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“世界一貧しい大統領” ムヒカ来日② 日本人は本当に幸せですか?

2016/04/08(金)<“世界一貧しい大統領”ムヒカ来日② 日本人は本当に幸せですか?>
緊急特番】 http://www.fujitv.co.jp/b_hp/160408sekaideichiban/

www.fujitv.co.jp


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓緊急特番 <“世界一貧しい大統領”ムヒカ来日② 日本人は本当に幸せですか?>
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

www.youtube.com

  「完コピ」しました。2500行を超えたため、前後半①②に分けてます。

 

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┣■大統領ムヒカのゲリラ時代


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  いつも穏やかで優しそうなお爺さん。
  現在の彼を見れば誰もがそう感じるのは無理もない。


 ・しかし若かりし頃の彼は-

  1972年
 ◇ホセ・ムヒカ(当時37歳)
  目をギラつかせ「革命」に燃えるゲリラ戦士だった。

  1964年7月
 【ウルグアイの新聞】
  OUISIERON ASALTAR AL PAGADOR DE UNA FIRMA: LE FRUSTRAN EL GOLPE
  工場の支払い担当者 襲撃未遂 容疑者1人を逮捕

  工場を襲撃し、初めて逮捕された時の新聞には顔写真付きで報じられている。
 ◇ホセ・ムヒカ(当時29歳)
  デカデカと載った顔写真はいかにも危険な男の顔だった。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 Q.なぜホセ・ムヒカはゲリラ活動などをしていたのか?

 A.
  ◇ホセ・ムヒカ(当時7歳)
   貧しい家庭に生まれ、7歳の時に父が死去。極貧生活を送った。

   1960年代
  【ウルグアイ
   大農場の経営者などが富を独占し、多くの国民が貧しさに喘いでいた。

   ※首都モンテビデオの共同住宅の写真。
    名作『母を訪ねて三千里』のスペイン集合住宅で見られた
    向かいの建物とロープを繋ぎ、大量の洗濯物が干されている。


  ◇ホセ・ムヒカ(当時14歳)
   この頃から「考え始めた」という。

  「なぜ金持ちは貧しい人々と分け合わないのか?」


  ◇ホセ・ムヒカ(当時24歳)
   同じくラテンアメリカの【キューバ】で『キューバ革命』が起きる!

   当時のキューバも「貧富の差」が激しかった。


   1959年1月1日
  『キューバ革命
   ◇フィデル・カストロ や ◇チェ・ゲバラ らが銃を片手に革命を成功させた。

www.youtube.com


  ◇ホセ・ムヒカ(当時25歳)
   「俺も貧しい人々を救いたい・・・ 」。そんな想いを抱いたムヒカは

   翌年1960年
  【キューバ】を訪問。◇チェ・ゲバラの“衝撃的”な演説を聞いた。

            「どんなに平和的なデモや政治活動よりも
             時として何より強烈で効果的なのが
             然るべき者への“一発の銃弾”だ。」

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

   *バキューンッ !! *


   1962年
  【ウルグアイ
  ◇ホセ・ムヒカ(当時27歳)
   ウルグアイに戻った彼は、銃を片手に政府と闘う“ある組織”に参加する。

    都市ゲリラ組織
  【トゥパマロス国民解放運動】
   当時“南米最強”と言われたゲリラ組織。

   ツパマロス - Wikipedia

   tosigerira no senjyutu


  ・ムヒカ達が展開したゲリラ戦の数々は当時の新聞に載っている。

   1968年8月
  【ウルグアイの日刊紙】
   FUE SECUESTRDO PEREIRA REVERBEL
   ペレイラ・レベルベル氏(電力公社総裁)誘拐

   TUPAMAROS Y POLICIAS SE TIROTEARON ESTA MANANA
   トゥパマロスと警察が銃撃戦


   1970年4月
  【ウルグアイの新聞】
   Se Lievaron mas de 58 Millones
   Entregan un Robopor Valor Record
   過去最高額5800万ペソ以上が盗難  ※現在の1億円相当


  ・ムヒカ達は“私腹を肥やし富を独占する企業”ばかりを狙い
   貧しい人々から圧倒的な支持を得ていた。


   当時新聞社で働き、ゲリラ活動を取材していた。
  ◇アウレーリオ・ゴンザレスさん 元フォトジャーナリスト
   ムヒカ達は誰一人として私利私欲のために動かなかった。
   彼らは貧しい人達のために命を懸けて戦っていたんだ。


  ・しかしその人気が【政府】には目障りだった-

   1970年3月23日
  ◇ホセ・ムヒカ(当時34歳)
   ゲリラ活動を始めて「8年目」。

   あの銀行を襲う。次なる戦いのため仲間と打合せをしていたその時 ※喫茶店内?
   そこには【政府】に通じる密告者がいた-

   そして通報によって駆け付けた警察官が目の前に現れ、
   身分証の提示を求められると、不意を突かれた驚いたムヒカが取った行動は、

   「これが俺の身分証だ!」と銃を取り出し、警官に向けた。

   「お前達は逃げろ!」  ※残り3名の仲間を裏口から逃がす。


   ◇警察官         ◇ホセ・ムヒカ(当時34歳)
    撃つな、撃つな!     早く逃げろッ!
                 仲間が無事出たことを確認すると、自分もと
    ムヒカぁ !!        クルリと反転、逃げ駆け出す!
    *パァン!* *パァン!*  背後から6発の銃弾を撃ち込まれた。


   1970年3月24日付
  【ウルグアイの日刊紙】
   Sorprenden a Conspiradores en un Bar; uno gravemente Herido
   反乱者ムヒカ 銃弾を受け 重傷

   この事件は写真入りで大きく報じられた。 ※銃撃現場と顔写真


  ・3ヵ月の入院で一命を取り留めたムヒカは、退院後【刑務所】に収監された。


  ◇ホセ・ムヒカ(当時36歳)

   1971年9月7日付
  【ウルグアイの日刊紙】
   El Tunel se Construyo Desde la Carcel a una Finca particular
   刑務所から住宅までトンネルが掘られる


  ・1年半後、脱獄に成功。

   すると今度こそ【政府】は本気になった。

   【軍隊】まで投入した『ゲリラ壊滅作戦』
              1973年 仏・伊合作 映画『戒厳令
                        ウルグアイのゲリラ弾圧を描いた

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戒厳令 [DVD]

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   その徹底ぶりは映画でも描かれている。

   ゲリラと疑われた人間は無差別に・・・ 殺害した。※若い女性・子供もお構いなし
   また捕まったら最後、裁判にもかけられず、  *ズダダダダダ、ダダダダダダ*
   *パキュン!パキュキュキュ、パキュン!* ※甲高い長身の銃。マシンガン?

   殺される者が続出した。   ※これはかなりキツイ映画です。

   その凄まじさをムヒカは後のこう語っている


  ◇ホセ・ムヒカ
   ハエが叩きつぶされるように仲間が殺されていった。

  ・そんな中、辛くも逃げ延びたムヒカは仲間と街を離れて山の中へ。

   1972年4月
   逃亡中の山の中・月明かりの下で
  ◇ホセ・ムヒカ(当時37歳)       ◇ゲリラ戦士 女性
   絶対に負けちゃいけないんだ。     そう、私達は負けない。
   君は?・・・

   その女性こそ、◇ルシア・トポランスキー
   後にムヒカの妻となる。今回共に来日した彼女だった。


  ◇ルシア・トポランスキー(当時26歳)
   彼女は貧しかったムヒカとは逆に、元々裕福な家庭で育っていた。
   が、その正義感が「貧しい人々を助けるため」のゲリラ活動に向わせていた。

  ◇ホセ・ムヒカ(当時37歳)       ◇ルシア・トポランスキー(当時26歳)
   君も飲みなよ・・・            ・・・ 側に近寄り座る


   極限状態の中、いつ日か惹かれ合う二人。

   来日中の◇ルシア・トポランスキーさんに当時のことを聞くことができた。

  ◇ルシア・トポランスキー(70) ※ムヒカ氏の妻
   私達を結びつけたのは“一つの同じ想い”です。
   「国民のため」「家族のため」「ウルグアイという国を変えたい」という想い。

   戦い続ける理由があるからこそ、人は生き抜くことができるのです。


  ・しかし運命はそんな二人を引き裂いた-

   1972年8月20日
   山中にて
  ◇ホセ・ムヒカ(当時37歳)
   「クソォォ」(苦)  ※4度目の逮捕


   しかし、本当の戦いはここからだった

   ゲリラの情報を得るために徹底的な「拷問」をかけられたムヒカ。
                    暴力(殴打)
                    電気ショック
                    水責め

www.afpbb.com ※「拷問」が行われた実際の例です。


   「拷問」は連日のように続いた。
    その残虐性を今に伝える歴史博物館がある。

   ウルグアイ・モンでビデオ
  【メモリアル・ミュージアム】
   ◇エルビオ・フェラリオ 館長 メモリアル・ミュージアム
    これは当時ムヒカが着ていた「囚人服」です。  ※薄鼠色。継ぎ接ぎ跡。
    「独房の扉」                 ※だいぶ錆びている

    拷問の中でも特に酷かったのはこの「独房」だった。

    飢え死に寸前の食べ物しか与えられず、
    狭い部屋で誰とも話ができない監禁生活が続いた。

    そんな毎日がなんと「9年間」。

    どうしようもない“孤独”と“栄養失調”がムヒカの心と身体を蝕んでいた。

     ※冷暖房などは当然無く、寒暖の差が激しい。
      寝床もないコンクリートの壁。毛布などもなかった模様。
      散髪も入浴もなかったのではないだろうか? 

    それでも狂わずに済んだのは、投獄10年目で許された「読書」と「手紙」を
    出せるようになったおかげだという。


    許されたのは『自然科学』ばかりの本だけだったが、
    ムヒカはそれらを貪るように読んだ。

    「どうしたら革命が成功するのか?」考え続けていた。


    ◇ホセ・ムヒカ(当時47歳頃)
     独房で本を読みながら「人間とは何なのか」何度も自分に問い掛けた。

     人間は一人では生きられない、おかしな生き物だ。

     本人が自覚していようがいまいが、人間には他人や社会が必要なのだ。


  ・「暴力で世の中は変えられない」・・・ ムヒカがそう気付いたのはこの頃だった。

   その決意をあの女性への手紙にしたためる。


     愛するルシアへ

     ここを出たら一緒に農場で暮らそう

                  ムヒカ


  ・そしてルシアも- 彼女からの手紙には、

     愛するムヒカへ

     いいわ。一緒に農場で暮らしましょう

                  ルシア


  ・一見、革命を諦めたように思える、この手紙のやり取りには

   「武力ではなく、別の方法で戦い続ける」二人の決意が込められていた。

 

  ・そして
   1985年3月10日
  『ムヒカ 釈放』
   4度目の投獄から13年ぶりの自由を得た。

   時の政権が変わり、どんな拷問にも屈しなかったムヒカは
   熱狂的な市民に迎えられる。この時

  ◇ホセ・ムヒカ(当時49歳)       ◇ルシア・トポランスキー(当時40歳)

   愛するルシアとも13年ぶりの再開を果たした。


  ・「拷問」にも耐えきったムヒカが、釈放後に始めて市民に語った言葉は
   後に“世界でいちばん貧しい大統領”へと繋がるものだった。


  ◇ホセ・ムヒカ(当時49歳)
   私は、たとえ私達に酷い仕打ちをした人々でも、憎もうとは思わない。
   憎しみは何も生まないからだ。

   私は、あの獄中生活の中で学んだ。

   人は僅かなものしか持っていなくても「幸せ」になれることを・・・

 

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┣■スタジオにて


 ◇宮根誠司 MC
  いや千秋ちゃん、ムヒカ大統領のイメージがガラッと変わったでしょう?

 ◇千秋 タレント
  凄く変わりました。ゲリラってことも知らなかったし、でもあの獄中生活で
  心が折れずに、それでも国を変えたいっていうのは強く・しかも暴力じゃなくって
  思ったのは凄いなって思った・・・


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  あの独房の中でさえ「学べる」んだって出てくるこの“心の強さ”。(驚)

 ◇柴田理恵 タレント
  ねぇー、凄いなぁ。。。

 ◇佐々木恭子 アナウンサー
  だから来日中はもう生きてるだけが本当に奇跡で、毎日太陽が昇るだけでも本当に
  ありがたいと思ってるんだってことを仰ってましたねぇ。

 ◇柴田理恵 タレント
  いやでも「憎しみは何も生まない」って、そこまで悟れるって凄いですよね。(驚)


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  だからその、まあ、コレ、、、

  皮肉なんですけど、ゲリラ時代にまあ銃を突き付けて戦うわけですね。
  で、戦って独房に入れられて彼は気付くのは、


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
  ◇ホセ・ムヒカ(当時49歳)

   人間の「文化を変えない」と「何も変わらない」ことに気付いた。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  つまり「暴力では何も変わらないんだ」っていうのを、彼はそのいわゆる
  銃を手にして国を変えようとしてた。時として暴力を肯定してた部分があるんだ
  けれど、捕まって独房に入って「暴力じゃ変えられないんだ」って気付くわけですよ
  伊集院さん。これが凄いですよね!

 ◇伊集院光 タレント
  なんか、あの温厚なお顔の説得力は、こういう逆に時代が生み出した
  “ただ笑っているだけ”じゃなくて・・・

 ◇宮根誠司 MC
  ウン。だからその本当に若い時は壮絶な戦いをし、壮絶な独房での暮らしを
  強いられて、でも何か歳を経て、あの無駄なものを本当に全て削ぎ落としたら
  こういう人ができるんだっていうのが実はムヒカさんじゃないかなって思ってる。

 ◇柴田理恵 タレント
  その通りですね。だから若者に「本当に幸せかね?」というあのシンプルな言葉を
  投げ掛けられるんだと思うんですよね。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  唯々【ウルグアイ】という南米でお生まれになって、で、大統領にもなられた。
  そしてひっそりと暮らしてらっしゃる。で、今の消費に追われる日本を始め先進国に
  対して「幸せですか?」って言ってるんじゃなくて、1回ッ凄ッい経験をしてるから
  だから全部削ぎ落とした人がドン!と突き付けるから我々の胸に迫るものがあるん
  ですよ。 ケイミちゃん、どうですか?

 ◇大沢ケイミ タレント
  エー、なんかぁ、大統領もぉ、やっぱりそういう経験をされたから
  「こんな綺麗な言葉を喋れるのかな?」っと思って。*身振り手振り*

  だから私はそんな経験をしてないから、あんまり理解できないんですけどぉ
  「凄いな」って思いましたね。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  だから我々は到底こういうね、経験もできないし・したくもないし・戦いたくもない
  んだけれども、この先人の言葉を柴田さん、我々は本当に学ばないといけないなと。

 ◇柴田理恵 タレント
  そうですよね。ウン。あのホラ、あの牢獄に入れられて逆にアルカイダみたいにさあ
  イスラム国みたいになってったじゃないですか? あーいう風になっていく人達も
  いるのに、この人は「そうじゃない、憎しみじゃないんだ」っていう風に思う
  この人が凄いんだなーと思う。
               ※期待ハズレの回答に顔を歪めた宮根誠司。(苦笑)


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  そんなムヒカ前大統領に、昨日2016年4月7日、池上さんがじっくりとお話を
  聞かれました。心に響く“名言”が次から次へと生まれています。

 

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┣■池上対談で生み出された 心に響く“名言”の数々


  2016年4月7日

  東京都府中市
 【東京外国語大学

www.tufs.ac.jp

 

 ◇池上彰 ジャーナリスト
  【日本】というのは『第二次世界大戦』が終わった後、本当に日本中が廃墟でした。
  “貧しい”日本だったわけですね。それから70年経ちました。物質的には豊かに
  なりました。世界でもトップレベルの先進国になりました。

  ところが若い人達がどうも「幸福感」というのがなかなかこう“味わえない”という
  そういう想いを持っている人達も大勢います。それはどうしてなのでしょうか?

  物質的には豊かになったはずなのに“貧しい”。

  私達は一体どういう状況になっているのか。
  今日はそれをムヒカさんにお話を伺いたいと思います。

  では、ムヒカさん、どうぞッ!


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆ムヒカに何を聞く?


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  そもそもこの日本で出た本『世界でいちばん貧しい大統領』ってタイトルが付いて
  ますけれども、今ズッとお話を聞いてきて「これは違うな」と。

  『世界でもっとも豊かな大統領』ではないか、という風に話を聞いておりました。

  やっぱりこれは【出版社】側が販売戦略上、こういうのを付けたということなんで
  しょうかね?


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  *両目瞬き、コクリ*(笑顔)  会場内思わず大笑い。

  全く同感です。「貧しい男」にさせられてしまいましたが
       実は「とても豊か」なんです。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆ムヒカ夫妻の結婚秘話


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  まずですね、お話を伺いたいことがあります。

  それは奥様。そこにいらっしゃいますけれども、正式に結婚されたのは2005年ですね
 【ウルグアイ】の大統領になるためには「既婚者」でなければいけない。大統領選挙
  意識して「2005年になってようやく結婚することになったのではないか?」という

  見方がありますが「結婚しよう」とどちらから言われたんですか?


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領     ◇ルシア・トポランスキー(70) 妻
  この私です。                  *ニヤニヤ*。(笑)

 ◇池上彰 ジャーナリスト
  先程の学生さんの質問にお答えになりましたよね。
  選んでいるようだけど実際は女性に選ばれているんだよって話をされてました。
  ルシアさん、お選びになったんですか?

 ◇ルシア・トポランスキー(70) 妻
  その日彼はテレビ番組に出演していて、私達の結婚を発表したんです!
  それで彼が帰ってきた時に「結婚ってどういうこと?」って聞いたわけです。(苦笑)

  *会場苦笑い*  

 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領  ◇池上彰 ジャーナリスト
  ・・・ (笑顔・これがそもそも起点の様子)  なんと!
  いやぁ・・・                直接プロポーズはされていないんですか
  ワザワザ言うまでもないだろうと・・・


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領     ◇ルシア・トポランスキー(70) 妻
  実際私達の結婚式は台所で挙げました。     目蓋を少し閉じて。(苦笑)

 ◇池上彰 ジャーナリスト
  なるほど。新たな事実が明らかにされたと    (苦笑)。
  こう思うんですが、


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆人生の挫折について


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  人生の挫折に於いてはですね、社会主義を目指して『ゲリラ活動』をし、そして
  刑務所に入れられた。この段階でご自分の理想を・挫折を味わったのではないですか


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  ・・・ そうですね。。でも人生が教えてくれたのです。

  不可能に挑むことは、それなりの犠牲を払うものだと・・・
  だから「粘り強く戦い続けなければならない」ということを学びました。


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  刑務所に居た時にですね、刑務所の看守があのムヒカさんなどの顔をマジマジと見て
  「この中から将来、大臣が何人出るかな?」って聞いたという話がありますね。

 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  エーぇ、、、「悪い冗談を言うなぁ」と思いました。
  大臣ましてや大統領が出るなんて、夢にも思わなかったですよ。

  でも、私達が武力持って・闘争していた当時を知らない人々が、
  後に私達を信じて支持してくれたのです。

  なぜなら国民も学んで成熟していくからです。

  信じられないでしょうが、投獄中の仲間2人が後に内務大臣と防衛大臣になりました
  なんというストーリーでしょう。(苦笑)


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆「お金」を欲しがる人々


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  ここで【日本】と【ウルグアイ】の違いというのを見てみようと思うんですね。

  実はこの番組ではですね【日本】【ウルグアイ】それぞれでアンケートを取りました
  「今一番欲しいモノは何かな?」というアンケートなんですが、その結果・・・


  <今一番欲しいモノは?>

  【日本】(回答者156人)     【ウルグアイ】(回答者117人)

   ① 時間     17.3%    ① 治安の良さ   16.2%
   ② お金     16.7%    ② 健康      13.7%
   ③ 特にない   14.1%    ③ 時間      10.3%
   ④ 健康(若さ)  8.3%    ④ お金       7.7%
   ⑤ 車       5.1%    ⑤ 子供・孫の幸せ  5.1%
                     ⑤ 家        5.1%


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  ウ~ン・・・ 日本では「お金」が2位 !? 「16%以上」ですか!(少怒)
  世界第3位の経済大国なのにぃ、嘘でしょ?*目を大きく見開く*  会場(苦笑)

  ウルグアイは「お金」は4位です。「7.7%」ですね。これも嘘です。(苦笑)
  エヘヘヘ、誰だってお金は欲しいでしょ?(苦笑)


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆「幸せ」に必要なことは?


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  特に日本の人達が「もっと時間が欲しい、時間が欲しい」と思っている人達が
  大勢いるということがありますね。

 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  ・・・ 何のための時間でしょうか? ・・・
  問題は「何のために時間を使うのか」ということです。

  何をする時間が欲しいのですか? 「子供と過ごす時間?」「家族と過ごす時間?」
  「友人と過ごす時間?」あるいは「自分の人生を生きる時間?」 *ハンッ!*

  それならOKです。

  それとも「もっと働いて・もっとお金を稼ぐための時間が欲しいのですか?」

  それは『消費社会』に支配されています。

  人生は一度きりで、瞬く間に過ぎていきます。
  「人間としての時間をどう使うべきか」。人生は“時計”のようなものです。

  “ぜんまい”はやがて止まります。・・・ だから、、「何に時間を使うのか」。

  一人一人が自分に問い掛けるべきなのです!
  なぜなら「生きることは死に向うこと」だから!・・・

  これは変えようのない事実であり、
  私達の存在に於いて、最も大事なことなのです。


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  今お話を聞いていて、私は「仏教の高僧」つまり偉いお坊さんに話を聞いている
  ような気がしてきました。日本でも古くから「他方を知る」という言葉があります。

  「ここで自分がそんなもの持っていなくとも満足をする。
   それこそが幸せな生き方になる」

  という伝統的な考え方が日本ではズッとあるんですね。


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  私は真新しいことは何一つ言ってはいません。

  昔からある思想を述べているだけです。

  「富が幸福をもたらす」と思わないで下さい。

  比較的豊かになると、「失うことへの恐怖」が生まれます。

  富を失うことへの恐れが・・・ そうするとお金があっても「幸せ」を感じられません。
  失うことを恐れるからです。

  ・・・ これがまさに『中流階級』の苦悩なのです。

  目標に向って前進し戦う者は、恐れるモノがないのでとても幸福です。

  なぜなら「希望」があるから。

  「幸せである」ということは「生きていること」に心から満足していることです。


  毎日太陽が昇るのを見て感謝する。

  「幸せ」とは「人生を愛し・憎まない」こと。

  でもそのためには「大義」が必要で、「情熱」を傾ける何かが必要なのです!


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆「質素」で経済発展できる?


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  でも恐らくそういうお話に対して経済学者の中にはですね、みーんなが質素な暮らし
  をすれば、結果的にその社会全体が発展しない・経済力が落ちていくのではないか?
  という批判をする人がきっといると思うんですね。


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  経済は・・・ *ハッ*、そうだなぁ・・・ *大きな溜め息をついて両目蓋を閉じる*

  経済はなぜ存在するのでしょうか?
  それは不足しているモノがあるからです。*観衆をジーッと見つめる*

  100年前には、「水」には経済は存在しませんでした。
  なぜなら「水」は豊富にあったからです。

  でも今はその経済が存在しています。
  「水」が不足し始めたからです。

  経済というのは「不足している財をいかに分配するのか」ということ・・・


 ・そしてムヒカは【日本】の“ある問題”を例に、日本について語り始めた-


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆「日本の高齢者」を語る


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  例えば! 【日本】では『高齢化』が急速に進んでいます。
  一人暮らしの高齢者が沢山「孤独」に苦しんでいるのです。
  以前のように「家族」は高齢者を支えられなくなっています。
  【日本】はこういう高齢者に!公共の施設を造るべきです! *盛んに右手を上下に
  どれだけお金が掛かっても!                振って熱弁する*
  国は施設を造って「住まい」を用意し!、
  「孤独な老人」を!サポートするべきです!

  【日本】は先進国。だから国民と政府が一体となって行動すべきです。
  彼らに寄り添い!高齢者を置き去りにしてはいけないッ!
  そのために税金を使うべきです !!

  これは社会全体で決めることです。
  「個人」も「家族」も一人では生きていけません。
  だから『政治』が必要なのです。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◆「政治離れ」は何を招く?


 ◇池上彰 ジャーナリスト
  とりわけ【日本】では若者達の投票率が異常に低いことが問題になってます。

  「どうせ自分が投票に行ったって世の中変わるわけないよ」と多くの人達が
  思っている。


 ◇ホセ・ムヒカ(80) 前ウルグアイ大統領
  同感です。だから“深い見方”ができるように手助けをするべきです。
  現状に不満があるのなら、何か!行動を起こして下さいッ !! *キリッと鋭い眼差し*
  勇気を持って、新しいことを提案し!、立ち上げて下さい!

  それは、*穏やかな表情に戻る*、あなた達とその後に続く世代のために
  皆さんもいつかは、子供や孫ができるでしょう。
  考えなければいけないのは「子供や孫が生きていく世界」。

  彼らにどんな世界を残すのか? ・・・
  私は自分の言うことに責任を持ちたいと思います。

  『政治』の“病気”というのは、、「お金」に執着しすぎることです。
  詳しく言えば、『政治』に利害関係がないわけではありません。
  あるのです。

  しかし『政治』の真の利害は「お金」ではありません。
  人々から慕われる「名誉」です。

  人生は「お金」が全てではありません。・・・
  人々の愛情・名誉、、そして人々が決めたこと。
  それはある人達にとっては「お金」よりも価値があるのです。

  問題はお金の好きな人物が!政治家になろうとすることッ!・・・
  これは非常ーに危険です。「汚職」の原因なのです。*キリッ*

  そういった政治家を見ると、国民は政治を信じなくなりますッ !!

  「結局、ダ~レも同じだ」と思うようになる。

  でもそれは「試合を捨ててしまう」ことですッ!
  すなわち、「試合場を後にする」ということ。・・・         脱税一族
  この“絶望感”こそが、まさに、汚職を可能にしてしまうのです。※小渕優子

  しかし、ゆっくりでも人間は少しずつ良くなっていけるのです。
  ですから皆さんどうぞ失望しないで下さい。
  「若者」は世の中を新しくする「希望」そのものなのです。

  ただ・・・ 肉体は若くても魂が老いていることがあります。
  これも危険です。

 

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┣■スタジオにて


 ◇宮根誠司 MC
  ムヒカさんは来日の折「若い人に色々と聞いてみたい」と仰ってました。その中で
  中島君。
                      ◇中島健人Sexy Zone
  「時間を何に使うんだ?」         ハイ。
  中島君はきっと時間は沢山ある・若いから。 (笑)。ハイ。
  実際に聞いてどう思います?        

 ◇中島健人Sexy Zone
  エーそのぉ「時間を何に使うか」ってことに対して、
  まあ「本当に自分の好きなこと」だったり「自分が情熱を注いでいるもの」だったり
  そんなものに多分、今の若者の皆さんはあの“注いでいる”と思うんですけれども、
  ムヒカさんにすごく聞きたいことは、そのじゃあ「希望や夢が見つからない若者」も
  多分いるとは思うんです。そういう人達はどうやってそういうものを見つけていけば
  いいかっていう、そういうちょっと疑問が・・・

     ※「希望」や「夢」は他人から与えられ・教えられるものではないはず。
      ペーパー教育が目の前に見える「数値・文字化」された問題を解くだけの
      単なる都合の良い“コピペ人間”を増殖させている、のではないだろうか?


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  ですからムヒカさんは国連の演説でもそうですし、昨日2016年4月7日もそうなんです
  けれども、必ず仰るのは『政治』って言葉が出てくるんですね。

  「それは政治がやることでしょ」

  だから日本人一人一人に問い掛けてるってことは=政治家の方にこれ問い掛けている
  わけですよね。「政治がそういうことをしていかなければいけないでしょ」。

  ただ伊集院さん、思い切ったことを言いますよね?
  あのぉ「老人のために施設を造らなければダメだ!」

  ドーンッ!と言いますよね。分かりやすく。

 ◇伊集院光 タレント
  ウン。その時の目は、あのヒッチハイクを乗せてくれる
  オジサンのあの目じゃないんですよね。

  やっぱり『革命』というとちょっと語弊があるかもしれないけれど
  「世の中を変えたい」というちょっと力強い面がありますねぇ・・・


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  ウ~ン、、、一方でその「生きていることに感謝するんだ」とか
             「生きているだけで幸せだ」っていうこのシーンで

  まあやっぱり個人的な話になりますけど、一緒に【Mr.サンデー】 をやっていた
  竹田圭吾さん(51) がお亡くなりになって、こうお会いする度にこうやっぱり身体が
  弱っていってらっしゃるのがスタッフも皆感じるんですけど、もの凄い愉快に生きて
  らっしゃるんですよ!病気になられてから。すっごく笑顔で満足げでね。だから
  それを聞いた時に我々は「いつまでも生きる」と思って「元気でいる」と思って
  生きているんだけど、こう「死がやって来るんだよ」って言われた時に、ふと今ね
  思い出して、竹田さんの笑顔をね、思い出してしまったりしたんですけれども。

  さあこの後ムヒカ前大統領に、色んなことを聞きたいと思います。

                     ◇佐々木恭子 アナウンサー
  アッ、もういらっしゃっている!     ハイ。宜しくお願いしまーす!

 

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 宮根誠司がぶっちゃけ聞く
┗■ホセ・ムヒカと中継


  2016年4月8日 LIVE 8:36pm
 【京都】

 ◇宮根誠司 MC             ◇佐々木恭子 アナウンサー
  ムヒカさん、こんばんは!        こんばんはー。
  遅い時間に宜しくお願いします。

 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  エェ皆さん初めまして。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  火曜日2016年4月5日に来日されまして、
  日本人はムヒカさんの目にどういう風に映りましたでしょうか?*笑顔*


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  全体的には非常に「ポジティブ」な印象を受けました。
  非常に「礼儀正しい」国民で、そして「規律正しく」そして「働き者」です。
  そしてとても「親切な人々」で、その「文化」を反映していると思います。
  その祖先から続く、その「文化」をいうものを。

  愛すべき国民性であると思います。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  ウルグアイからいらっしゃて、日本に滞在されて
  日本人はちょっとは以前より「幸せ」に見えましたか?


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  ・・・ エー実際のところ、ここの問題というのは世界全体に反映されています。
  そして特に先進国に於いて。 というのはこの現代の仕事というのは非常に
  多くの不安要素を抱えています。この「経済に於ける不安定さ」というのは
  その雇用の面に於いても不安定さを生んでいます。

  そして「幸せ」になるためにはまず、「恐れない」ことです。恐怖を持たない
  ことです。そしてこうした経済の中では多くの人々が

  「その仕事がいつまで続けられるだろうか」と心配しています。そしてその
  中長期的な自分の仕事のことを考えています。その問題というのは日本だけでなく
  世界の多くの国々に存在しています。それはこの「経済が生み出す不安要素」
  そこから来ていると思います。

  この人類というのは、エー多くの富を手にするとそれを失うことに恐怖を抱きます。
  そして日本も例外ではありません。エーもちろん幸せな人も沢山いると思います。
  エーですがその一方で、エー苦しんでいる人々もいると思います。他の社会と同じ
  ように・・・ 。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  あのぉ戦後70年。焼け野原から日本は発展をし続けて来まして、我々のまあ
  親父・お爺ちゃん達はガムシャラに働いて今の日本を作られました。
  その「ガムシャラに働く」っていうのは、我々日本人の中に入っているんですね。
  それはどうなんでしょうね。この成熟した社会の中で?*真顔*


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  エー、私はそれは非常にポジティブなことだと思います。そのことによって様々な
  困難を乗り越えられたという風に思います。そしてエー、その日本人というのは
  非常に「誇り」を持っています。「自分の歴史」に対して。

  彼らは非常にナショナリストで、エー、自らの歴史を愛している。
  そして自覚をしています。その昔の人々は“大きな努力”をしてきたということ。

  エーですから若い世代には忘れないで頂きたい。
  その過去に築かれたモノが彼らに強さを与えるということを。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  一方その中で、今このスタジオでも話したんですけれども
  若い人達が「どのように希望を持ったらいいのか?」それが「分からない」って話が
  出たんですね。その辺りはどういう風にお考えでしょうか?この成熟した日本の中で


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  エー、私の気付きました。そういった問題が存在するということを。
  それも日本だけの問題ではありません。他の国にも存在します。で、というのは
  この現代における文明というのは、その多くのモノを彼らに求めるからです。
  そして彼らを“窒息”させてしまう。

  私の国に於いても何年も前、私達が「恋」をしていた時。
  その私達は何も持たずに「家庭」を築いていました。
  しかし今の時代、そうしたことは不可能です。
  私達は冷蔵庫や電子レンジ、様々なモノを持たなければいけないんです。

  また私達が若い頃というのは、そういったモノを手にするのは非常に難しいんです。
  その30歳、35歳の時、今の若者というのはまだ何も成し遂げていないんです。
  そして歳を取っていく。そうした状況の中で「幸せ」になることは難しいです。
  ですが、そういった現代を私達は生きています。

  エーそして私達は多くを望むあまり、人生の最高の時をそうやって失っていって
  しまっているのです。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  あのぉ今の世の中ね、「持たざる」ということが逆に難しくなっている時代の中で
  ムヒカさんの仰るその「幸せな生き方」「豊かな生き方」。
  このモノが溢れている中で、我々はどういう風に生きていったらいいのかていうのは
  突き付けられているとは思うんですが「答え」が見つからないんですよ、正直。(苦)


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  エー、世界というのは決してその私達が引っ張られてしまったら、
  その物欲に引っ張られてしまったら、その十分な社会というのは存在しません。
  そして私達は「辛い思い」をするだけでしょう。

  その私達は“分けなければいけない”んです。
  「基本的なもの」と「そうでないもの」。
  「貧困」というのは誰も幸せにすることはできません

  ですがもう一方の極端な区分。
  その必死に「人生ズッと請求書を払い続ける」という様な人生。
  それもまた人を「不幸」にします。

  エー古代ギリシャには「中庸、何事も程々に」というコンセプトがありました。
  屋根があって食べる物があって、そしてその必要最低限のモノがあれば十分なんです
  ですが人生を、その家を大きくするために費やしてしまったり。そして船を買ったり
  そういった物欲に走ってしまったら、私達は「幸せ」になることはできないでしょう

  私達がしなければいけないのは「クレバーに・節度を持って生きる」ということです


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  「クレバーに」「節度を持って生きる」というのが本当にねぇ、あのぉ難しいんです
  けれども、一方でムヒカさんは大変な人生を送ってきてらっしゃいますけれども
  人生の中で「アッこれは後悔したな」というようなことはムヒカさんあるんですか?


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  アッ、もちろんですよ。いつも後悔しています。
  エー、常に人生を生きて様々なことを学んでいます。
  「アレはもっと良くやれたんじゃないか」というような考えがいつも頭をよぎります

  ですが、私は後ろを見ながら生きているわけではありません。
  私は同じ過ちを犯さないように、「勇気」と「決断」を持って生きていく
  これを心掛けています。

  後ろを見ながら、そして恐怖心を持ちながら生きていくことはできません。

  私は常に肯定的に人生を生きようと思っています。
  エーそして私は毎日その朝を迎えられることに感謝しながら生きています。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  ということは日本の若者も“大いに後悔”して“大いに失敗”してくれって
  ことですか?


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  「生きる」ということは「間違いを犯す」こととイコールなんですッ!

  「生きる」ということは「間違える」ことです。

  「生きる」ということは「学ぶ」ことです。人類は完璧ではない。

  エー、その見ずに私達を葬られないようにしなければいけないということです。

  それが最も重要なことだという風に私は思います。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  一方、歳を重ねた人間も魂が老いていなければ、
  “もっともっと頑張れる”ということですよね?


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  そうです。そう思います。そして「頭を何かに集中させておく」こと。
  そして「歳を老いた」そういったチャンスを得たことに感謝をすること。
  そしてどの年代に於いても、それぞれに「幸せになる方法」というのが存在します。


  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC                ◇佐々木恭子 アナウンサー
  はあぁ、「年を老いた」ことへのチャンス。
  はあぁ。。。                 前向きですね。

  ハイ、この後もお話をお伺いします。
  一旦CMを挟ませて頂きます。

  *感嘆* お話を聞くとまた違いますねッ!

 

  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  はい、ムヒカさん、まだまだお話が聞きたいんですけれども、お時間が来て
  しまいました。私個人的には明日2016年4月9日、一緒にご飯食べて貰っても
  いいでしょうか? そちらに行きますんで。。。


 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  (笑)。*右手親指を立てながら* もちろんです!*ニコニコ*
  お待ちしております。(笑)
                   ◇宮根誠司 MC
  *右手親指を再度立てる*(笑顔)    美味しい所、ご案内します。(笑)
                    (笑)。
  ◇千秋 タレント           私が実際にムヒカさんに会えたかどうかは
   ナニ食べるんだろう ??       【Mr.サンデー】 で。(笑)


 ◇宮根誠司 MC                ◇佐々木恭子 アナウンサー
  ムヒカさん、どうもありがとうございました。  ありがとうございましたぁ。

 

  ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 ◇宮根誠司 MC
  まあ国連の演説でも仰っていますけれども、
  「人の幸せ」っていうのは、実は「政治が作るもの」である。

  つまり『政治』っていうのはそれだけ“偉大なものである”ということを仰っている
  んですね。個人個人に問い掛けながらも。
                               自民党議員
  逆に言うと、政治家の方達ってそれだけ責任があるよねッ! ※杉村太蔵とか輩出
  伊集院さんね。


           ◇伊集院光 タレント
  そうですね。    ウン*2。政治家の人達の「幸せ」も聞いてみたいですね!
            今日明日じゃ作れませんもんね!


  で、そういう政治家を選ぶのが、実は我々国民だったりするんですよね。

  *ウーン*

  やっぱり「幸せ」っていうのは“色んな方向”から見ないと分かんないですよね
  柴田さんね。
           ◇柴田理恵 タレント
  ウン。       そうですよね。でもただ一つ!「失望しないこと」だっていう
  ウン。       アレは凄い力強い言葉だったと思います。


 ◇宮根誠司 MC
  ね、「希望を捨ててはダメだ」。
  この機会に『ご家族』で一回「幸せ」っていうのをね、語って頂ければと思います

                        ◇佐々木恭子 アナウンサー
  ムヒカさん、ありがとうございましたぁ!    ありがとうございました。

 

 ◇ホセ・ムヒカ 第40代大統領 ウルグアイ ※同時通訳
  ・・・ 。

 

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・ようやくメモし終えました。♪私バカよね~、お馬鹿さんよねぇ~。*無職* (^^ゞ


┣・『ゲリラ活動時代』は壮絶なものがありました。映画も相当な作品となっています。
  軽い気持ちでご覧にならない方が良いかも知れません。タブーに割かし斬り込める
 【フジテレビ】だから放映できたのでしょう。“銃の怖さ”を痛感させられました。


┣・ムヒカの生発言は「過酷な実体験」が生み出す重みなんでしょうね。原稿など不要な
  実直な政治家です。去年の施策に気付かずに最後まで読んだ石破茂とは大違いです。

┣・スタジオ内での討論も、正直コメンテーターの質の低さには閉口しましたけれど
  そこは名MCが巧くフォロー。時折よく指摘もされていたと思います。しかしあの
  ケイミ-というのはよく出演したなぁ。思いっきり嫌われたかと思うけど。(苦笑)
  あんなの○○○じゃんねぇ。「エーッ」で人生最後まで無事に終えられるといいけど
  最近は3分の1は離婚するご時勢ですからね・・・ 逆に酷すぎて心配になってしまった


┣・ムヒカの考え方については、また長くなりそうなので敢えて感想は述べません。時折
  こうして感想を述べていく中で私なりに意見していくことと思います。


┗・ムヒカの来日、そして今回の報道で「日本の若者達」は元気づけられたでしょうか?

  【SEALDs】は自身の行動に対して勇気づけられただろうか?

www.sealds.com

twitter.com

  18歳からの選挙権を活かし、若者は選挙へ向かい投票率を改善させられるだろうか?

www.soumu.go.jp

teensrights-movement.jp


  「幸せ」=「政治」だと。「選挙(投票)」=幸せを託す「政治家」選びなんだと。


  既得権益層達は、既にそのことに気付いています。そして「お金」を守ることに
  取り憑かれ、モンスター小渕優子を生み出しました。
        彼女は確かに表向き“善人”バリバリ人間です。
        しかしそんな彼女を盾にして、私腹を肥やした輩が存在したのです。

        それが金の亡者と化した愚かな既得権益者共です。※群馬5区・群馬県
        彼ら彼女らは簡単に生活貧困者の生殺与奪を口にもします。


  そんな政治家を選んでしまっているのは我々多くのその他・中庸な国民です。
  「中流階級の罠」に嵌められて、1億総活躍・女性の社会進出を促し、共働きを強要
  既に「富める者達」をより楽にさせるために「こき使われる」って寸法です。

  私は正社員もその上司も正論をかまして論破しましたが、アナタにはできますか ??

  とりあえず何でもいいので行動に移しましょう。ホセ・ムヒカ氏もそう申してます。

 

 P.S.
 ※ウッ、今、腰に激痛が走った! なんだ、コレ。ヤバイ。
  身動きしたくない類いのレベル。 「エー、腰痛・激痛が再発した ?? 」(汗)