テロリスト 住宅街に身を潜めたワケ
2015/11/19(木)<テロリスト 住宅街に身を潜めたワケ>
【みんなのニュース】 http://www.fujitv.co.jp/minnanonews/index.html
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓ <テロリスト 住宅街に身を潜めたワケ>
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┣■拘束作戦の一部始終
・カメラに向かい両手でピースサインをする女
フランス警察の突入を受けて自爆した、ハスナ・アイトブラセン容疑者(26)
パリ同時多発テロの首謀者とされるアブデルハミド・アバウド容疑者の従姉妹と
見られている。
2015年11月18日
【パリ市近郊サンドニ】 ※【Document TF1】より
*パッパァン!*
◇警察官 ◇アイトブラセン容疑者(26)
お前の恋人(アバウド容疑者)はどこだ! 彼(アバウド容疑者)は恋人じゃない
やつ(アバウド容疑者)はどこだ !? 彼(アバウド容疑者)は恋人じゃない
*パン、パァン!* ※後半、泣き声混じりに答えていた
・銃撃戦の最中に交わされた緊迫のやり取り。
アイトブラセン容疑者(26)はこの後“自爆”により死亡した。
その直前、誰かに危険を知らせる電話を掛けていたという。
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2015年11月18日
【パリ市近郊サンドニ】 ※【Document TF1】より
夜明け前、静まりかえったパリ近郊・サンドニの住宅街に轟いた銃声。※激しい
現場はあの連続テロ最初の現場となったサッカー場【スタッド・ド・フランス】
から僅か1km程の場所あった。(容疑者潜伏のアパート)
*パン、パァーン!*
・画面右、真っ白なアパートへの入り口へと徐々に近づく警察特殊部隊のメンバー。
その直後、アパート4階の一室の窓がサーチライトで照らされる。
警察が行方を追っていたのはテロの首謀者とされるアブデルハミド・アバウド容疑者
現地警察当局によると、従姉妹とされるハスナ・アイトブラセン容疑者(26)の電話の
盗聴により、アブデルハミド・アバウド容疑者がこのアパ-トに潜伏している可能性
が浮上したことから大規模な拘束作戦が展開された。
・作戦は7時間にも及び、日が差し込み始めた早朝には子供を抱え逃げる人の姿も-
その取材の最中、アパートから数百m離れた場所で警察の“ある動き”に遭遇した。
多くの報道陣達が一斉にその場所へと向かう。
◇警察官
シルブプレ(すみません)
◇ディレクター
今、報道陣の後ろの教会に警察が中に入ろうとしています。
・警察官が向かったのは現場近くの教会。“テロに関わった人物がこの中にいる”との
情報が入った。
バールで閉ざされた扉を開けようとする警察官。
緊迫した空気の中、続けられた捜索。しかしこの場所からは誰も見つからなかった。
・一方、アパート付近では相次いで男らが-
◇警察官
ひざまずけ!背中を見せろ!
危険物を身に付けている危険もあるからか、裸にされて拘束される男も。※下半身
・激しい銃撃戦の末、自爆したハスナ・アイトブラセン容疑者(26)に加え、
もう1人、男が死亡。さらに男7人と女1人が拘束された。
その拘束者8人の中にアブデルハミド・アバウド容疑者は含まれておらず、
当局は死亡した男がアブデルハミド・アバウド容疑者がどうか身元の確認を急いで
いる。
【米ワシントン・ポスト】
拘束作戦でアブデルハミド・アバウド容疑者が死亡したと伝えた。
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┗■イスラム教徒の善意に付け込み・・・
“教え”に従い・・・ 泊めた人物はテロリスト
2015年11月18日
◇オランド 仏大統領
今あなた達にこの言葉を話している時に危険で重要な警察の任務がちょうど終わった
・男らが潜伏していたアパートは、アラブ系住民が多く住むサンドニ地区。
その現場で-
◇容疑者を泊めた 20代半ばの男性
(容疑者は)僕の家で立て籠もっているということを聞いたんだ。
彼らがテロリストなんて知らなかったよ。
◇記者
ちょっと説明して下さい。あなたはどこに住んでいるのですか?
・取材に答えたのは偶然にも潜伏先の部屋の住人。
◇容疑者を泊めた 20代半ばの男性
誰かに「手伝って欲しい」と言われて手伝っただけだよ。
「2人を3日ぐらい泊まらせて」って“誰かにお願いされた”から。
僕は“「いいよ」って言っただけ”だって。
彼らはどこから来たのかも知らないし、何にも知らないよ。
テロリストって知ってたら泊まらせると思う?
・男性はまさか自分が泊めた人物がフランスにおける戦後最悪のテロに関与していた
とは知らなかったという。
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Q.なぜ見ず知らずの人を泊めた?
A.
“イスラム教の教え”と深く関わっていることが判った。
【東京都新宿区】
新大久保のイスラム横丁
◇イスラム教徒 50代後半の男性
誰か来て「泊まりたい」とか「食べ物ない」とか言ったら、全然問題ない。
・「歓待」を意味する「ディヤーファ」という“イスラム教の教え”。
挨拶をして宿を求められた際には、イスラム教徒ならどんな相手であれ
その素性を聞くことなく、3日間もてなすべきだというもの。
Q.「今日泊めて下さい」って言ったら?
A.
◇イスラム教徒 40代半ばの男性
あーもちろんもちろん、泊める。
◇イスラム教徒 30代後半の男性
「イエス」です。(なぜですか?)だって僕はイスラム教だから。
・パリで事件を起こしたテロリスト達は潜伏のために
イスラム教徒が多く住む地域を選び、教えを忠実に守る彼らの信仰心に付け込んだ
のか?
◇イスラム教徒 20代半ばの男女3人
「ダメ、本当にそれはダメです。」
「残念です」(悲)
・少しずつ明らかになってきたテロリスト達の足取り。
しかし事件に関与していたとして指名手配中のサラ・アブデスラム容疑者は
拘束された男女の中に含まれておらず、依然その行方は分っていない-
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┗■テロリスト育った街 どんな街?
◆話聞いたら「ぶっ殺す」
・パリ同時多発テロの拠点となったのは、首謀者と見られる男らが育った
ベルギー・ブリュッセル近郊の街。かなり物騒な街だという。
◇関根剛志 記者
こちらブリュッセル郊外のモレンベーク地区は事件の首謀者とされる
アブデルハミド・アバウド容疑者や、実行犯の一部が生まれ育った街です。
中東などからの移民が多く、取材をしているとアラビア語もよく聞こえてきます。
街並みは一見すると穏やかです。しかしカメラを出して堂々と取材できるような場所
ではなく、道を歩くと若い男性に話を聞こうとしても「今すぐ出て行け!」と言われ
ました。またこちらの映像は昨日取材中に出会した場面なのですが、少年らの
グループが昼間から堂々と路上のパーキングメーターを壊して現金を盗み取って
いました。また話を聞こうと近づいた男性はマリファナを吸っていて虚ろな目をして
いました。
こうした環境の中、【ISIS】イスラム国の訓練を受けて戻ってきた戦闘員が勧誘活動
を行っていたとされ、その実態についてアブデルハミド・アバウド容疑者の知人も
こう証言しています。
◇アブデルハミド・アバウド容疑者の知人
「良いこと」をしたらさらに報酬を払うと言っていた。
(「良いこと」とは何?)
今年2015年1月 のパリのシャルリエブドのような事件さ。
◇関根剛志 記者
しかしこの地区に古くから住むイスラム教徒の人は、
「テロを起こすのはイスラムのことを全く理解していない若者達だ」と訴え
心を痛めていました。
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◇伊藤利尋 MC
ヨーロッパに移り住むなどをしたイスラム教徒の人達のコミュニティーというのが
あって、恐らく結果的にコレがテロリスト達に利用されているっていうのが正しい
理解なのかなって思うんですけど。
◇久保田るり子 産経新聞編集委員 元ソウル特派員 ※朝鮮半島情勢のスペシャリスト
そうですね。あのパリの我々の知らない一面を見たという感じがして、
事件が起きたのが皆パリの東側なんですね。で、西側にエッフェル塔であるとか
シャンゼリゼだとか、その『花のパリ』の部分があって、この東側の方には例えば
ユダヤ人街とかアラブ人街とかアフリカ人街とかがあって、ずっと移民の人達が
そこに住んでいる所が点在するわけですね。やはり宗教上の理由もあってモスクが
必要ですし、そういう意味でその自分達の習慣を守ろうと思ってそこにどうしても
住み着いて自然的にこう集まってくる。
その人達っていうのはあの2世・3世なんですよね。で、1974年以降はもう
移民は一応禁止になったので、そこに定住しているんですけれども、
彼らは帰る場所がないので、それからやはりなかなか上手く就職できなくて
一部報道では40%以上がその失業率があるということで、あの
「アイデンティティー・クライシス」もあるし、自分達が共有できる・その文化を
共有しているんですけれども、例えばベルギーとネットワークを組んでしまうという
ことがあって、それは移民政策が生み出したものでね、必ずしもそれがイスラム教徒
全員ではなくて、もちろんその中のテロリストは極一部の犯罪者だけなわけですけど
そういうパリを今回見ることになったという気がしますね。
◇伊藤利尋 MC
そしてベルギーのモレンベークの暮らしぶりもそうでしたけれども、やはり生活が
苦しい・疎外感を感じるイスラム教徒をシンパにしようというのが、実はこれも
【ISIS】イスラム国の狙いであるという現実というのもね、なんかもう複雑なところ
です。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・他局では容疑者を泊めてしまった青年のインタビューを紹介したのみで、ここまで
深く追及したのは見られませんでしたね。【フジTV】は容赦なく突っ込む(苦笑)
┣・昔の日本でも泊める行為自体はよく見られたようですけどね。【テレビ東京】での
『田舎に泊まろう』では実際は苦情の嵐だったみたいだけど。(苦笑) ウワァーと
驚いた貴方は現代病に冒されて心が荒んでいるのかもしれません。
┣・アイデンティティークライシス【identity crisis】
自己喪失。若者に多く見られる自己同一性の喪失。「自分は何なのか」
「自分にはこの社会で生きていく能力があるのか」という疑問にぶつかり、
心理的な危機状況に陥ること。
これは今に始まったことじゃないからね。いつの時代の若者も抱えていた悩みで。
己の実力・限界を認め、上手く妥協できるか否かだと思うけど。世の中が豊かすぎる
といつまで経っても夢を追い求めている人間が多いけどね、特に日本では。(^^ゞ
┗・それにしてもベルギー・ブリュッセル郊外のモレンベーク地区は病んでいたなぁ。
日本でも似たような地区を思い出すけど。社会として、行政としてどう立ち直らせる
ことができるのか。う~ん、難しいよねぇ。。。