~54歳)の死因(10万人当たり)>
                       出典:Anne Case and Angus Deaton

               2000年からの統計で
   薬物中毒  約30人 ※8人だったものが急激に増加していっている!(驚)
   肺がん   約27人 ※30人を超えていたが徐々に下がってきている。
   自殺    約26人 ※16人程度だったものが確実に増加してきている。
   肝硬変   約22人 ※増加傾向。アル中?
   糖尿病   約12人 ※ほぼ横ばい。


  ・「薬物中毒」薬物依存症とかそういった病気。

  ・さらに「自殺」も増えている。「肝硬変」アルコール関係。


  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   「薬物中毒」が「肺がん」よりも多いっていうのは、どうもこれ
   長期的なトレンドで見て、相当「精神的に追い込まれている」状態になっている
   という風に、どうやら言えるわけですね。


  ◇西岡純子 三井住友銀行 ※国内外の景気を分析。金融政策にも詳しい
   「失業率」は狭い範囲で「どれだけ需給が均衡してるか」っていう議論にしか
   過ぎなくて、経済の全体像を語る上ではこういう「労働の質」であるとか、
   働いていない人も含めてその人の健康具合がどうなっているのかというのも
   含める議論も必要なのだろうなって思います。


  ◇佐々木明子 MC
   こういうアメリカの現実・現状というものが、実はアメリカの大統領選に
   影響をしていると?


  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   そういうことですね。まああのぉ、つまり雇用は回復していてもその仕事の内
   かなりの部分は移民とかマイノリティーの人達が取ってしまって俺達(白人)は
   「Unhappyだ!」といったことが「反移民」ということにもなるし、それがまあ
   トランプ氏現象になっていく。

   また逆に民主党の方でいくと「反自由貿易」になって、例えばクリントン候補が
   「【TPP】反対」ってことを言い出す。しかもこれ大統領選挙が進めば進むほど
   ですね、ちょっとこの普通に経済政策をやっていく上ではマイナスな要素が
   広がっているという、それはちょっと困ったことかなって思いますねぇ。


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  <アメリカ大統領選 主な日程>


   2016年3月 1日 『スーパーチューズデー
   2016年3月15日 フロリダ州オハイオ州など

   2016年7月   共和党大会
             民主党大会

   2016年11月8日 米大統領選挙

 

  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   『スーパーチューズデー』南部でトランプ氏がどれだけ取るかと。
   さっきの「ネバダ州で4割超えてた」というのはちょっと私などからすると
   ショッキングな数字でですねぇ、勢いついちゃったかもしれないと。

   で、15日にフロリダ州オハイオ州などのでっかい州が控えておりますんで
   この3月の中くらいまで相当激しく動くのではないかと思いますねぇ。


  ◇佐々木明子 MC
   やはり深い背景があるとなると民意がどちらに動くかどうかっていうのは
   分からないですねぇ(苦笑)。「もしかしたら」もあるかもしれないと。


  ◇吉崎達彦 エコノミスト 双日総研 ※米国状勢にも精通
   エェ、ですからこういった状況を踏まえた政策立案というのをやってかなければ
   いけないと思います。

 

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・経済「お金」に関することは、ここまで相手の事情を調べなければいけないという
  ことがよく理解できる解説でしたね。日本も決して他人事の話じゃないと思うけど。
  年齢的には清原和博田代まさしだけれど、日本の場合は将来を悲観した若年層に
  より多くの薬物が出回っている気もするしねぇ。若者同士で騙して薬を使用させて
  いるって話も聞くしさ。学校の抜き打ち検査、警官の見回りや常駐等を進めた方が
  いいのかもしれませんねぇ。確かに「ガス抜き」ができるものも欲しいけどさ。
  それがTVやスマホのゲームしかないっていうのも悲しいわなー。。。

┣・肌色がハッキリと異なる多民族国家で、自分と同じ白色系ばかりが食糧配給に列を
  なしている光景を見ると、やはり相当な不満は抱くのだろうとは思いますね。

┗・『ベーシックインカム』が米国で実現できたなら、こうした不安分子は大人しく
  なるでしょうか? アメリカ人の労働意欲は実は相当高いともいう話も聞きますが
  全体を見回してみると実際どうなのでしょうね。気になるぅ~。。。

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