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1974年『第十雄洋丸事件』

2015/12/24(木)<1974年『第十雄洋丸事件』>
上田晋也のニッポンの過去問】 http://www.tbs.co.jp/nippon-kakomon/

www.tbs.co.jp


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓過去問【第33回】 <1974年『第十雄洋丸事件』>
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www.tbs.co.jp


    あの日・あの時・何が起き、我々がどこに向かって舵を切ったのか?

        過去を振り返ると明日のすべてが見えてくる!


    今回の過去問は今から41年前、1974年に起きた『第十雄洋丸事件』。

      東京湾を航行中だったタンカー【第十雄洋丸】が貨物船と衝突。

      炎上し、大火災に発展! 辺り一面は火の海と化した !!


       「海に飛び込んだ人もいるし、
        保安庁さんの救助船に助けられた人もいてですね」

     【第十雄洋丸】
      当時、日本最大のLPG石油混載タンカーだった。


          海上での消火活動は困難を極めた。


      燃え続ける【第十雄洋丸】は、大爆発の危険を孕みながら
            岸に向かって漂流する!


       【海上保安庁】は、ついに【政府】に要請し、

         護衛艦や潜水艦が出動したのだった。

         *バゴオォン!*  *ドゴオォン !! *


           東京湾で発生した大惨事
          『第十雄洋丸事件』を紐解く!

 

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┣■“1974年”はこんな年だった。


 ◆元日本兵・小野田寛郎さん、『30年ぶり帰国』 ※フィリピン・ルバング島で発見

 ◆田中角栄首相、『ロッキード事件』により辞任表明


 『第十雄洋丸事件』
  日本最大のタンカーが東京湾で爆発炎上。

 日本の重大海難(機船第拾雄洋丸パシフィック・アレス衝突事件)_海難審判所ホームページ

 

 ◇龍崎孝 TBS解説委員
  (『第十雄洋丸事件』は)ものすごい事件だったんでしょうが・・・ と私は敢えて
  申し上げたいんですけど、パッとすぐに浮かんできませんでしたね。


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  ね? 田川さん、今、映像を見ただけで物凄い大惨事なのに、
  なんでこう知らない人が多いんでしょうか、まぁ僕もそうなんですけれども・・・


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  当時は社会面トップでズッと記事には出ていたんですけれども、まぁあの
  「海上の事故」ということで、比較的馴染みが薄かったのではないかと思います。

 

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┣『第十雄洋丸事件』の概要 前編


 ◆古くから“日本の海の玄関口”とされてきた【東京湾


 ・小型船から大型船まで、航路周辺は多数の船が密集。

  そのため行き交う船舶は周囲に細心の注意を払いながら航行しなければならなかった


  ◇田尻宗昭 元海上保安庁職員
   大型船に『衝突予防装置』というのが付いているんです。
   ところがコレはもう“誰も使わない”ですね。“音”も使わない。なぜか?
   もう“鳴りっぱなし”だからです。


  1974年11月9日
  午後1時30分頃                  リベリア船舶
 ◆東京湾を航行中であった「第十雄洋丸」と、貨物船「パシフィック・アレス」が衝突
  炎上した。


 ・事故は「第十雄洋丸」右舷船首に貨物船「パシフィック・アレス」が衝突して起きた

  この衝突で生じた火花が、積み荷に引火し爆発炎上!
  貨物船「パシフィック・アレス」を巻き込み“大火災”へと発展した。 ※凄い映像

  さらに流れ出した可燃物が海面で炎上したため、辺り一面は文字通り“火の海”に。


  ◇第十雄洋丸の乗組員
   海に飛び込んだ人もいるし、保安庁さんの救助船に助けられた人もいてですね。
   私達5,6人残った人、まあ「ボートを出そう」と言って全員が協力したんです。


 【海上保安庁
  消防船などを出動させ、【東京消防庁】【横浜市消防局】【川崎市消防局】にも
  応援を要請。


 ・しかし「第十雄洋丸」は当時日本最大のLPG石油混載タンカーで、
  合計5万7000tにも及ぶ燃料可燃物を積んでいたため、爆発の危険が高く
  現場一帯には簡単に近づくことが出来ない・・・ 消火活動は困難を極めた。


 ・そんな危険な状態の中、炎上を続けた2隻は強風に煽られ岸に向かって漂流を始めた

  大型タンカーが川崎港へぶつかり大爆発を起こす“二次災害”の可能性が目前にまで
  迫っていた!

 

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┣■スタジオにて


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  本当に“映画”を観てるかのようなね(驚目)、もの凄い映像ですし、
  また田川さん、そもそもこの2隻がどのようにして衝突したのか
  解説して頂いて宜しいでしょうか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  ※パネルを使って説明された。

  この「第十雄洋丸」が5万tを積んで帰ってきたわけです。 ※東京湾に入港
  ここは航路を定めておりますので、この航路に従って東京湾へ入って行きます。
    ※「浦賀水道航路」→「中ノ瀬航路」

  一方、相手の船は木更津港から出てですね(グルリと対岸の方へ)外へと出て行く
  予定だったんです。ところが「パシフィック・アレス」はこの前面を通過したもの
  ですから、ここで避け切れずに衝突したということでございます。


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  こういうちゃんと「航路」も決まっているし、なんて言うんでしょう、
  いわゆるこの海でも「交通ルール」みたいなのってあるんですか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  もちろん! 海の上ではあの

  『海上衝突予防法』(世界共通
   海上における船舶の衝突を予防し、船舶交通の安全を図ることを目的とした法律。

  全世界共通です。それから【東京湾】とか【伊勢湾】とか交通が輻輳する所には

  『海上交通安全法
   船舶交通が輻輳(ふくそう)する海域において、特別な交通方法を定めた法律。

  と言いまして「この航路を通って行きなさい」という風に定めておりますので
  この航路を通っております限り、優先権があるわけですから、これが優先の航路と
  言うことになります。


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  この『第十雄洋丸事件』の時にも、こういうルールというのはあったんですか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  前年度1973年にこの法律が出来たばっかりなんです。
  従って「外国人の船長は、出来たばっかりの交通ルールをよく理解していなかった
  のではないかとも思われる」わけです。


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  ただね、こういったルールが前年度に決められていたと。そういうのはいわゆる
  周知徹底しているものなんじゃないのかな?って思っちゃうんですけどね。


 ◇龍崎孝 TBS解説委員
  まあ本来なら周知徹底してなきゃならないんでしょうけれども、
  日本の国にやって来る船が全部日本の国籍の船・日本人が全部操船しているとは
  限らないわけですよね。そういう意味でその法律が出来たからすぐに趣致徹底できる
  とは、そうではなかったのではないかというように思いますよね。


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  田川さん、この船の交通量とでも言うんでしょうか、これは多い場所なんですか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  (【東京湾】は)世界的にも“過密”の船舶交通がある場所なんです。
  1日何百隻、千隻単位の、大小取り混ぜれば船が通っておりますので、
  世界でも有数な過密航路の場所です。
                     ◇水野真裕美 アナウンサー
                      お天気はどうだったんですか?
  「霧模様」と言いますかね、
  少しガスがかかって見え難くかった。

               ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  はい、そうです。      ルールも今ひとつ把握できていなかった可能性もあり
                天気も今ひとつ良くなかったってことがちょっと
  ハイ。*頷く*        重なってしまったと、いうことなんですね。


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 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  田川さん、そもそもなんですけれども、この出来事と言いましょうか
  「事故」ではなく「事件」と言われているのはなぜなんでしょうか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  エーこれはまあ一つは結果がね、30人以上、人が死んだんだってことと、
  「天然現象」を考えるとかじゃなくて「人の行為」つまりその過失が絡んでおる
  ものですから、「事件」(という風に)ハイ(呼ばれると言うことなんですね)ハイ

  ※リベリア船舶・貨物船「パシフィック・アレス」では28人が死亡。
   日本・LPG石油混載タンカー「第十雄洋丸」 では 5人が死亡。

   →“人の過失”が絡んだことから「事件」と呼称されている。

 

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┣『第十雄洋丸事件』の概要 中編


 「パシフィック・アレス」リベリア船舶・貨物船
  事件発生から15時間後に鎮火。

 ・だが、
 「第十雄洋丸」日本当時最大の・LPG石油混載タンカー
  依然、大爆発の危険を孕みつつ、燃えながら漂流を続けていた。


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 ◆岸に衝突し、二次災害が起る危険が迫る!


 【海上保安庁
  タンカーを安全な場所に座礁させることにしたが、
  当時の【海上保安庁】には大型船舶を引っ張って移動させる術がなかった・・・


 ・制御不能のタンカー、【海上保安庁】の対応は・・・ !?

  そこで、

  建設会社【深田サルベージ建設】に依頼。

  いつ爆発するか分からない中、現場のタグボートは決死の作戦を実行することに。

  放水支援を受けながら「第十雄洋丸」の火の手の少ない船尾に
  ロープを掛けることに成功。  ※タンカー上で4人程が作業をしていた。*大迫力*


 ・5隻の船で曳航を開始した。【横須賀港】入り口まで漂流していたタンカーを
  対岸に位置する【千葉県富津沖の浅瀬】にまで移動させて座礁させた。

  当初はこの場所で「第十雄洋丸」の可燃物を燃やし尽くす予定だったのだが、
  漁場を荒らすことになる上、沿岸の海苔養殖業者からの抗議もあり、
  東京湾への外へと曳航、再び移動することとなった。※炎上、消火活動などもあり
                           船の外装が錆びた様に見える


 ・しかし移動・動いたことにより、再び積み荷の可燃物が爆発、炎上。
  「第十雄洋丸」を曳いていた船舶にも危険が及ぶため、ロープを外し、
  再び危険な船を“漂流”させることとなった。   ※東京湾外、房総半島先までは
                           曳航できた。


  「第十雄洋丸」は炎上しながら黒潮に乗り、太平洋沖へと漂流を始めたのだった・・・

 

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┣■スタジオにて


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  ン~、ということで、なかなか遭遇しないような事件ということで
  対処が困難を極めたようですが、
  衝突後の2隻はどのような動きになったのでしょうか?


 <衝突した2隻の船舶:その後の位置関係>

  1:「中ノ瀬航路」先で衝突・炎上した。

  2:「パシフィック・アレス」は火も収まって           碇を下ろして
                 【川崎港】と【横浜港】の間の浅瀬に座礁させた

  3:「第十雄洋丸」は漂流して【横須賀港】方面へ向かった。
    岸での二次災害を回避すべく、タグボートなどで引っ張って対岸に位置する
    【千葉県富津沖の浅瀬】にまで移動させたが、海苔養殖業者からの抗議もあり
    再び移動をさせて【太平洋上】まで引き出すこととなった。

 第十雄洋丸事件の記録


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  田川さん、民間のサルベージ会社に頼んだってことなんですけど、ご免なさい、
  このサルベージ会社というのは主にどういったことをする会社なんですか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  海難に遭遇した船舶、エンジントラブルで動けなくなったり、座礁して穴が開いて
  海水が入ったりします。そういう船を引っ張って安全な港に曳いていくと。


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  なんで民間に頼んだんですか?
  【海上保安庁】ではそれをやれる技術とかなかったんですか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  エェ、【海上保安庁】は海難があった場合に当然咄嗟に「人命を救助する」という
  のが第一の目的なんです。その後、その船を安全な所へ持って行くというのは
  「船主さん・オーナーさん、貴方がやりなさい」ということになるわけです。

              ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
               こういった場合はサルベージ会社に頼むというのが
  ハイ。*頷く*       それ以前のルールと言いますか?


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  「第十雄洋丸」にかなりの量の石油が積まれていたわけですよね。
  まず近寄るだけでもね、かなり困難を極めたのではないかと・・・


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  船の中はいわば「火薬庫」ですからね。それが管理できなくなって燃えてるわけです
  から、いつ爆発してもおかしくない状況なんです。

  従って一番先端で作業をしている人は大変危険を伴っていたわけです。

 

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┣『第十雄洋丸事件』の概要 後編


  事件発生から13日後
  1974年11月22日
 ◆燃えながら漂流する「第十雄洋丸」


 ・このままでは他の船舶が危険に晒される上、環境汚染の可能性があった。


 【海上保安庁
  ある“前代未聞の決断を下す”ことになった。

  「第十雄洋丸」への“武力行使による撃沈”。


  それは【自衛隊】始まって以来の“武器”を用いた災害派遣となった。

 【日本政府】
  護衛艦4隻、潜水艦2隻を出動させ、
  漂流する「第十雄洋丸」を撃沈する準備を行った。


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  事件発生から18日後
  1974年11月27日 午後1時45分
 ◆「第十雄洋丸」に対して砲撃を開始


 ・2時間に及ぶ砲撃:合計72発

  「第十雄洋丸」は船体全体が炎に包まれるものの、しかし沈む様子が全くない・・・


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  事件発生から19日後
  翌1974年11月28日
 ◆攻撃2日目


 【自衛隊
  哨戒機が空から更なる攻撃を加えた。

  すると「第十雄洋丸」は更なる炎に包まれた。しかし沈没しない・・・


 ・空と海上からの攻撃でも全く沈まない。


 ・そこで最後の手段として

  海中から潜水艦が「魚雷」を発射!


  それでもなお沈まない「第十雄洋丸」 !! だったが・・・

  砲撃を続けること数時間、ついに、19日間燃え続けた「第十雄洋丸」は

  【千葉県犬吠埼灯台の東南東約520km】の海域にて沈没した。。。

 

 ◆こうして“日本初のタンカー事件”は、多くの課題を残して幕を下ろした・・・

 

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┗■スタジオにて


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  いや、あの、本ッ当に不思議なのは、       ◇水野真裕美 アナウンサー
  「何でこんなすごい事件を知らないんだろうね?」  ウン。*深く頷く*

  しかも龍崎さんたる者が何をなさってたのか・・・    ウハハハハハ。(笑)

                         ※迫力ある映像が流される中
                          終始子供みたいな感想発してた
                          もういい歳なんだけどなぁ・・・
 ◇龍崎孝 TBS解説委員
  私は勉強してたんですね、その時。(苦笑)
  受験勉強。ウハハハハハ。(照笑)


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 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  田川さん、かなりの長期戦になったんですねー。(驚)


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  そうです。アレほっとったら1ヵ月以上、2ヵ月でも燃え続けるんだという。

              ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  ハイ。*頷く*       やっぱり相当な量の石油を積んでるってことなんですね


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  ね? あんなにズッと燃え続けて、しかも砲撃もいろいろ受けたのに
  “意外と沈まないもの”なんですね?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  「日本の造船技術は大変優秀だ」と世界に知らしめたんです。

  変な船を造っておると、もっと早く沈んでいるんです。
  「日本の造船技術は優秀である」と。あんだけ撃たれても沈まないということで。


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  なんてポジティブシンキング、とでも言いましょうか、ねぇ。
  まあ確かにそれの証明にはなったわけですよねぇ。

  最終的には「魚雷」で沈めたんですか?
  いわゆる何発くらい撃ったんですか ??


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  あの船は長さ200mくらいの船で、海上に浮いてるわけで動かないわけですから
  潜水艦が狙うとすれば1発か2発で沈めなきゃいけない。

  ある評論家曰く、
  「あれは(「第十雄洋丸」を)標的として、潜水艦が実践練習をしたのではないか」

  わざと当てないで「船の船底5m下を狙え」と。

                    ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  いい標的になりますから。       訓練の一環として?


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 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  ちなみにこの事件後の海難審判ですか、
  「第十雄洋丸」と「パシフィック・アレス」
  何対何くらいの判定になったんでしょうか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  エェ、あの海難審判行政処分になるわけですが、
  「第十雄洋丸」船長の過失の度合い、原因の度合いは3割程度ではないかと。
  で、7割程度は「パシフィック・アレス」にある、というようなことになりました。

  つまり「第十雄洋丸」船長さんの過失の度合いはそれほど大きくなかったという
  ことが裁判の判断です。

 

bushoojapan.com


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 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  この『第十雄洋丸事件』を教訓に、その後変わったことなどあるんでしょうか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  『ブイ』(灯浮標の設置)道路標識みたいなものですね、それを設置するとか。
  それから日本に不案内な外国船のために『水先人』パイロット制度を整備するとか。
  それから陸上で言う交通整理の人員ですね、交通整理の海上での巡視艇配置を
  パトロールボートの配置をきちんと合理的にやるとか、

  「第十雄洋丸」をどうやって引っ張るか大変苦労したわけですが、
  比較的こう簡単に(船を)引っ張る設備を水中でもなんでも(どこでも)取り付ける
  というようなテクニクス・仕組みを研究されたりして、

  救助態勢は進んではいるんです。


 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  ちなみに今、あーいった海の事故の可能性というのは今
  だいぶ確率は下がっていると考えて宜しいんでしょうか?


 ◇田川俊一 弁護士 日本海事補佐人会会長 ※『第十雄洋丸事件』での主任弁護士
  下がってはおります。

            ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC
  *コクリ*頷く     それだけルールなども徹底化されて、

             田川さんが考える今後の課題なんていうのは
             どの辺におありでしょうか?


  【東京湾】で言えば「流れ」を、「時計回り」に「反時計回り」にするとか。
  交通の流れを整理する。航路の航行義務と言いますかね、それをキッチリ課すと。
  基本的なことを整備整頓していくことが一番かと思います。


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 ◇上田晋也くりぃむしちゅー)MC    ◇水野真裕美 アナウンサー
  でも我々海に囲まれた国に住む者として   そうですねぇ~。

  やっぱり海の事故にもっと敏感にね、ならなきゃいけないなというようなね
  そういう教訓も得たような気もします。

 

日本の重大海難(機船第拾雄洋丸パシフィック・アレス衝突事件)_海難審判所ホームページ

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・今回取り上げた「過去問」は非常に面白かったですね。上田氏と同世代の私も
  全く初耳の海難事故でした。幼い頃からTVっ子の私で『浅間山荘事件』などは
  鮮明に覚えておきながら、この『第十雄洋丸事件』を知らないでいただなんて
  当時はかなり厳しいメディア規制が張られていたのではないでしょうか ??

  物凄い迫力映像です。200mの巨大なタンカーが海上で炎上しているのですから


┣・当番組を見られた人はラッキーでしたね。【海猿】映画ネタにもなりそうだし(笑)

  それにしても◇水野真裕美 アナウンサー の映像の合間に入れる感想は少々マヌケ
  でしたね。いかにも頭が悪そうな子供じみた感想とでもいうべきか。美人さんでも
  中身が薄いと扱いに困ってしまう典型かと。(爆) 感想の述べ方などを今一度勉強
  し直した方が宜しいかと。タンカー同様に炎上しちゃってますから。(苦笑)
  ホント残念というか、勿体ないですね。


┗・検索して良さげなサイトをリンクしましたが、日本の潜水艦は実弾演習してるんだ。
  まあ海中でバンバン撃っているとは思いますけど。ホント迫力ある映像でしたねぇ。