2015/12/28(月)<2016年「世界の動向」テロの連鎖を断ち切るために>
【ワイド!スクランブル】 http://www.tv-asahi.co.jp/scramble/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓池上彰×増田ユリヤ <2016年「世界の動向」テロの連鎖を断ち切るために>
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◇池上彰 ジャーナリスト
今年2015年は「【ISIS】イスラム国に始まり【ISIS】イスラム国に終わった」
テロが多かった年ですよね。その【ISIS】イスラム国をあるいは、過激な考え方を
来年2016年、世界は“抑え込む”ことが果たして出来るのだろうか?
これが来年の大変大きな課題となると思うんですが、
そこをですね、増田さんと一緒に考えようと思うんですね。
◇増田ユリヤ ジャーナリスト
ハイ。その“考える材料”として私が取材で撮ったこちらの写真をご覧頂きたいん
です。パリで撮った写真なんですけれども・・・
※ユダヤ教徒とイスラム教徒の男性に挟まれて記念撮影されていた。
男性らは親友だという。“宗教の壁”を越えて親友だという結びつきがあると
説明されていたが、腕を女性の後ろに回して密着するなど単なる男の“スケベ心”
としか私の目には映らなかったのですが。(苦笑)
◇増田ユリヤ ジャーナリスト
こんなことが見られる【パリの街】そこに希望が見出せると思います。ハイ。*笑顔*
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◆『世界史』から見えてくる“今の世界”
・来年2016年を読み解くキーワードとは !?
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┣■テロの連鎖と恐怖
2015年1月7日
【フランス・パリ】 新聞社【シャルリー・エブド】襲撃事件
2015年1月11日
【フランス・パリ】 各国首脳がデモ行進
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◆テロ、そして過激派組織【ISIS】イスラム国による脅威が世界を覆った2015年。
2015年2月7日
【ISIS】イスラム国
ジャーナリスト後藤健二さんら日本人2人を殺害。※殺害された映像が公開された
「日本人を見つければ、どこでも殺戮を続けるだろう。
日本の悪夢の始まりだ。」
【シリア】
ロシア空軍によるシリア空爆
◇被害を受けたシリア人
この車は全部(空爆で)燃やされてしまった。
どれも仕事に使っていた車だったのに。
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◆シリア領内の【ISIS】イスラム国への空爆が続く中、『難民』という新たな問題が
【UNHCR】国連難民高等弁務官事務所
現在シリアから国外へ逃れている難民は400万人を超える。
その多くは危険を顧みず、粗末なボートで海を渡るなど小さな命が犠牲になることも
2015年9月
【トルコ】
海岸に「3歳児の遺体」が漂着し、その映像・写真が世界中で報道された。
これにより欧州各国は「難民受け入れ」に大きく傾いた。
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◆が、しかし・・・
2015年11月13日
【フランス・パリ】
◇パリ市民
走れ走れ!逃げろ逃げろ!テロが起きてるぞ!
逃げよう逃げよう!ついさっき爆弾が爆発した!
『フランス・パリ同時多発テロ』
【ISIS】イスラム国の戦闘員のグループが競技場や劇場などパリ周辺の6ヵ所で
襲撃や自爆テロに及んだ。
2015年11月17日
◇オランド 仏大統領
このテロによって我々が“戦争状態”であることが一層明確になりました。
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◆犯人が『難民』を装っていた可能性があったことで、それまで『難民』に寛容だった
フランスの世論に変化が現れる。
2015年12月6日
【フランス・パリ】
フランスの地方選挙で極右政党【国民戦線】が台風の目に・大きな注目を集めた。
◇ルペン 党首 国民戦線
国民が意思表示した。そしてフランスは国民と共に立ち上がるのだ。
2015年12月2日
【アメリカ・カリフォルニア州】
アメリカの福祉施設で銃乱射テロ。※【ISIS】イスラム国に傾倒した夫婦が実行した
2015年12月15日
【アメリカ・ネバダ州】
米大統領選【共和党】指名争いの場にて
◇ドナルド・トランプ氏 共和党
【ISIS】イスラム国の旗を付けた携帯電話を片手に、
大勢の人間が入って来てもいいのか?
私はそうは思わない。アメリカに入国させるべきではない。
2015年12月26日
◇バグダディ 指導者 【ISIS】イスラム国
空爆で負傷したと噂されていたが、数日前健在ぶりを示す音声メッセージを公開した
「【ISIS】イスラム国はまだ安泰だ。
他の国が空爆をすればするほど【ISIS】イスラム国は強くなる。」
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◆2016年、テロによる恐怖や不安の連鎖はどうすれば断ち切ることができるのか ??
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┣■キーワードで読み解く「2016年の世界」
◇池上彰 ジャーナリスト
とにかく今年1年2015年、本当に悲惨なことばかりがあってですね、
来年2016年に「希望があるのか」と。希望を手探りで探ってみようじゃないか。
ということなんですね。
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◆キーワードとは?
→→→「過激主義」→→→
↑ (テロリスト) ↓
↑ ↓
↑ 悪循環 ↓
↑ ↓
「排除された人々」←←←←←←「排外主義」
(右傾化)
・【ISIS】イスラム国に代表されるような「過激主義」テロリストが
今度は「排外主義」を生み出し、
それによって「排除された人々」の中から、また過激な考え方の人が生まれる。
◇池上彰 ジャーナリスト
この“悪循環”。これがまさに今年のキーワードだったのではないか。
そして来年2016年はこれを「なんとかしなければならない」ということを
考えていこう。ということになるんですね。
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2015年12月26日
◇バグダディ 指導者 【ISIS】イスラム国
※7ヵ月ぶりの音声による声明。インターネットによって公開された。
「こうして厳しい時にこそ、次には勝利がもたらされるはずだ。
“兵士達は忍耐せよ”。」
「【ISIS】イスラム国を攻撃している国々に“高い代償”と“後悔”。」
「世界中のイスラム教徒に“結束して立ち向かえ”と呼び掛け。」
・この声明の中には今月2015年12月15日【サウジアラビア】が反テロ組織を作った
ことについても言及していたことから、昔に収録しておいたものではないことが
伺えるという。 ※指導者は無事・健在だと伝えている。
・また【ISIS】イスラム国が苦境に立たされていることを認めている。
※バグダディ 指導者 本人の音声であるかどうかはアメリカが現在分析中とのこと。
◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
もしこれが本物(本人の声)だとした場合に、ここに込められている“意思表示”
というのはどんな風に読み取りますか?
◇池上彰 ジャーナリスト
あの、これは7ヵ月ぶりなんですね。つまりバグダディ容疑者が空爆で殺害された
ってありました。あるいは重傷を負って入院をしているのではないかと言われてた
わけですね。それがですから7ヵ月経って公開された・本人だとすれば、エ~、
「無事なんだよ」ということを(兵士達に)分からせ“士気を高めよう”とかって
いうことだと思うんですよね。
でもその一方で「兵士達よ、忍耐せよ」って言ってるわけですよね。つまり、
強きことを言っておきながら、実は忍耐を呼び掛けるくらい厳しい状況になっている
ことを認めることになるんじゃないかと思うんですね。
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┣■2015年のテロ関連事件
1月 7日:仏【シャルリー・エブド】襲撃 17人死亡
20日:【ISIS】イスラム国が2人の邦人、人質動画を公開
24日:湯川遙菜さんを殺害したとみられる動画を公開 ※【ISIS】イスラム国
2月 1日:後藤健二さんを殺害したとみられる動画を公開 ※【ISIS】イスラム国
→【ISIS】イスラム国
14日:デンマーク・討論会の会場銃撃 1人死亡
15日:デンマーク・ユダヤ教礼拝所付近で銃撃 1人死亡
3月18日:チュニジア・【バルドー博物館】で銃撃 日本人3人を含め19人死亡
4月 2日:ケニア・大学襲撃 約150人死亡
6月26日:クウェート・モスクで自爆テロ 27人以上死亡 ※【ISIS】声明
:チュニジア・高級リゾートホテル襲撃 39人以上死亡 ※【ISIS】声明
10月 3日:バングラデシュ・日本人男性が銃撃され死亡 ※【ISIS】声明
10日:トルコ・アンカラの集会で自爆テロ 95人以上死亡
31日:エジプト・ロシア航空機がシナイ半島に墜落 乗客乗員224人死亡
※【ISIS】イスラム国シナイ州が犯行声明
11月12日:レバノン・ベイルートで連続自爆テロ 43人死亡 ※【ISIS】声明
13日:仏・パリで同時多発テロ 120人以上死亡 ※【ISIS】声明
20日:マリ・米系高級ホテル襲撃 27人以上死亡
24日:チュニジア・大統領警護隊のバスが爆発 12人以上死亡※【ISIS】声明
27日:ナイジェリア・カノ州で自爆テロ 21人以上死亡
12月 2日:米・カリフォルニアで銃乱射事件 14人以上死亡
※【ISIS】イスラム国の支援者が犯行と声明
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◇大下容子 キャスター
その【ISIS】イスラム国に対して世界はまだ有効な対抗策を見出せないでいますねぇ
◇池上彰 ジャーナリスト
そうなんですよね。こうして世界が手をこまねいている間にですね、
それにこう“対抗勢力”っていうのが出てくるわけですね。
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┣■“排外主義”世界に急速拡大
◇ドナルド・トランプ氏(69) 共和党・大統領候補
「イスラム教徒の入国を禁止しろ」
・極端な「排外主義」の発言を次々に言っている。
我々からすると「暴言」としか言いようがないような・・・ ※メキシコ人に対しても
・しかし、米【共和党】大統領候補の支持率は上昇している
2015年 7月 約 6% ※7月中旬に一気に上昇。掴みはOK!(笑)
2015年 8月 約21% ※支持率トップ。2位に5ポイントと大きな差
2015年 9月 約26% ※2位との差を10ポイントと大きく広げる
2015年10月 約23% ※9月半ばに30%超えるも急速にダウン。
2015年11月 約27% ※初旬に一時僅差の2位に。でもすぐ巻き返す!
2015年12月 約29% ※僅差だったライバルが急落してしまう。
2015年12月26日 36.5% ※2位との差が15ポイント以上に !! (驚)
◇マリーヌ・ル・ペン氏(47) 党首 国民戦線 ※極右政党
「移民を排除しろ」
2015年12月6日
・フランス『第1回地方選挙』では極右の【国民戦線】が30%近い得票を上げて
1位に踊り出たこともあった。
ただ過半数に及ばないともう1度選挙をすることになっており、1週間後の選挙で
前サルコジ大統領とオランド大統領が選挙協力をし【国民戦線】が1位になるのを
抑え込んだ。
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◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
人種差別的な発言もあれば、異質なものを一切認めないっていう排外主義的な
このトランプさんなり、ルペンさんなりの主張がここまでこう受け入れられていく
土壌というのか・流れは何なんですか ??
◇池上彰 ジャーナリスト
これですねぇ、やはりコレなんじゃないかと思うんですよね。
『ポピュリズム』。いわゆる「人気取り」っていうことになりますね。
大衆迎合
こういう政治家っていうのは実は世界中いろんなところにいるわけですけれども
◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
ハイ。 日本でもいろいろ思いつく人はいますけどね。
あっそうですか。(苦笑) 誰とは言いませんけど。 アハハハ。(苦笑)
そういう方がいるというのがありますね。
そうしますとやっぱり国民の何となく“漠然とした不安”。そこにハッキリとした
言葉を与えて「人気取り」をする。まあだから「国民の不安がある」からこそ
それに付け込んで「支持を得る」という、そういうのが広がってくるということ
なんだろうと思うんですよね。
例えばトランプという人は「ミカンの箱の中に腐ったミカンが1つあれば」
要するにミカン全体がダメになるんだから、それをとにかく外へ出してしまえ!
という、そういうことを言うことが支持を得てしまうということになるんですが、
それに対して、それに真っ向から反対したのが【民主党】の大統領候補でしたね。
2015年12月19日
◇ヒラリー・クリントン氏(68) 民主党・大統領候補
「過激派組織【ISIS】イスラム国の最高リクルーター(新人採用の担当者)だ。
【ISIS】イスラム国は新兵募集のためにイスラム教徒を侮辱するトランプ氏の
ビデオを見せている。」
・つまりトランプ氏がそのようなことを言えば言うほど、
「排外主義」が広がれば広がるほど、やはり「排除される人々」がいる。
「排除された人々」というのは普通のイスラム教徒の人達も含まれてくる。
こういうことをされ行き場を失い「何をしたらいいのか?」と考えるに至って
これに対抗するにはと「過激な思想」に染まってしまう。
そしてそういう「過激主義」テロリストが増えれば「排外主義」が活発になるという
この“悪循環”がズーッと続いてしまうということになる。。。。
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◇大下容子 キャスター
テロの不安を抱く国民感情を敢えて利用するのが、この「排外主義」の人達という
ことなんでしょうか?
◇川村晃司 テレビ朝日コメンテーター
そうですね。あのトランプ氏のようにある意味では政治的に感情を煽って、
“愛国心”に結びつけさせる。その結果『ポピュリズム』と『ナショナリズム』が
結びついて、いわゆる一時的な熱狂を呼び起こすということがあるんですけれども、
これ冷静に考えますと、アメリカに基本的に移民としている人達の祖先ですから
そういうことを考えれば明らかにコレ「憲法違反」なんですね。
「人種差別をしてはいけない」そして「宗教差別」ということで、
段々投票日が近づくに従って、自分の立場ってことを考えると、
「あの人の言っていることは憲法にも違反してるな」ってことが判ってはくると思う
んですよね。
◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
ただ考えてみると、【ISIS】イスラム国が言っている『イスラム原理主義』以外は
「全部背教者だ」と言って排除する論理も、それからトランプさん達が言っている
ような「イスラムそのものを排除しよう」っていうのはなんかそういう面では同じ
ように思えちゃいますよね?
◇池上彰 ジャーナリスト
ある種こう「似ている」というか、メダルの裏表が違うような感じがしますよね。
どちらもある種の「排外主義」なんだろうと思うんですが、これ非常に危険なこと
なんですね。
で、ここで『世界史』から学ぶということになってくるわけですが、
実は意外な人がですね、このトランプさんの発言に猛反発したんです。
2015年12月9日
◇ネタニヤフ 首相 イスラエル
「イスラム教に関するトランプ氏の最近の発言は受け入れられない。
イスラエルは全ての宗教を尊重する。」
・ユダヤ教徒の立場から、本来は【ISIS】イスラム国と対立する側であるが
【ISIS】イスラム国を批判するトランプ氏の発言を批判した。
Q.なんで【イスラエル】はこんなにも反発したんでしょうか?
A.
◇萩谷麻衣子 弁護士
ユダヤ人も過去に悲惨に「排斥された歴史」があったからでしょうか。
◇池上彰 ジャーナリスト
その通りですね。ハイ。
その人物というのはこちらですね。
◇アドルフ・ヒトラー(1889~1945年)
「君たち(ゲルマン民族)こそ優れた民族だ」
「失業や不況の原因はユダヤ人にある」
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┣■“過激主義”を抑えるために・・・
◆ナチスドイツと“排斥主義”
20世紀最悪の独裁者
◇アドルフ・ヒトラー(1889~1945年)
・『ユダヤ人大量虐殺』は「移民排斥運動」に端を発すると言われている。
◇アドルフ・ヒトラー(1889~1945年)
国民全体の弱体化や困窮化、数々の裏切り行為を白日のもとにしよう。
そのために他民族との違いを前面に押し出すことは良い手段である!
諸君の知識を持って来るべき未来を展望し、また過去から多くを学べば
この国の危機を乗り越えることができるのだ。
1933年1月30日
・アドルフ・ヒトラーがドイツ首相に就任。圧倒的な支持の後ろ盾となったのは、
ユダヤ人などの『移民』に職を奪われ・貧困に喘いでいた当時のドイツ国民の
“フラストレーション”だったという説がある。
ヒトラーはヨーロッパ侵略と同時にユダヤ人を強制収容所に連行し、次々に処刑した
これが数百万人とも言われる20世紀最悪のユダヤ人大量虐殺『ホロコースト』。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
◆これを止めることが出来なかった、ナチス・ドイツの『移民排斥思想』とは一体、
どのようなものだったのか?
◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
ヒトラーの演説を聞いていると改めて“力強い演説”だとは思います。*強面*
けれどもその背後には「経済の問題」があったということを見落としてはいけないし
そのことは今の時代にも共通してるんだなって思いますね。*しみじみ*
◇大下容子 キャスター
そうですね。 「歴史は繰り返す」と言いますが
これは繰り返してはいけない歴史なんですけれども、
なぜドイツ国民はこのヒトラーの極端な「排外主義」を受け入れて
しまったのでしょうか?
◇アドルフ・ヒトラー(1889~1945年)
「君たち(ゲルマン民族)こそ優れた民族だ」
「失業や不況の原因はユダヤ人にある」
・「民族の対立」で差別をして、虐殺をいうことを煽っていった。
『ユダヤ人の大量虐殺』アウシュビッツ強制収容所
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
Q.なぜドイツ国民はヒトラーの極端な「排外主義」を受け入れてしまったのか
A.
<1930年当時のドイツ>
・第1次世界大戦に敗れ、多額の賠償金があった。
・そこに世界恐慌1929年が追い打ちをかけて、失業者が増大していた。
↓
<1933年【ヒトラー政権】発足>
・「公共事業の増加」 :アウトバーンと呼ばれる『高速道路』等を造った。
「国内の工業の発展させる」:『車』等を造った。
・「失業問題」を数年で解決し、経済的にも立て直した。
ドイツの工業総生産は5年間で2倍にも膨れ上がった。税収は3倍にもなった。
“奇跡の復興”を起こしたという背景もあったので、国民は彼の言うことを聞く
という状況になっていったと推測される。 アドルフ・ヒトラー
◇アドルフ・ヒトラー(1889~1945年)
「熱狂した大衆だけが操縦可能である」
「大衆の心情は単純で幼稚であり、小さな嘘より“大きな嘘に引っ掛かる”」
◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
今、増田さんが説明していただいたように、当時のドイツを振り返れば
第一次大戦の戦時賠償があり、1929年の大恐慌の後の失業者の問題があり、
これをまあナチス政権が4、5年で経済としてはとにかく立て直したということが
背景にはあると思います。
だけど、それが一気に国民を巻き込んだ“狂気”になっていってしまった。
そこが怖いところですよねぇ。
◇池上彰 ジャーナリスト
そういうことですよね。で、やはり「経済が悪い」。「失業が高い」という時に
「いや君達、本当は優秀なんだよ。優れた民族なんだよ」って煽てて良い気持ち
にさせて政権を取る。
そして「優れた民族なのに悪い奴が居るからこんなことになるんだよ」と言って
敵を作り出すわけですね。そして経済を復活させることによって「支持を高め」
自分の目的である標的を殲滅していく。つまり「ユダヤ人を皆殺しにいく」という
こういうことをやっていったということですよね。
◇大下容子 キャスター
ハイ。 だからユダヤ人国家のネタニヤフ首相が
ハイ。 トランプ氏の排他的な発言に怒ったわけですね。
つまりユダヤ人として、過去のあの歴史を経験している者として
“本能的な危険”というのを恐らく悟ったんでしょうね。
本当は本音で言うと【ISIS】イスラム国なりイスラム教徒に対する反感を
ネタニヤフ首相は持っているのかもしれません。明らかにあるんだろうとも思うん
ですが「それを言ってはいけないんだ」というところを踏みとどまったという
本能的な危険・危機感をユダヤ人は持っているということなんでしょうねぇ。
◇大下容子 キャスター
このまま「排外主義」が各国で台頭していくと、ホント恐ろしいことですよね。
◇萩谷麻衣子 弁護士
そうですね。「排外主義」が行き着くところは「排除する者」と「排除される者」
の対立からくる『戦争』で、やっぱりその世界全体が不寛容になっていくのは
非常に危険だと思いますし、恐らくヒトラーの時代だって「これはおかしい」と
思う人は居たはずで、そういう意味からも平和のための「言論の自由」というのは
この時代だからこそ重要でね。やっぱり綺麗ごとだと批判されるかもしれませんが
武力ではなく「言論」でこういう“テロリスト”に打ち勝っていくという考え方は
非常に重要だと思います。
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┣■来年2016年の世界・日本は、この“悪循環”を断ち切ることができるのか?
◆“悪循環”を断ち切るキーワード
「和解と共生」
◇増田ユリヤ ジャーナリスト
今年2015年6月に【フランス・パリ】で取材をして来た。
【パリ9区】※オペラ座の北側
『ユダヤ人街』がある。その通りに面した店の店主同士
◇バデールさん お土産物屋 :イスラム教徒 ※チュニジア出身。大学以来定住
◇ジェームズさん ユダヤ料理 :ユダヤ教徒 ※40年前から
・ユダヤ料理のレストランで食事をしているとバデールさんが現れて
「自分達は親友なんだぜ」とアピール。頬にキスする仕草まで披露して(驚)という。
・さらに、
◇バデールさん お土産物屋 :イスラム教徒 ※チュニジア出身。大学以来定住
奥さんは留学先のパリで知り合ったポーランド人のカトリック教徒。
3つの宗教が入り交わっている状態。(苦笑)
・で、お子さんもいらっしゃって、2歳になる双子の男の子には
それぞれ「自分で宗教を選ばせたい」と奥さんは言っており、
父のバデールさんは
「男だから出来ればイスラム教徒になって欲しいけれど、どうかな?」という。
・お互いの宗教を尊重している。
カトリック教徒
イスラム教徒である夫バデールさんが断食の時には、妻も一緒に付き合ってくれる。
クリスマスには妻の実家に夫・家族揃って出掛けるという。
そういう形でお互いにコミュニケーションを取り、
やはり「宗教の対立というのは無くしていきたい」と考えている方達だったという。
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┗■世界が分かり合うためには・・・
◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
簡単なことじゃないけれども「宗教の壁」を乗り越えて、お互いに「共生」をして
いこうという努力・取り組みっていうのは色々あるわけですが・・・
◇池上彰 ジャーナリスト
まあそうですよね。過去で言えば中東のパレスチナとイスラエルの対立に対しても
例えばノルウェーが乗り出して『オスロ合意』を実現したり、
あるいは『北アイルランド紛争』っていうのは、カトリックとプロテスタントの争い
でもこれもなんとか和平にいった。そういう人々の叡智っていうのは、やっぱりある
わけですよねぇ。
◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
そうですね。 今、トランプ氏に対しても、例えばイギリスのキャメロン首相が
かなり批判的な言い方をしてますよね。
要するにそういうことを、そもそも、もしトランプ氏がイギリスに来たら
「イギリス人皆でこれに対抗しよう」と。つまり「入れないよ」っていう
それくらいの対抗してるっていう・・・
◇橋本大二郎 MC 前高知県知事/元NHK職員
さっきのだからネタニヤフさんなんかと同じやっぱり一つの
“守らなきゃならない一線がある”っていうことを言っている
そういうことですよね。わけですよねぇ。
◇増田ユリヤ ジャーナリスト
それはフランスでもあったわけですよね。今回のテロの後に『地方選挙』があって
【国民戦線】つまり極右が1位になってしまうかもしれない。でも必ず排外主義は
抑えなきゃいけないってことで、サルコジ前大統領とオランド現大統領が協力して
それをなんとか阻止した。やはりここにも叡智を見ることができるんじゃないかと
思うんです。
◇川村晃司 テレビ朝日コメンテーター
もう一つ、実際の取材現場で「イスラエルとパレスチナ」の、戦っているわけです
けれども、実際にイスラエルの攻撃によって瀕死の重傷を負って、イスラエル人の
医師でパレスチナ人の子供がですね「もう助からない。脳死状態だ」と言った時に
腎臓や肝臓をイスラエル人の病気の子供に移植したとか。逆にイスラエルの子供から
命の理由でね、パレスチナ人の子供が救われたとか。そういうことが実際に行われて
いるということですね。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・2016年もテレビ番組「文字起こし作業」をほぼパーフェクトにしてしまった。(苦)
時間を費やしている余裕などそんなにありゃしないのに。まぁいい話だと思ったら
やはり多くの人にも知っておいて欲しいですからね。幼稚な番組・漫画本ばかりを
読んでいて簡単に操られる国民にはならないで下さいね。そんな奴でも1票は1票
ですんで。メモしている内に「コレって今の日本に対する嫌み・注意喚起だよな」
と思った次第であります。 “簡単に騙されないで!”by.真矢みき(笑)
なんだかね:憲法改正−ナチスの手口、気がつかない間に変わる憲法−
┣・英仏の言い分には私は耳を貸す気はありませんが、実際のところ生活していく上で
互いを尊重し合わねば上手くいかないことは世界共通ですよねー。日本の多神教・
“八百万の神”なんてそんなもんじゃない? 出雲大社を訪れた際に縁結びをする
場所を間近に見ましたが、あんな狭い場所で喧嘩しないようにと神様達も頑張って
くれているんだなーって思いましたよ、ホントに。(笑)
┣・ただし人間同士では、なかなかそのように“相手を思いやる”ことができない輩と
いうのは確かに存在します。私は其奴らのせいで家を売却・会社を辞めました。
「自分が損をしたら負け」という概念に縛られているというか、大事を見過ごして
小事・私欲にこだわる輩です。神様、そんな連中はどうしたらいいんでしょうか?
┗・新春早々、母親と「口喧嘩」してしまった。いい加減「距離を置きたい」のだけど。
家族・親族問題の解決「社会的ルールの見直し」が日本の根本的構造改革なのかも
しれません。仲が良すぎても心中の巻き添えに遭うし、悪けりゃ虐待されるしね。
選挙によって選ばれた議員さん達、今年2016年こそ頼みますよ、本当に。(願)