2016/02/10(水)<次世代燃料『エマルジョン』 軽油を“水増し”>
【ワールドビジネスサテライト】 http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓特集 <次世代燃料『エマルジョン』 軽油を“水増し”>
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燃料に「水」を加えて分量を増やすという新しい技術が注目されている。
軽油に水を混ぜてもそのパワーが落ちない“次世代エコ燃料”が開発された。
今年2016年から実用化が始まっている-
この文字通りの“水増し”燃料は、
資源の少ない日本にとって“救世主”となるのだろうか ??
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┣■“水増し”燃料が実用化
【山梨県富士吉田市】
日本で“初めてのエコ燃料”を使い、実際にバスが走っている。
<日本初> ※バス後部の電光掲示板で表示されていた
水50%+軽油50%
エコ軽油燃料で走行中
“水で軽油を薄めた燃料”
◇バス運転手
乗ってて今のところ全然問題ないです。
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【エネコ ホールディングス】
軽油に水を混ぜて燃料を増やす、文字通り燃料を“水増し”したエコ燃料を製造。
◇山本泰弘 副社長 ※開発責任者
こちらがですね、水と軽油を混ぜる精製装置になります。
<作り方>
1.タンクに「軽油を10L」入れる。
2.続いて、「水も10L」投入する。
すると、比重が軽い「軽油」は上に、比重の重い「水」は下に溜まる。
境目がクッキリと分かる。まさに“水と油”の状態。
3.そしてポイントとなる“独自開発した薬剤”を入れる。
◇山本泰弘 副社長 ※開発責任者
これは「界面活性剤」で、水と油をくっつけるための接着剤です。
薬剤を入れ、掻き混ぜると「水50%」と「軽油50%」が混ざり合う。
→ これが水で薄めた軽油『エマルジョン燃料』と呼ばれている。
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『エマルジョン燃料』※【エネコ】製 【新日本検定協会】で分析を依頼
・水はほとんど検出されず
・JIS(日本工業規格)が定めた軽油100%とほぼ同じ。
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Q.なぜ水を混ぜても「燃焼効率」が落ちないのか?
A.
『エマルジョン燃料』
・「軽油」の中に入り込んだ「水」は高熱を加えると沸騰して爆発を起こし、
「軽油」が細かい粒になる。
・細かい粒になることで「油」は熱を受ける面積が増えて、より燃焼効率が上がる。
・さらに、
◇山本泰弘 副社長 ※開発責任者
今回この燃料を使うことによって、50%のCO2(二酸化炭素)の削減が可能に
なります。でまたですね、排気ガスでSOx(硫黄酸化物)NOx(窒素酸化物)も
半分以上の削減ができます。
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【井出造園】
この次世代エコ燃料『エマルジョン燃料』を試験的に使用している。
・今の季節(冬)の仕事のメインは「除雪作業」。
悩みの種は「燃料代」。
・そこで『除雪車』の燃料に『エマルジョン燃料』を使い始めたところ、
◇小林聡 専務
従来の100%の軽油と比べても別にパワーも燃費も同等ですし、
良い軽油だと思いますね。
<燃料費(1月分)>
76万円から48万円に。 → 約4割近いコスト削減になった。
・半分が水で出来た軽油は「燃料費が↓削減」でき、また「環境にも優しい」という
まさに“一石二鳥”のエコ燃料。 (排気ガス↓削減)
・ただ、問題も-
『エマルジョン燃料』
現在、製造・販売は「山梨県内」のみ。
◇山本泰弘 副社長 ※開発責任者
これに混ぜ物をした場合にですね、その分は税金が掛かっていないということで
「不正軽油」って形になります。
軽油1.0L当り、約32円の地方税
『エマルジョン燃料』:軽油50%+水50%
軽油0.5L当り、約16円の地方税
水 0.5Lは、当然ながら無税。
エマルジョン燃料を使用した場合には「半分の税金」しか掛けられないため
公道で走ることは“不認可”に。
そこで、
【エネコ ホールディングス】
残りの半分の「水」の部分を納税(軽油と同額となる「約16円」)することで
山梨県からのようやく許可が下りた。
◇山本泰弘 副社長 ※開発責任者
もう少し税金を掛からないようにして、これがですね、日本全体、
または世界全体で使って頂ければですね。
そこが僕達の一番の課題ですね。
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┣■次世代燃料『エマルジョン』 契約続々!世界から熱視線
◆普及に「税金の壁」立ちはだかろうとしてる中で
【エネコ ホールディングス】
山梨県富士吉田市のこの中小企業が今、世界から注目を集めている。
一昨日2016年2月8日
・【タイ空軍】の大佐と2人の【商社】の社長が訪れた。
◇ウイライラック 大佐 タイ王国空軍
◇テチャワロ 社長 B.INTERTRADE ※もう1人の社長は撮影拒否した様子
次世代のエコ燃料の装置を食い入るように見て回った。
『新エネルギー事業 基本合意書 調印式』が結ばれた。
【タイ】
原油の需要が年々増加し、輸入依存度が70%を超えている。
エネルギー資源が乏しい国にとっては喉から手が出るほど欲しい技術。
◇ウイライラック 大佐 タイ王国空軍
とても素晴しい技術なので私の国でも役に立つと思う。
先月2016年1月21日
【インドネシア】の石油会社と調印。
・他にも来月2016年3月末までに【シンガポール】や【ガーナ】など16ヵ国と
契約を結ぶ予定だという。
◇山本泰弘 副社長 ※開発責任者
全世界探しても私達のこの技術は【エネコ ホールディングス】しかありません。
これからも世界に発信します。*力強く宣言* 慎重かつ自信に満ちた表情
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┣■次世代燃料『エマルジョン』 ほとんど水なのに・・・
【エネコ ホールディングス】
『エマルジョン燃料』の水の割合をさらに上げる研究が進められている。
◇山本泰弘 副社長 ※開発責任者
1回エマルジョンした物をさらにエマルジョンした物はまずやったことないです。
<研究>
・エマルジョン① = 水50% + 軽油50%
・エマルジョン② = 水50% + エマルジョン①50%
・エマルジョン③ = 水50% + エマルジョン②50%
合計で『エマルジョン』を3回繰り返すという試み。
水の割合は、
エマルジョン① 50.0% ※見た目は黄色
エマルジョン② 75.0% ※見た目は黄色で①と見分け付かず
エマルジョン③ 87.5% ※かなり透明度が増し、別物みたい
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『エマルジョン燃料』※【エネコ】製 【新日本検定協会】で分析を依頼
SK横浜分析センター
・エマルジョン①、②、③とも従来の軽油とほぼ同じ燃焼効率という結果に。
「完璧です」と検定協会の人に褒められた。 ※試験結果表を見ても数値が
微少に減っているだけ。(驚)
◇大木信行氏 新日本検定協会
ビックリですね。エェ。(マジ驚顔)
普通の軽油と変わらないですね、ハイ。
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◆今後の課題
・ただこれで満足はしていないという。
今後さらなるエコ燃料に開発に力を入れていく。
◇山本泰弘 副社長 ※開発責任者
今、繰り返し3回で「加水率87.5%」。
それをですね、確実にできるようにする技術の方をもう少し確立しなきゃいけない
さらにですね、3回を10回くらいできるまで実験を繰り返していって、
この技術を確立したいと思っております。*力強い*
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┗■スタジオにて
◇大江麻理子 MC
加水率「87.5%」って驚きましたね。
あの現在は『軽油』の他に『重油』ですとか『灯油』でも
この『エマルジョン燃料』を作ることができるんですが、
来月2016年3月にはいよいよ『ガソリン』を使った実験を始めるということです。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・凄かったですね、コレは。まさに夢のような「培養技術」だと言えると思いますが
資源供給国には“頭の悩ましい”問題なのかもしれません。(苦笑) そういう意味で
「不正軽油」扱いにするっていうのも分からなくはないですね。利益を損なう人間も
世の中にはいるってこともよく理解しないといけません。
┣・そういう意味では【タイ】などの既に国力が高い国ではなくて、本当に小国で社会
インフラがまだまだ整っていない国に先に提供し、国力を上げさせて需要を喚起する
のが得策なんでしょうけどね。
┗・ミドリムシが正直霞んで見える“凄い技術”でした。(^^ゞ
EICネット[環境Q&A - 「エマルジョン燃料のメリットデメリット」]