衝撃!巨大トドを追う! 激闘トド vs. 漁師
2016/02/26(金)<衝撃!巨大トドを追う! 激闘トド vs. 漁師>
【Nスタ】 http://www.tbs.co.jp/n-st/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓マルトク特命取材班 <衝撃!巨大トドを追う! 激闘トド vs. 漁師>
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2年前2014年2月14日
◇マルトク特命取材班
いました!いました! 一ッ杯いますね。
数え切れないほどの『トド』がいます!
*ボオォォ*
船が岩礁に近づくと鳴きながら海に飛び込んでいくトドの群
【北海道・石狩市浜益】
石狩湾で撮影。群を成す『トド』Sea Lion
その数、推定300頭。
◇マルトク特命取材班
巨体をユッサユッサと揺らしながら岩場を占領しています。
体長3mはあるだろうか。巨大なオスがマルトク取材班を威嚇する!
*ガアァァァ* *ボガォァァァ* 激しい雄叫び
“海のギャング”と呼ばれる『トド』が近年増え続け、
漁業に甚大な影響を与えていた。その被害額はなんと「17億円」
そこで2014年度【水産庁】は『トド駆除の強化』に乗り出した。
果たして『トド』の被害は減ったのか ??
【Nスタ】特命取材班マルトクは、再び北海道を取材。
そこで目の当たりにした新たな事実とは !?
◇マルトク特命取材班
いました!いました! アソコです!
大量に『トド』がいるッ!
北の海で繰り広げられる、『トド』と漁師の壮絶な戦いを追った!
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┣■深刻被害が・・・
世界遺産
【知床半島】
先週2016年2月半ば、ようやく流氷が訪れた。
・観光客は多種多様な動物を(シャチやヒグマなどを船上から)観察できる。
大自然が育んだ“海の恵み”を楽しむことができる。
中でも凝縮された旨味がしみ出る『羅臼産・真鱈のステーキ』は絶品!
※ムチャクチャ旨そう !!
◇観光客 40代前半の女性
タラがもの凄く美味しい。*笑顔*
「タラってこんなに美味しい生き物だったんだ(驚)」みたいな。(笑)
【羅臼漁港】
しかし宿のご主人に市場を案内してもらうと・・・
◇湊謙一さん 羅臼の宿 まるみ
ホラ、こんなのになってる。「腹」だけ取っちゃうから。
これが「トド食い」って言うの。
・そこには『トド』に内臓の一部を食べられたタラがあった。
(肝)油を食っちゃうの。スーッと吸っちゃうの。
これはすごく栄養価が高くて、こういう風になると商品価値が無いだろうに・・・
【水産庁】
昨年度2015年、『トド』駆除上限数を倍増。
250頭 → 501頭
しかし【羅臼町】では一向に被害が収まっていないという。
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◆駆除強化で・・・ 一体何が !?
・【羅臼町】だけではない-
【石狩湾】
ニシン漁が最盛期を迎えている石狩湾沿岸。
“黄色いダイヤ”とも言われるニシンの卵・数の子の一大生産地。
ここではなんと、
◇漁師 30代半ばの男性
増えたな。今年なんか特に。年々もう目に見えるように増えているもの・・・
・『トド』の数は減るどころか駆除しても増えているという。
その理由は『トド』が“あること”を覚えてしまったから-
『ニシン漁』
網の目に魚の頭を差し込ませる『刺し網漁』で獲られる。
漁船から網を巻き上げていると-
◇漁師 30代前半の女性
!? ほらーアソコッ !!
船の僅か数m先にまで巨大な『トド』が接近してきた。
さらに・・・
◇漁師 男性 40代前半 ◇漁師 30代前半の女性 ※ご夫婦かな?
ほら! トドだ!
来た!来た!来た!
(トドは)
「何、網を揚げているのよ?」って この前なんて、船の側まで来て*バシャン!*
言ってるみたいだべ?(苦笑) こうやって水掛けられましたよ。(苦笑)
・一体なぜ『トド』は船に近づいてくるのか?
その理由が明らかとなる決定的瞬間の映像がある。
国立研究開発法人
【水産総合研究センター】
網に掛かったニシンを目掛け『トド』が姿を現した。
そして網に掛かったニシンを頭から器用にパクリと食べる瞬間が撮影されている。
その後つられるように十数頭もの『トド』が集まってきてパクリ。
『トド』は網に掛かった魚を食べることを覚えてしまった。
楽をして餌が手に入り、北海道の漁場はまるで“楽園”。
定住化が進み、いくら駆除をしても一向に追いつかないという事実が浮かび上がった
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<海獣類による漁業被害(2014年度)> ※北海道調べ
トド 17億円 ※年々増加している
オットセイ 3億円
アザラシ 3億円
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┣■トド岩で驚きの光景が!
◆漁場を荒らす『トド』が集結する場所
◇漁師 30代後半の男性
もうビッシリじゃない? アハハハハ。数百頭くらい。
元祖“トド岩”だからさ。
“トド岩”
あまりにも多くの『トド』が集まるため、そう名付けられたという岩場。
小樽の海が一望できる展望台から、すぐ近くの岩場に住み着くトドの群が目視できる
黒い岩場に薄茶色の『トド』の群(ウジ虫みたい)。確認できるだけでも120頭。
岩場だけではなく、すぐ脇の海にも大量のトドが群れを成して泳いでいた。
これらが周辺のニシンを食い荒らしている。
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◆こうした“トド岩”は各地に点在しているという-
最北端・宗谷岬の弁天島でもこの時期になると150頭もの『トド』が集まる。
北海道立総合研究機構
【稚内水産試験場】
撮影。人が近づいていくと150頭もの群れが一斉に海へ逃げていく。
そして以前2014年2月に取材した
【石狩市浜益】の岩場に再び向かってみると、
漁港から20分。
◇マルトク特命取材班
いました!いました! 大量に『トド』がいる!
その巨体を揺らしながら、『トド』が今、岩場の上で休んでいます。
直径5cm程
やはりまだ『トド』はいた。トド岩への侵入を防ぐために立てられた鉄柵(鉄筋)も
虚しく、50頭以上の『トド』が岩場で休んでいた。
*ガアアァァ* *ガアアォォ*
マルトク特命取材班を威嚇するように唸り声を上げる。
◇マルトク特命取材班
うわぁ飛んだ! 次々と飛び込んでいく! *バシャン!* *ドシャン!*
もう飛んだ・飛んだ・飛んだ !! 高さ8mはある岩場もものともせず
豪快なジャンプ。 巨体なトドの群が一斉に飛び込んだ
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◆よく見てみると『トド』の背中に数字のようなものが-
・これは【ロシア】が生態調査のために付けた「焼き印」。※4桁の数字
国立研究開発法人
【水産総合研究センター】
実は【ロシア】では『トド』が絶滅が危惧されているとして保護政策が採られている
そのため近年、その数は2万頭までに増加。
その内6000頭もの『トド』が日本にやって来ているのだという。
・このまま『トド』が増えれば、漁師が困るだけではなく、
“海の資源が枯渇”してしまう。
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┣■海を食べ尽くす・・・ 対策は?
◆漁業関係者は不安を隠せない
【石狩湾漁業協同組合】
◇和田郁夫 専務理事
水産物の資源そのものが今言ったように、もの凄い数量で損失になってるよ-
この時期「脂肪を付けよう」と食欲が旺盛な『トド』。
※巨大なトドが観客に近づき直接触れ合っていた。
飼育員から少し離れて単独で観客に接近するトド。(驚) よほど信頼が厚い様子。
水族館では「1日に20kg以上」の餌を食べるという。
二見シーパラダイス ※トドというか『セイウチ』みたいです。
・6000頭もの『トド』が日本に滞在している間に食べる量は、
6000頭×20kg×5ヵ月 = 1万8000t
※北海道の日本海側(1年間)の
総水揚げ量の約40%に当たる。
◇和田郁夫 専務理事 石狩湾漁業協同組合
地方に行けば行くほど、もう漁村というのは消滅してしまうんでないかなぁと・・・
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┣■陸が・・・ トド撃ちの闘い
◆各地で悲鳴が上がっている
・そんな『トド被害』の現状に、たった1人で立ち向かっている男が羅臼町にいた。
ハンター歴40年
◇須藤公男さん(62)
“トド撃ち”と呼ばれる、この道40年のハンター。
(以前は)“トド撃ち”がいたぞ、結構。何十人も。
でもそれじゃ飯食えないし、歳もいってきて。最後に俺が残ったっていう-
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◆“トド撃ち”の数は減り、後継者不足に悩んでいた。
その背景にはハンターに課せられた“厳しい闘い”があった。
・船を走らせること10分。
人家が立ち並ぶ岸からすぐ目の前の海に20頭ほどの“トドの群れ”を確認。
早速、船上から銃を構える。しかし-
◇須藤公男さん(62) ◇船長
いやー、いいチャンスだったんだけどなぁ。(苦) 一瞬だからな。
もぉ、波で・・・
<トド撃ちの難しさ1> 波があり、狙いが定まらない。
この日は波が高く、なかなか照準が定まらない。
・さらに船を走らせると、目の前の再び“トドの群れ”が出現。
波のうねりも出ていない。
◇須藤公男さん(62) ◇船長
撃てるか? しかし今度も・・・ あー・・・
なぜか撃たない- 陸(おか)に入っていったな・・・
<トド撃ちの難しさ2> 人家に向かって発砲できない。
驚くことに『トド』はこれを学習し、船が近づくと陸の方向へ逃げるという。
◇須藤公男さん(62)
(『トド』は)分かってるんだわ。
船を分かってるんだわ。
・背景にある人家や周りの船。太陽の位置など。
全てを計算しながら波を読まなければならない。
<トド撃ちの難しさ3> 全ての条件が合った一瞬が勝負。
・研ぎ澄まされた集中力で、その時を待つ。
そして-
*バコォン!*
発砲と同時に船が加速する。大きな銛で一突き!
◇須藤公男さん(62) ◇マルトク特命取材班
出てきた、出てきた、出てきた! うおぉぉ、大っきいッ!
浮かび上がってきたのは“巨大なオスのトド”。
◇須藤公男さん(62) ◇マルトク特命取材班
すっごい。コレは大物だ。
600kgはあるな。 コレどのくらいの大きさあるんですか?
※船長さんもニッコリ笑顔。
大きすぎて船へ上げられず、そのまま引きづるように港へ。
港では除雪兼用と思われるショベルカーで600kg余りのトドを引き揚げた。
須藤さんが使った弾はたったの1発。
熟練のハンターだけが持つ、卓越した技術。
全長3m54cm。中型トラックで運ばれて正確に体重を量ると710kgもあった
肉は缶詰にするなど有効活用するのが【羅臼】の習わし。
◇須藤公男さん(62)“トド撃ち”
【羅臼】は“食べる文化”あるから。だから無駄にはならないんだよね。
<トド撃ちの難しさ4> 羅臼では「1日2万円」の補助金が出るが、
船・燃料・弾は「自己負担」。
船長などに支払う金額を差し引けば手元には殆ど残らない
これも“トド撃ち”が少なくなっている要因の一つ。
・増え続ける『トド』に今後効果的な対策はあるのだろうか?
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・なかなか迫力ある映像で、また深く考えさせられる『海獣被害』問題でしたね。
先日フジテレビで【竹島】の古き映像が公開され、その中で『メチ』と呼ばれる
『アシカ』の群れが岩礁にいることが確認できたのですが、当時はサーカスの見世物
などにするなど海獣も捕獲していたようです。これは『クジラ』でも言えると思い
ますが、水産資源のバランスをいかに保つか。国際協調にどう訴えていくかだろうと
言えますね。今では西欧に一方的に言いくるめられておりますけど。
┣・そうね、私なら海獣の群をアメリカや欧州へ誘導してどんな思いか知らしめるかな?
でも結局あちらの水産資源の多くを輸入しているのは日本だから自分の首を絞める
ことに成りかねないけど。(自爆) 労働生産性の低い日本近海は諦めて、完全輸入に
頼るという政策もないとは言い切れないけどね。結局は日本人がだらしなくなった
ということに尽きるんでしょう。
700kgを超えるトド群れと立ち向かえ、日本の若者達よ! *玉砕*上等(爆)
┗・【ロシア】によるトドの「焼き印」による生態調査は、別に動物虐待などではなくて
日本でもよく行われています。都井岬の在来馬などにも「焼き印」で番号を振って
個体数を確認してますしね。ちょうど肌の色など似ているので見学しにいった時の
ことを思い出しました。岩礁に負けないくらい朽ち果てていた都井岬でしたけど・・・
※今から約10年前