築63年“初の分譲マンション”戦後を見つめた歴史に幕
2016/02/17(水)<築63年“初の分譲マンション”戦後を見つめた歴史に幕>
【報道STATION】 http://www.tv-asahi.co.jp/hst/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓ <築63年“初の分譲マンション”戦後を見つめた歴史に幕>
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60年前の渋谷の駅前
※【東急】が提供した写真を大きく引き伸ばして紹介された。
東横百貨店の後ろに、国鉄のまだ何の防護柵も設置されていない
裸のガードレール下がカクンできる。バスロータリーには沢山の人の列。
自家用車もそこそこ走っている。戦後10年目の復興具合が伺い知れる。
中央のガードレール下を潜った先に見える坂は“宮益坂”。
(スクランブル交差点)
“宮益坂”から見る上空は広々としてまだ何も高い建物はなかった。
その中で唯一高い、手前の東横百貨店と同じ高さに映る建物がある。
その建物の上層部は当時からマンションとなっている。
昭和28年に出来た、日本初の“分譲マンション”
昭和29年生まれの古舘伊知郎 MCがお伝えする。
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┣■東京・渋谷の“宮益坂”
昭和28年
戦後復興の最中、“女湯から人が消える”と言われたラジオドラマ
『君の名は』が大ヒット
1952年から1954年にはNHKラジオで、連続98回放送されたメロドラマ。
・テレビの民間放送も始まり、日本は『高度経済成長期』の入り口に立っていた。
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◆その時代に建った日本初の“分譲マンション”
『宮益坂アパート』(現『宮益坂ビルディング』)
・分譲価格 100万円前後。
大卒の初任給が8千円と言われる時代。“天国の100万円アパート”と呼ばれ
高額所得者しか入居できなかった。
◇富川悠太 キャスター
中に入りますと、右手にエレベーター(2基)があるんですが、
このエレベーターの脇にはポストの跡がありまして、ズーッと上に繋がってるん
ですね。上から投函すると、この下に郵便物が集まってくるという場所ですねぇ。
※現在は開閉できないように白く固められている。
・地上11階。そもそも当時エレベーターはデパートにしかないようなものだった。
廊下は大理石。建物の内部を行くと、まるで“昭和にタイムスリップ”したようだ。
・間取りは「2DK」39.4m2 (和室)
当時は『銭湯』が当たり前だったが、この部屋には風呂も完備されていた。
※木枠の風呂釜。風呂炊き付き
今現在はもう取り外されている。
◇富川悠太 キャスター
(ライトが)お洒落ですよね。
◇マンションの所有者 50代の女性
お洒落ですよね。これも当初から付いていたんですよ。「火災報知機」。
◇富川悠太 キャスター
(食器棚は)作り付けなんですけど、 エー、60年以上も前に。(驚)
これが網になっているんですね。 あぁホントだ。(驚)
※懐かしい。(苦笑)
虫が入らない。それから風通しが良くて、
食べ物なんか、煮物とかね、入れても腐らないように
・所有者の女性は親族がこの部屋を購入し、
その後、母親が去年2015年に亡くなるまでズッとこの部屋で暮らしていた-
◇マンションの所有者 50代の女性
(母が入居した当時は)お子さん達の声が常にして、
もうその辺走り回っているので、「ちょっと、ちょっと」とか言って
お菓子をあげたりなんかして、そういう行き来があったのに、
やっぱりそれ以降、段々と本当にバブルの時なんてのはほとんど「事務所」に
なったりとかして、少しずつ歯が欠けるようにして(住人が)抜けていって
「すごく寂しい」と言っていましたね。
・冒頭で紹介されたマンション建設から2年経った渋谷のスクランブル交差点
方向から撮影されたもの。手前に写る【東横百貨店】は今では取り壊され、
向こうには4年前のオープンした【渋谷ヒカリエ】が。
『宮益坂ビルディング』は今では見えなくなった。
・移りゆく時代の中で、このマンションでも『建て替え問題』が浮上-
だが、所有者の権利関係が複雑で、25年間も話は前へ進めなかったという。
◇宮益坂ビルディング マンション建替組合 理事
お年を召した方が多ございますので、
なかなか(建て替えを)理解して頂くのが、難しかったようでもあります・・・
・老朽化で、建て替えや補修が必要なマンションは、全国で1万棟を超えている。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・後日フジテレビでも取り上げられていたようですが、古くて立派な造りの建物に
ちょっと魅了されたのでメモしてみました。モダンというか当時の建物は無駄に
贅沢感があったりするんですよね。
┣・以前、新聞配達奨学生をしていた時に神楽坂方面の高速脇に古びた公団(?)住宅が
あったのですが、中に入ると巨大な螺旋階段になっていて、靴音がやたらと響くん
です。そしてそこにも使われなくなったエレベーターが設置されてました。朝刊を
配る際にそこへ行くのがすごく嫌でね、巨大な中庭もやたら草木が生えていたし、
素行の悪かった野郎でも超ビビってましたよ。日中でも扉の投函口から新聞を取り
出す時に*バターッン!*ともの凄く音が響いてメチャクチャ驚いたその時の光景を
今でも思い出します。(^^ゞ エレベータ-が設置されていた棟では中で死んでいた
という噂話もあった場所だったのでね。もうさすがに取り壊されているでしょうか?
┣・先日『空き家問題』で建築資材的にも低価値だった建物も、あまりにも月日が経ち
逆に存在価値が増しているという話もされていましたが、どうなんでしょうね ??
┣・“建てっぱなし”でこれまで進めてきたわけですが、子供が積み木のおもちゃを
親に「遊び終わったら片付けなさい!」と叱られるように(笑)、後片付け問題なども
十分に考慮しないといけないと思いますね。跡継ぎがいない・人口は減少していく
わけですから。
┗・我がマンションは築30数年経っておりますが、今回の『宮益坂ビルディング』と
比べるとあと30年は保ちますかね? “鉄骨鉄筋”寿命はどれくらいなのか?
いろいろと課題は山積みです。(苦笑)