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中国 次の一手『供給側改革』とは

2015/12/07(月)<中国 次の一手『供給側改革』とは>
【Newsモーニングサテライト】 http://www.tv-tokyo.co.jp/nms/

www.tv-tokyo.co.jp


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓特集  <中国 次の一手『供給側改革』とは>
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     今、世界経済のリスク要因となっている中国の景気減速。

    そんな中、習近平政権が打ち出す次の一手が『供給側改革』だ。

    供給側、つまり企業サイドの改革を推し進めようというもの。

     中国経済の今後を占うキーワード『供給側改革』とは !?

 

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┣『供給側改革』とは !?


 ◇佐々木明子 MC
  あの『新常態』など、中国ではいろいろなキーワードが出てきますけれども、
  今度はこの『供給側改革』。今にわかに注目されているそうですね?


 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  そうですね、まあ『供給側』自体が中国語ではあまり見られない表現ですが、
  まあ『サプライサイド改革』ですね。これが私から言えば、今までの『新状態』と
  比べてより踏み込んだですね、経済政策らしい“政策”になってきましたですね。

 

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 ◇佐々木明子 MC
  習近平国家主席が2015年11月10日に「供給側の構造改革を強化すべきだ」と発言した
  ところから、にわかに注目を集めているそうなのですが、


 『供給側改革』
  供給体系の質・量と効率を高め、経済の持続成長の原動力を増強する。


 ◇佐々木明子 MC
  これつまり企業側が「モノやサービスの質を高めたり・効率的にしよう」という
  ことなんですよね?


 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  まっ今まで中国にとってこの経済政策の“需要”を大事にするんですよね。
  景気が悪くなれば住宅刺激とかですね、車を刺激する、この需要を喚起する政策に
  力点を置いてきたんですが、ここへ来てやはり消費者側の変化が起きてましてですね
  消費者側が需要側として質とか、クオリティーに対するニーズが高まっているのにも
  関わらず、まっ供給先がなかなかこれに追いつかないですね。

  それを端的に表しているのが(中国人)観光客が日本に来ての“爆買い”現象ですね
  まっ“爆買い”裏を返せば需要はあるんですけど、しかし供給サイドがシッカリして
  いないので需要が海外に漏れてしまうんですね。だからこれを需要を喚起する1つの
  もう1つの違う角度から見ていけばやっぱり「供給サイドがもっとしっかりしろ」と
  そのような狙いですね。


 ◇佐々木明子 MC
  やっぱりあの中国の方はね「自国のモノを信用していない」というような言葉も
  聞かれるくらいですから、そういったものを取りこぼさないように供給側をちゃんと
  改革しよう・良いモノを出して行こうということになるわけですね。でも・・・

              ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
               *頷く* 「量から質へ」の転換ですね。ハイ。

  具体的にはどのように進むのでしょうか?


 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  まあやっぱり「国有企業改革」以外にないですね。*キッパリ*

 

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 『供給側改革』

  「国有企業改革」
   ・基幹産業は巨大化し、
   ・消費関連は民営化という形を取る。

  「ゾンビ企業」の淘汰
   ・過剰投資のツケとして相当数ある実態の伴わない企業を淘汰する。

 

 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  (基幹産業)まあその「鉄道」とか「通信」「半導体」こういったそのいわゆる
  中国企業の基幹を担える産業を、これまあ吸収合併して世界一、二位を争うような
  大企業の会社に編成すると。これまぁ1つ。

  一方、消費関連ですね。「自動車」とか「家電」ですね。まあこれは消費者が決め手
  ですんで、まあここはドンドン*2、市場に任せようと。そういうような改革ですね。

 

 ◇佐々木明子 MC
  ハアァ、だからこの辺り(基幹産業)はグローバル戦略ですね、「対世界」に勝てる
  ような企業・巨大な産業、(まぁ30社くらい育成しようとですね。)
  ここ(消費関連)は市場に任せて消費者のニーズに合うようなモノをドンドン活性化
  させて作っていこうと。

  でもそこでもう1つあります。「ゾンビ企業」の淘汰、ですか?


 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  やはりそのぉまあ過剰投資のツケとしては中国今までこの重工巨大型(?)のですね
  鉄鋼とかセメント、ガラスとかのですね産業の中では相当数のある国有企業を始め
  ですね、やっぱり実態に伴わない所があり、ズッと赤字を垂らしてる企業がこれが
  「ゾンビ企業」と呼ばれますがこれがいよいよですね、いろんな面で投資抑制とか
  環境保護とかいろんな面で見ていきますと、まっここにはやはりメスを入れると。
  まあどうもやはり「本気になってきた」という気がしますね。


 ◇佐々木明子 MC
  先週の金曜日2015年12月4日、李克強首相も“供給過剰問題を解決するため”に、
  「ゾンビ企業」の淘汰を進めるということを明らかにしているということなんです
  けれども、ただ肖さん。こういう改革をすると本当に逆に景気悪化するのではない
  ですか? 失業者が大量に出るという懸念があります。


 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  そうですね、やっぱり今までは「国有企業改革」もう何十年も言い続けてきて
  なかなかその質的な変化をですね、できなかった1つの理由はやはり黒字企業です
  ので、なんだかんだ国有企業は雇用を抱えていますので、そういう意味から言うと
  今後ですね、この『供給側改革』が本当に進むかどうかはやはりこの雇用問題次第
  だと思いますね。

 

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 ◇佐々木明子 MC
  それに向けて肖さんがまた一番注目しているのが「財政出動」があるんではないかと
  いう話、


  <中国GDPに占める財政赤字

  ・中国はしっかり財政規律を守っている。
  ・GDPに占める財政赤字は3%の所で今まで抑えるようになっている。


  ※1994年からこれまで、2007年(約+0.2%)を除いて全て財政赤字


 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  財政赤字の規模がGDPに相当するパーセンテージでいうと今まで3%を超えない
  ようにですね、まあ1回くらい、リーマン・ショックの時に2.9%くらいにまで
  いったんですが、大規模な財政出動をやったんですけど、まあここにきて改善して
  きてますので、最近中国の国内ではもしこの『供給側改革』が進むのであれば
  やはりこれから、銀行はちょっと不良債権問題でなかなか身動きが取れないですが
  そうするとより一層「大規模な財政出動」が必要となりますんで、したがって今後
  3%を守る必要があるかどうか、今(中国)国内では議論が出ています。


 ◇佐々木明子 MC
  2015年このくらいの(3%を超える)財政出動が出るかもしれないということで、


  <中国 一般予算の歳出伸び率>(前年同月比)

  ・最近(2015年6月以降)グッと右肩上がりに一気に増えてきている。
                      (10%増から40%増近くまで)


 ◇佐々木明子 MC
  本気度が見て取れる。財政支出が急増しているのですが、
  ただどこに出しますか?「財政出動」は ??


 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  まあ恐らくこの『サプライサイド改革』ですので、やっぱり「財政」となると
  まず1つ「社会保障」ですね。(失業者が出る。雇用者問題から)
  あと2つ目は景気そのものの底割れを防ぐためには「インフラ整備」ですね。
  例えば年末に向けての「鉄道」とかですね、そこはやっぱり相当投資が増えてます。
  3つ目はやっぱり景気を、特に需要サイドとしては「住宅ローン減税」とかですね
  いろんな企業に対する減税とかですね、こういった減税処置を通じてまぁいろんな
  意味から言うとどうしても財政に頼ってしまいますから、だから財政の大規模な出動
  になってしまう可能性はありますね。

 

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 ◇佐々木明子 MC
  2016年から『第13次五カ年計画』がスタートしますけれども、
  中国の景気が心配される中で、GDPがどの目標になるでしょう。簡単に。


 ◇肖敏捷 SMBC日興證券 ※中国の政治・経済に精通
  まぁ恐らく「6.5」が1つの目標でしょうが、この「財政出動」が1つの前提条件
  ですね。大規模な財政出動が出るならば恐らく「6.5」ぐらいは実現する可能性が
  あると見ております。

 

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・今後の世界経済を占う上で、結構大事な政策方針だと思いメモしてみました。
  「中国は~」なんて陰口叩いておきながら、日本よりも実際に大ナタ・企業淘汰を
  実施するかもという期待感を抱きますよね。『郵政解散』あんなに盛り上がったのに
  十年以上経った今も分裂しただけで解体・解雇できてませーん。ゾンビ増殖中!(爆)

┣・そういう意味で「中国はやはり強い国だ」と私は思います。そして多くの中国国民も
  生きるためにすぐさま次の仕事・生き場所をを探すでしょう。そういうたくましさを
  我々日本人の多くは失ってしまいましたね。つーか、芽生えない種子になっちゃった
  自国をやたらと褒めるのは自信が無い証拠でもあるしね。(苦笑)

┗・社会・環境の秩序をうまくコントロールできれば、世界で類を見ない超大国に成れる
  かもしれない。そんな可能性がお隣中国にはあると思います。強烈なカリスマの出現
  現代にはまだ現れていないのかな? そのような豪傑な人物は。