白狸の考現家 +TV・RADIO +爺ぃネタ

幅広・デカイです。パソコン・タブレットでの閲覧を推奨します。

苦悩・・・ 更正施設の女性たち 何が彼女を追い詰めた?

2015/05/04(祝・月)<苦悩・・・ 更正施設の女性たち 何が彼女を追い詰めた?>
スーパーJチャンネル】 http://www.tv-asahi.co.jp/super-j/


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┏┓<苦悩・・・ 更正施設の女性たち 何が彼女を追い詰めた?>
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


┣■なぜ !? 行き場ないのに逃走

 【更生保護施設】
  仮釈放になっても身元引受人のいない受刑者などを受け入れる。


 ◇刑務所を仮釈放になったばかりの60代の女性Aさん
  娘が身元引受人のはずだったが・・・
  娘の方に何か事情があって身元引受人になれないからって・・・

 ・刑期は8年間。服役していた罪名は『殺人』。

 ・夫と自営業で生活。酒浸りだった夫に苦しめられ、ついには殺害。
  女子刑務所に服役していた。


  ◇三浦芳美 補導主任 両全会
   これから過去は関係ないから。過去に帰る道はないんだよ。
   今日から何に向かって進むかというと、
   これから仕事をしてお金を貯めて、幸せになる基礎作りをするんだと。

 ・先輩寮生に励まされたが、ずっと泣いていた。

 【両全会】
  全国に7ヵ所しかない女性専用の更生保護施設の1つ。
  法務省から委託を受けた民間施設。
  保護期間は原則6ヵ月以内。現在約20人が自立更生を目指して生活。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
  <1ヵ月後>

 ・無断外泊。規則違反を犯す。最悪の場合、仮釈放は取り消されて刑務所へ。

  ノートに「お父さん、お母さん、お世話になりました。」と書き残す。
       (三浦寮長のこと。)

  一晩中、当てもなく新宿の町をさまよい、朝自ら交番に出頭。戻される。

  ◇Aさん
  「仮出所をいただいた身なのに(施設の)人間関係が嫌で
   寮を飛び出しました。
   外泊をすれば刑務所に戻れると思っていましたから。(涙声)
   本当は(捕まるために)万引きをしようかなと思ったんですけど
   そこまでは出来なかったです。(涙)」

  「(他の寮生が)陰で何かを言ったり・・・ 私は神経質なんですよね。
   こうだなと思うともうダメなんですよね。」


  ◇三浦芳美 補導主任 両全会
   楽な道を選びたがるんですよね。
   社会生活というのは自分の我慢の連続なんですよ。
   思い通りに出来ない。
   刑務所は我慢しなくてもいいわけですよ。
   もうそれしか出来ない生活ですから。

 

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣■万引き泥沼・・・


 ◇刑務所を仮釈放中の60代の女性Bさん
  (刑務所は)9回目ですかね。罪名は『窃盗』ですけど。
  (9回とも?)そうですね。

 ・万引き常習犯。

 『常習累犯窃盗罪
  10年間に3回以上懲役刑を科せられた者が新たに罪を犯すと適用される。

 ◇Bさん
  (服役したのは?)合計すると随分になるんじゃないかしら。
  (1回の刑期が)2年半から3年くらいになっているので。
  (20年くらい?)仮釈放をそんなにもらっていませんからね。


 【両全会】は今回で3回目になる。

 ◇Bさん
  (一番最初に犯したのは)10代の頃。遊びみたいな感じで友達に誘われて・・・
  食べ物とか、自分で使う化粧品とか文房具とか。(スリルを味わう?)そうですね


 “万引き成功の高揚感”が何度も刑務所に入れられても忘れられない。

  「どうしても手が出ちゃうんですよね。
   別に盗らなくても生活はしていけたんですけどね。
   自分で止めるのはね、難しいと思いますよね。」


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆2014年版 犯罪白書
  「検挙者のうち再犯者の割合」 46.7%

 ・中でも『万引き常習犯』がなかなか治らない・・・


 【赤城高原ホスピタル】群馬県渋川市
  主にアルコールと薬物の依存症患者の治療を行っている。
  施設内に監視カメラを設置した一角(病棟)があり、常時30人ほどの患者が
  『クレプトマニア』(窃盗症)の専門治療を受けている。
  ほぼ満床に近い状態が続いている。


 『クレプトマニア』(窃盗症)
  金銭目的などの理由ではなく、窃盗行為を衝動的に繰り返す精神疾患の一種。
  刑事責任能力あり。

 

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣■幸せな家庭も失って・・・


 ◇40代の女性Cさん

 ・刑務所に入る前に【赤城高原ホスピタル】で治療を受けている。
  国立大学卒業後、大手金融機関に勤務。エリートサラリーマンと結婚。
  2人の息子に恵まれ、絵に描いたような幸せに恵まれていたが・・・

 ◇Cさん
 「盗むことに対して毎日毎日追われるんですよ。
  今日4件行ったら次は明日6件とか。時間が空くと行っちゃうとか。
  用事がないから行くとか。」

 「(2年前)アンパンだけど盗っちゃったから
  どうしよう、返さないといけないとか、しばらくはやっぱりドキドキした。
  私は学校も出たしお勤めも出来たし、万引きというのをしたことがなかった。
  (見つからなかった?)ハイ。全然見つからなかった。そこからです。
  (窃盗で逮捕されて)6回目が30万円の罰金。7回目が50万円の罰金。
  次がいよいよ起訴される形。保釈という形で家から裁判所に行くんですけども
  その時も盗っていたんですよね、実は・・・ 。(保釈中に?)ハイ、毎日毎日。
  (罪悪感はなかった?)全然! 刑を受けた10分後にはもう盗りに行って
  いました。」


  淀みなく自らの行状を説明する彼女だが、結局“家庭は崩壊”、全てを失う。


 ◇Cさん
  やっぱりしてきたことが半端じゃないので
  罪はきちっと(刑務所で)償ってきます。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇竹村道夫 院長 赤城高原ホスピタル
  これまでに1200人以上の患者を診てきた。
  『クレプトマニア』(窃盗症)治療の重要性を説く。

  Q.『クレプトマニア』(窃盗症)には刑罰はあまり有効ではない?

  A.私たちが診たところ全く効果が無い人たちは沢山いますね。
    「犯罪」だけど、でも「病的」な部分があってですね、
    そこの所を治療しないと再犯防止にならない。

    刑罰は必要だが再犯防止には治療が必要。
    ※刑務所の中でも認知行動療法を取り入れたプログラムが始まっている。

 

╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┗■「普通の生活」に戻れるか?


 ◆常習的に窃盗を繰り返す人たちをどのようにしたら更正させられるのか。

  【両全会】において、全国でも初めてという試み

  『リ・コネクト』(「社会と再び関係を築く」という意味)
   心理学的なアプローチから窃盗の再犯防止を図る。


  Q.あなたはどんな言い訳をしているのかな?

  A.盗ることに対して少しくらいなら大丈夫だろうという気持ちが
    繰り返すんですよね。


  こうした聴き取りを重ねて、どうすれば窃盗の常習から抜け出せるかを考える。


 ◇藤野京子 早稲田大学教授(『リ・コネクト』の責任者)
  窃盗を繰り返している人たちも、どこか衝動性というんですけれども
  それは誘惑に負けてしまっているということで
  その誘惑にどうやって打ち勝つか、我慢するだけではなく、
  それが自分にとって良いことなんだというような気付きを促す。


 ◇窃盗罪で服役 刑期が満了、6ヶ月間の寮生活を終え巣立っていく
  40代の女性Dさん

  もう一度万引きをすれば『常習累犯窃盗罪』が適用される。

  ◇三浦芳美 補導主任 両全会
   必ずお金を払って商品を買いなさい。
   普通の生活をすることがさ、どのくらい大変かということだよ。


  ◇Dさん 1Kのアパートで一人暮らしの生活をスタート
   (とりあえずの目標は?)子供に会いたいこと。
   1日でも早く会えるように、健全な生活を送りたいですね。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆社会復帰への険しい道
  再犯を減らすための新しい取り組み

 ・施設にいられるのは最長で6ヵ月だが
  更正保護施設を出た後も支援が必要な場合『新しい施設』をサポートする。

  ◇小畑輝海 理事長 両全会
   両全会のシステムは非常に期間が短いので
   やはり2~3年のケアが出来るような体制を取りたいなと
   職員がいろいろ相談に乗り、社会的に自立してもらいたいなと思います。

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・う~ん、「甘え」でもあるし「欠落」した部分も感じるし、追い詰められて
  これしかなかったという「開き直り」にも思える。“刑罰は効果がない”という
  よりは、“刑罰を軽くみているから”罪を犯すし再犯へも繋がるとやはり
  思えてしまうかなぁ。『両手首切断』とか江戸時代以前ならば行われていた
  と思うんですよね。それだけで患者も半減以上はするのではないでしょうか?

┣・「病的」で犯罪を犯す人も確かに中にはいるんだと思う。しかし全員対象に
  救うことを前提にしていたらどれだけの労力を要することか考えてみるべき。
  生活に“ゆとり”があるからこのような処置ができるのであって、犯した者
  への矯正に力を注ぐのではなく、犯さない対策の方にもっと策を練るべきだ。

┣・これも深読みされると、今の政権の集団的自衛権的な備えっぽい不要・過剰な
  準備と言われそうだが、神様だって全ての民を救えるわけでは実際ないわけ
  だし、バシッと一度区切ってみて「厳罰&防止対策」を打つべきだと思う。

┗・スリ師が増加って「時代劇」や「昭和のドラマ」の影響からだと思う。(苦笑)
  最近の若い人は時代劇はあまり見ないから違うか。単なる物欲が抑止できない?