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“大宅壮一文庫” 存続の危機

2016/06/16(木)<“大宅壮一文庫” 存続の危機>
【NHKニュースウオッチ9】 http://www9.nhk.or.jp/nw9/

www9.nhk.or.jp


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓  <“大宅壮一文庫”存続の危機>
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     大島渚野坂昭如阿川佐和子妹尾河童、柳田邦男、沢木耕太郎
         永六輔半藤一利立花隆吉永みち子五木寛之


    “日本の言論”を支えてきた人達が足繁く通った小さな図書館がある。


     昭和を代表する評論家・大宅壮一氏が所蔵していた雑誌を元に造られた

    “大宅壮一文庫

     設立から45年経った今、存続の危機に立たされている-

 

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  反骨のジャーナリスト
┣■いまも響くメッセージ


  東京都世田谷区
 【大宅壮一文庫

  公益財団法人大宅壮一文庫

 ・日本の言論を支えてきた人達が足繁く通った小さな図書館。

 ・急な階段を上った先には、77万冊にも及ぶ膨大な数の『雑誌』が所蔵されている。

  新たに発行される物も増え続けているが、【国会図書館】にも所蔵されていない
  “貴重な雑誌”もある。

  創刊号コレクション明治収録雑誌一覧

      明治32年に創刊されたファッション雑誌
     『流り』(流行)
      当時流行した服装がイラスト付きで記されている。

      今も人気のファッション雑誌
     『an・an』
      50年近く前の創刊号もある。 ※160YEN
      三島由紀夫が「女の色気と男の色気」
             色気とはその國の文化と歴史の積み重ねで形づくられる

             色気とはなにか?  とコラムを寄せていた。

naritasanlib.org


 ・入館料「300円」で、全ての蔵書を手に取って閲覧・コピーを取ることができる

  かつては年間「8万人以上」が利用していた。


 ・しかし今、利用者は激減しており、原因は「インターネットの普及」

  赤字は年間「4000万円」を超えている。


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 ◆利用者を呼び戻そうと-

  図書館の魅力を伝える
 『バックヤードツアー』を「月に1回」開催。

  トピックス

  普段立ち入ることのできない【書庫】を見学できる。


  ◇参加者らの声 20代後半から60代までの男女11名

   「すごいよ、コレ(笑)」「*コクリ*(^o^)」

   「これ素晴しいなぁ。」

   「結構ワクワクしてますね。(笑)」

   「よくぞ置いててくれたな、という物が沢山あるような気がしますね」


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 ◆今も響くメッセージ


 ・この図書館に収められた『雑誌』の多くは
  戦後の日本を代表する評論家・大宅壮一が生前に集めたもの。(1900-1970)

  “反骨のジャーナリスト”としても知られている。


  昭和37年
 『総理と語る』
  当時の池田勇人首相と対談した時の映像が【NHK】に残されていた。

  ◇大宅壮一 評論家
   今度アメリカが、また核兵器の実験に踏み切ったような場合にですね、
   反対しているんだけど、その反対の仕方にもですね、なんかこう“へっぴり腰”で
   こう旦那筋に対して、エエーッと“揉み手をしながら反対している”ような面が
   あるわけなんですよね。
                  ◇池田勇人 首相
                   ウン。・・・

岡野加穂留教授最終講義 �V "臨床政治学"の原点 ジャーナリズムとアカデミズムの融合

大宅壮一 | 西村修平が語る日本イズム


  昭和32年
 ・『テレビ』が普及した社会を批判した

  ◇大宅壮一 評論家
   ラジオ・テレビという、もっとも進歩したマス・コミ機関によって、
  “一億白痴化”運動が展開されていると言ってもよい。

blog.goo.ne.jp

www.poc39.com

日本人国民総白痴化計画(一億総白痴化) | FX法人設立で専業デイトレーダー生活ブログ(法人口座でハイレバレッジ)

suiseishyo.exblog.jp

agora-web.jp

rensai.ningenshuppan.com

ryotaroneko.ti-da.net


 ・大宅壮一の“時代を鋭く斬る”言論を支えたのが、
  政治から娯楽まで“様々なジャンル”の『雑誌』だった。


   大宅壮一の娘
  ◇大宅映子 理事長 大宅壮一文庫
   私だけ「親父に似ている」と、お客さんが来ると皆言っていて
   その度に膨れてましたから・・・ (苦笑)

  【大宅壮一文庫】を守っているのは実の娘。


 ・父の背中を追うように、自らも評論家となった。

  今も“大切にしている言葉”がある-

  ◇大宅映子 理事長 大宅壮一文庫
  「1つの情報、1個を鵜呑みにするんじゃないぞ」
  「縦、横、斜めから見て、いろんな情報も集めて」

   で、それを「自分で咀嚼して、自分の意見にしろ」と。


  「綺麗ごとの世界じゃないところに“旨み”とか“本物”とかがある」んだよっと

   いうことだと思うんです。私が父から受け継いでいるものっていうのは・・・ *頷く*

 

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 【大宅壮一文庫
  文壇から芸能界(櫻井よしこ田原総一朗)まで、時代を見つめ続けて来た人々に
  愛されてきた。

  その1人が
  ◇柳田邦男 ノンフィクション作家
  ・本を執筆する時は、その時代のことを知るため【大宅壮一文庫】に通った。

   雑誌を並べてみることによって
   かなり(時代の)空気や潮流っていうのが見えてくるんですね。

   血肉にこう“注入する”ような形で、その時代を“嗅ぎ取って”いく。
   あるいは“腸に染み入る”ような形で、実感を持って時代を捉える。

   あのこういうことに(【大宅壮一文庫】は)不可欠なんですね-


  ・同文庫が“存続の危機”に陥った理由をこう分析する。

  ◇柳田邦男 ノンフィクション作家
  「こういう情報はなぜ出たんだろう」とか
  「その情報を元に、時代をどう見たらいいんだろうか」とか

  “考える力”があまりにもその情報検索が容易であるがゆえに“奪われている”。

   私は今、あの『ネット社会』。パソコンの、あるいはスマホの、大流行、
   それは“第二次 一億総白痴化”ではないかな、と言いたいんで-


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 ◆今の若者にとって【大宅壮一文庫】とは


 ・欲しい情報は「全てインターネットから得てきた」という
  ◇宮内さん 大学3年生
   友人から【大宅壮一文庫】の話を聞き、利用するようになって
  “気が付いた”ことがあるという。

  「ネットで調べたら何でも見つかる」って思っていたんですけども、
  【大宅壮一文庫】に行って、こう『雑誌』とか色んな所から「情報を集める」
   ということを知って-

  『ネット』はそのものを知るための「1つのツールに過ぎない」んだなって-


 ・ジャーナリストを目指している彼は「過去の事件」に関心を持つようになった。

  特に気になったのは
  昭和60年1985年
 『豊田商事事件』
  悪徳商法で巨額な詐欺が行われた。

 【豊田商事】の会長が、マスコミの目の前で殺害されるという衝撃名な結末を迎えた。

matome.naver.jp

www.youtube.com

www.youtube.com

  ◇宮内さん 大学3年生
   この時のなんか社会の“ざわめき”みたいなものが、結構凄く伝わってくる記事で
   そういう“時代感”みたいなものが、この記事だけでじゃなくて、
   その雑誌全体からこう漂ってきて、30年くらい前にこう“引き戻して”くれる-


   「『雑誌』には思いがけない出会いがある」

  ・今、時間を見つけては【大宅壮一文庫】に足繁く通っている。


   古ぼけた紙の触った感触、全然知らない女優の広告、
   そういうのを見て、この時代みたいなものを感じるし、まあパラパラめくった時に
   たまたま出てくる他の記事っていうのが、もう全然昔だし・・・ そういうところで
   やっぱし「当時をリアルに感じる」っていうのは『雑誌』でしかできないんじゃ
   ないかなって-

 

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 ◆雑誌を読み漁った


  ◇大宅壮一 評論家

  「主義や思想など、頭の上に乗せるものは何でも嫌だ。

   つまらん本ほどいいんだ。ゴミダメの中にあるようなものがいいんだな。」

www.asahi.com

 

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┗■スタジオにて


 ◆ゴミダメの中に・・・
  大宅壮一 時代を見る目


  ◇河野憲治 キャスター
   今の最後の言葉ね。
  「つまらん本ほどいい」と「ゴミダメの中にあるものがいい」(苦笑)って言葉ね、

   今これ『雑誌』のことを恐らく指しているんだと思いますけれど、
  「物事の本質」っていうのは、あの
   雑多な情報の中からね、自分で見つけ出すことが大事だというね、

   こうグサッと言われているような気がするんですが。(苦笑)

   まあ凄くこう説得力がありますよね。


  ◇鈴木奈穂子 キャスター
   ウン。(苦笑) そうですね、まさに、あのぉ

  『雑誌』ってその見たい記事だけではなくて、他の記事とか広告も自然に目に入り
   ますから、まあそういう中で「時代が見える」ということもあるのかなという風
   にも思いましたよね。

   で、あのインタビューに応じて下さった柳田邦男さんは、

  「メディア各社が資金を出し合って存続できるといい」ということも仰っていた
   そうです。


  ◇河野憲治 キャスター
   あぁ、そうですか。本当に多くのね、ジャーナリストがお世話になった場所でも
   ありますからね、とにかくこう『雑誌』のページをめくる時にね、紙の手触りね
   これでこう「時代」とか「歴史」とか、その時の「社会」に思いを寄せたりとかね
   そういうことが感じることができる場所ですからね。是非なんとか残って欲しい
   なと思います。

 

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・相変わらずスタジオのコメント力の乏しさが否めないんだけれど(苦笑)、まあ良い
  報道をされていたのでメモに残してみました。元世田谷区民でありながら、近所で
  なかったので残念ながら一度も訪れたことはありませんが、【国会図書館】ですら
  所蔵していない『雑誌』があるというのは素晴しいですね。しかも手渡し・手触り
  可能とは(驚)。

 → 割と近場だった。散歩コースのちょいハズレ。でも有料なので行かないね。(^^ゞ

┣・以前【国会図書館】で、『週刊少年ジャンプ』『週刊少年チャンピオン』を知人と
  連れた際に「こんな古いのも所蔵されているんだよ」と閲覧したことがありますが
  相当貴重な本らしく、別室にわざわざ連れて行かれての閲覧でしたからね。あれは
  窮屈感から読書もあまり楽しめません。(苦) ボロボロな状態の書籍はフィルム化
  電子化されていますからね。顕微鏡みたいなので戦前の競馬書籍を閲覧したことが
  あります。日本国民であれば無料ですので【国会図書館】オススメします!

  国立国会図書館―National Diet Library


┣・番組内でのご指摘はまさにその通り。当ブログなどもネット検索にして引っ掛かり
  皆さん訪れていることかと存じますが、この「つまらん」「ゴミダメ」のような
  私の感想も少しはお役に立てているでしょうか?(笑)(^^ゞ キャスターらよりは
  マシだろう?(爆)(笑)

┣・読書好きの中には処分に困り果てて「自炊」「電子化」を進めている方も多いはず
  私の経験則では「400頁を見開き単位で、約4時間」スキャニングに掛かります。
  余分な部分をカット編集するのも入れるとね。結構不格好に取り込まれていますので
  修正作業は必要です。そんな作業をしている内に、本の内容・流れも掴めると。(笑)


┗・【大宅壮一文庫】を存続させるには、各メディアから寄付金を募って「完全無料化」
  ならびに利便性でしょうか? 地方自治体の図書館でも雑誌は割と所蔵されてます
  のでね。案外そちらが本当のライバルなのかもしれません。ネット検索で記事なども
  ピックアップできる所も実際あるようですし。【国会図書館】もそうだったっけ ??

 【国会図書館】の場合は施設共々、一度は訪れて直に取り出して欲しい。
  そんな場所でもありますね。(笑)