2015/09/03(木)<首尾一貫している【中国】金融政策>
【Newsモーニングサテライト】 http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓プロの眼 <首尾一貫している【中国】金融政策>
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┣■迷走?一貫? 【中国】金融政策
Q.【中国】の政策は迷走しているのではないか?
<中国の政策>
『元』切り下げ (2015年8月11日)
↓ ※その後余りにも『元安』に進んだことから
『元』買い『ドル』売り介入
↓
『元』売り規制 (2015年9月 1日)
※昨日2015年9月2日にはさらに強化している
元安にしたいのか/元高にしたいのか、どっちなのか ??
A.
◇北野一 日本株ストラテジスト バークレイズ証券 ※金利・為替にも精通
これはここだけを見ていると非常に“ちぐはぐ”しているが、
『国際金融のトリレンマ』ということを踏まえて考えると
案外“首尾一貫”している面も覗えるな、と思います。
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『国際金融のトリレンマ』
「自由な資本移動」※モノが自由に行き来できる
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「独立した金融政策」――――「為替相場の安定」
※各々独立した金融政策 ※事実上の固定相場
◇北野一 日本株ストラテジスト バークレイズ証券 ※金利・為替にも精通
・「自由な資本移動」、「為替相場の安定」、「独立した金融政策」
この“3つとも実現したい”のだけれども、
「2つしか実現できないです。1つは諦めて下さいね。」というもの。
・普通の国が諦めているのがこの×「為替相場の安定」。>【日米欧】。
これは要するに「変動相場制にしてます」ということ。
〇「自由な資本移動」
〇「独立した金融政策」
これが先進国の形なんです。
・【中国】は、×「独立した金融政策」
〇「自由な資本移動」
〇「為替相場の安定」だった。事実上『ドル』とペッグしている。
固定相場にしている
乱暴な言い方をすると【中国中央銀行】というのは【中国人民銀行】ではなくって
フェッド【Fed】だったのではないですか?ということだと思います。
Federal Reserve Board(=FRB)【FRB】米国中央銀行(連邦準備銀行)
その【FRB】が「利上げ」となってくる。あるいは「ドル高」になってくると、
【中国】にとってみれば意図せざる「金融引き締め」ということになってしまう。
景気が減速している最中、「独立した金融政策」は持ちたい。
そうすると、〇「独立した金融政策」とするならば、
残り2つのいずれかを諦めなければならない。
そこでまず、×「為替相場の安定」:『元』を切り下げた。(2015年8月11日)
為替相場の自由化に向けて。
そうしたら大変なことになってしまった。
“パニックになった”から変えたかどうかは分からないが、
その次には、×「自由な資本移動」にして、残り2つを〇にした。
『人民元』売り規制 (2015年9月 1日~)
・なので「為替相場の安定」と「自由な資本移動」を見て、次に何を諦めたのか
だけを注目していると迷走しているように思うのですが、
「独立した金融政策」を維持したいんだという点に関しては何も変わっていない
のだと思います。
・今【中国】がしたいことは、まず、〇「独立した金融政策」をしたい。
ただ問題は、〇「為替相場の安定」にすることによって
『元』を安くして輸出を刺激することが出来ない
じゃあこれはどう調整すればいいのかと言うと、
〇「為替相場の安定」『人民元』と『ドル』がペッグしてる状況・一蓮托生ですから
そうなってくると『ドル』が『対円』『対ユーロ』で上昇する時は
『人民元』も『対円』『対ユーロ』で上昇しますから
調整の戦場と言いますのは【米中】ではなくって、むしろ【先進国】内。
ここでの調整が行われるであろうと。
・ということは、アメリカが「利上げ」をしたいような状況であることを考えると、
日本とヨーロッパに対して、「『QE』止めたらどうですか?」くらいの話が
出て来てもおかしくないと思っています。 『QE』量的緩和:金融市場の調整。
週末に行われる【G20】が勝負になってくるのではないかと思います。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・長年、同番組を視聴していますが、
中でもこの◇北野一 日本株ストラテジスト バークレイズ証券 がお気に入り。
的を射たことだけ指摘し、そしてとても分かり易く真面目に解説してくれます。
他者は状況が判断つかなくなるとただニヤニヤと笑って誤魔化すんですよね。
それがない。自身の発言には責任を持っていることがよーく伝わってきます。
毎日レギュラーコメンテーターとして出演してもらいたいくらいです。本当に。
┣・『国際金融のトリレンマ』とは用語は何となく覚えていましたが、今回よく
理解できました。今実際に行われている実例に当てはめての説明、上手いです。
┗・金融市場の混乱は【中国】だけが問題ではなくて、【米中】二大国の思惑が動く
非常に傍迷惑な話であることを覚えておきましょう。負けないためにどうするか。
麻生太郎 with 財務官僚の手に全てを委ねて大丈夫 ?? 【日銀】の方かな?
それともやはり【内閣府】 ?? とても不安になってきました。。。