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イアン・ブレマー氏『世界10大リスク』を分析

2016/01/07(木)<イアン・ブレマー氏『世界10大リスク』を分析>
【Newsモーニングサテライト】 http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/

www.tv-tokyo.co.jp


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓特集  <イアン・ブレマー氏『世界10大リスク』を分析>
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  2016年1月4日
 【ユーラシア・グループ】
  国際政治学者であるイアン・ブレマー氏が率いる米調査会社は
  毎年『世界の10大リスク』を発表している。


 ◆今年2016年の「世界の10大リスク」を発表。

www.nikkei.com

  1位:同盟の空洞化  ※戦後構築された米国や欧州を中心とする同盟の空洞化
  2位:閉じられた欧州 ※欧州の閉鎖性
  3位:中国の存在感
  4位:【ISISイスラム国と支援者
  5位:サウジアラビア
  6位:テクノロジストの台頭
  7位:予測不能なリーダー達
  8位:ブラジル
  9位:選挙の少なさ
  10位:トルコ


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┗■番組単独インタビュー

www.tv-tokyo.co.jp


 ◇イアン・ブレマー 国際政治学者
  これまで【アメリカ】の単独主義的な振る舞いが“世界の地政学的リスクの火種”
  になってきたと訴えてきた。


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  今年2016年
 ◆「アメリカ単独主義」が“同盟を弱体化”させ、さらに大きなリスクになる。


 Q.「同盟の空洞化」を1位に挙げたのはなぜか?

 A.
  ◇イアン・ブレマー 国際政治学者
   それは「同盟の空洞化」が世界全体に影響を及ぼすからです。
   シリアやイラクの問題。またサウジアラビアとイランの衝突など
   “地政学リスク”は今後悪化するでしょう。

   こうした問題に対処してきたヨーロッパ諸国とアメリカの同盟関係が弱体化
   しているからです。

   実際イギリスが「海外から投資資金」を必要とした時、アメリカは動かず、
   イギリスは中国との経済関係を強化しました。

   フランスは『同時多発テロ事件』で、中東での軍事行動を指揮する国を求めたが
   アメリカは同調しませんでした。そこでロシアに接近したのです。

   またドイツが『難民問題』で助けを求めた時、アメリカの対応は不十分でした。
   そのためドイツはトルコに言い寄ったのです。


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  今年2016年
 ◆新年早々“中国不安”を背景に「世界同時株安」となった。
  中国が世界に与える影響力の大きさ


 Q.中国は世界へ与える影響力の拡大について

 A.
  ◇イアン・ブレマー 国際政治学者
   良くも悪くも中国の影響力は巨大になっています。
   リスクは中国国内にあるのではありません。

   中国は政府も社会も安定しています。仮に問題が発生しても
   中国政府は問題に対処するだけの対策も能力もあります。

   中国の影響を受けるのは他の国々です。その影響は非常に大きく、
   状況次第で主要な貿易や金融の相手国の市場を不安定にしてしまいます。


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  今年2016年
 ◆【ISISイスラム国への懸念が世界中に広がる中、
  去年2015年に続いて【ISISイスラム国を重大項目に挙げている。
  テロの脅威は今後も拡散する


 Q.【ISISイスラム国の勢力拡大について

 A.
  ◇イアン・ブレマー 国際政治学者
   【ISISイスラム国との戦いには「欧米が強調」「サウジとイランが対立しない」
   ことが必要ですが、そのような状況にありません。*首を横に振る*

   一方、スンニ派の多い国の経済は悪化しています。中には産油国もありますが
   原油安で以前ほど収入がありません。

   こうした国々では暴力が急増し、【ISISイスラム国や他のテロ組織が若者達を
   さらに勧誘しやすくなっています。

   テロリストを見つけ出し、殺害したり投獄したりすることはできます。
   しかし投獄しても彼らはそこで仲間を増やすでしょう。

   テロリストになり得る人の要求を満たさない限り、この問題は解決できません。


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  今年2016年1月6日午前10時半
 ◆北朝鮮が水爆実験を行い「成功した」と発表


 Q.北朝鮮の水爆実験の発表について

 A.
  ◇イアン・ブレマー 国際政治学者
   金正恩第一書記の誕生日である8日を控え「存在感をアピールする狙いがあった」
   のではないか、とみている。

   北朝鮮が今後も挑発的な行動を繰り返すかもしれないが、問題が長引くことには
   ならないのではないか、と予想している。

 

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・「北朝鮮の水爆実験」から急遽、未公開だったインタビューを公開したような感じ
  でしたね。まぁそれほど驚くような予測でもないのだけれど、指摘は的確ですね。

┣・“中国不安説”は「打つ手の乏しい」日米が“かっさく”しているものであると
  私は見ており、こうした不安などどこの国でもあります。たとえ経済が破綻しても
  「土台を作り直せばよい」(粛正・新体制)と考えられるだけの底力があるわけです。
  攻め取られるような好敵手がいないわけですから、国内問題もそれほど焦っていない
  んじゃないでしょうか。日露で強力な外交関係を築き、中国などに対して揺さぶりを
  掛ける姿勢が本来であれば、地政学的にも望ましいと私個人的には考えています。

┗・アメリカはダメだね。バラク・オバマの8年間で完全に失墜しました。他国と同じ
  ラインに引き戻されたと見るべきでしょう。スネ夫の日本はジャイアン米国に対して
  今後どういう態度を示していくのか、見物だと思います。(苦笑)