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ストレス爆発、喧嘩も・・・ 「難民施設」の“過酷な現実”

2015/10/11(日)<ストレス爆発、喧嘩も・・・ 「難民施設」の“過酷な現実”>
サンデースクランブル】 http://www.tv-asahi.co.jp/sundayscramble/

 テレビ朝日|サンデースクランブル


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓特集 <ストレス爆発、喧嘩も・・・ 「難民施設」の“過酷な現実”>
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          キャンプはまるで“野戦病院”だった

            難民同士で一触即発の事態も

       シリアからの難民が押し寄せるドイツを緊急取材した!

 

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┣■押し寄せる難民達・・・ ドイツ“難民村”の過酷な現実


 ◆ヨーロッパが直面しているかつてない危機

  “難民の大量流入”


 ・内戦が続くシリアを始め、不安定な情勢が続く中東からの難民が
  大挙して押し寄せているドイツ。


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 【ドイツ・ハーナウ】
  経済の中心地フランクフルトから東へ約30kmの郊外。

 ・体育館を臨時の難民収容施設に。 ※出入り口にはバリケードが敷かれていた。
  特別な許可を得て、海外メディアとしては初めて取材した。

  1ヵ月ほど前から難民が生活するスペースとして利用されている街のスポーツホール

  建物内へ足を踏み入れるとまるで“野戦病院”のように簡易ベッドが所狭しと
  整然と並べられていた。仕切りなど一切ない。


 ・シリアやアフガニスタンイラクなどから来た難民約1000人が暮らしている。
  単身者や家族連れなど4つのブロックに分けられている。 ※大きな仕切り幕で区分

 ・簡易式のベッドは寝返りを打つのがやっとのほど。
  クッション性もほとんどなく、かなり狭い。  ※寝台列車のBくらいは十分ある。

  毛布や枕などは支給されるが、この時期“夜の寒さ”は特に堪えるという。


 ・大きなテントが食堂として設けられ、ドイツ軍兵士が食事の配給を手伝っている。

  食事は1日3回日替わりのメニューが支給され、全てイスラム教徒が口できる
  『ハラルフード』となっている。紅茶やミルクはいつでも自由に飲むことができる。


 ・食堂の隣のテントでは沢山の女性が洋服の支給を待つために列を作っていた。

  【ハーナウ】の市民から届けられた古着や靴、バッグなどを寄付。
  難民達はいつでも気に入った物を受け取ることができる。

  ここで働くスタッフの多くはボランティア。 ※きめ細かい要望にも対応していた。


  ◇10代後半の女性ボランティア
   父がパキスタンからの移民です。*笑顔*  ※パキスタン移民2世
   彼らが助けを必要としているなら、それに応えたいんです。

  とくに過去に同じような経験をした他国からの移民やその子供が積極的に
  ボランティアとして手伝いに来ているという。


 ・さらに子供達が自由に遊べるエリアでは、地元の保育園から保育士が出張し
  子供達の相手をしている。


 ・その他、シャンプーやひげ剃りなど日常品を支給。
  ドイツ軍兵士が「イラストと番号の指差し」で注文に対応できるよう工夫されている

  ◇ドイツ軍兵士 20代半ばの男性
   これも我々の仕事。彼らの役に立てて嬉しいよ。


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 ◆手厚い援助を受けているように見える難民達だが-


 ・施設内では所々、食べ残しやペットボトルなどのゴミが散乱してしまっている状況
  彼らにとってココはあくまで一時滞在の場所。

  生まれ育った故郷を命懸けで脱出した難民達を待ち受ける“過酷な現実”。


 ◇モハメドさん(20) シリア人難民 男性
  入所から3週間近く経つ。
  両親・兄弟・婚約者を国に残し、8ヵ国を経由して単身ドイツへ。
  先の見えない毎日に、不安や焦りを感じているという。

  ここでの生活には満足している。でも「個人の空間」がないのは辛いよ。

  とにかく次の場所に移動したい。新しい人生を始めたいんだ。


 ・持参した小さなドイツ語の学習書を片手に毎日単語を覚えているという。
      ※計画的にドイツを目指していたことが覗える

  今のシリアはまるで「ランド・オブ・ミサイル」。
  ドイツ語を学んで新しい人生を始めたいんだ。

 

 ・多くの難民が同じようなストレスを抱える中、取材中“小競り合い”があった。
  若い男性らがあわや乱闘寸前に。警備員に取り押さえられ場内が騒然としていた。


 ・こうした不安の中、難民達の息抜きは仲間達と出掛ける「町への散歩」。
              ※大の男が5,6人グループで町へ繰り出している様子。


  モハメドさん(20)達仲間がこの日どうしても欲しかった物が『タバコ』。

 ◇モハメドさん(20) シリア人難民 男性
  (以前より)5ユーロも値上がりしている、高いよ!
  ストレスが溜まって『タバコ』だけは止められないんだ。


 ・僅かなお金でやりくりしながら『タバコ』を2箱購入し
  所持金約17ユーロ(約2300円)に・・・

  ドイツ政府から「生活費補助」が下りる日を待っているという。

 

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┣Q.ドイツが一貫して難民を支援する背景とは?

 A.
  【ドイツ国民】
  ◇20代後半の女性
   過去の戦争でドイツは相当な痛みを人々に与えてしまった。
   今こそ過去の反省や変化を世界に示す責任があると思うの。


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 ・【ナチス政権】下で“民族虐殺”という忌まわしい過去から
  戦後70年の節目に訪れた“難民危機”。

  そんなドイツで今、にわかに注目を集めている男がいる。


  ◇ゲオルク・エルザー(1903~1945)
   今から70年以上前、「ヒトラー暗殺を企てた男」。
   そして彼こそが難民支援に携わるドイツ人の精神を体現しているという。


  ◇オリヴァー・ヒルシュビーゲル 監督 ※エルザーの映画を制作
   自分の信じていることを最後まで貫く信念。
   ひとりでも世界を変えようとする意志を彼は示したんです。


  『ヒトラー暗殺、13分の誤算』 ※2015年10月16日より全国ロードショー
   ドイツ南部の小さな町に生まれたエルザー。
   優秀な家具職人として生活していたが、早くからヒトラー率いるナチスを危険視し
   戦争を阻止するため1939年、手作りの時限爆弾で演説中のヒトラーの暗殺を計画。

      「ハイル!」 「ハイル!」

   しかし当日ヒトラーの演説は予定より早く終わり、僅か13分の誤差で計画は失敗
   それでもそのエルザーの周到な計画はナチスに恐れられたという。

   戦後ドイツ政府は暫く彼の存在を隠し続けていたと言うが、
   メルケル首相は去年2014年、公の場でエルザ-に賛辞を送った。


  ◇メルケル 首相
   戦争を防ぐため、自らの意志に従って行動したゲオルク・エルザーは
   歴史の隠れたヒーローだ。


  ・数あるヒトラーの暗殺計画の中でもエルザーは一般市民の単独犯だったことから
   極めて特異なケースとされ、メルケル首相も賞賛した
   「自分の意志に従って行動する」その信念が今、難民問題に取り組むドイツ人に
   受け継がれているようだ。


  ◇ボランティアスタッフ 60代半ばの女性 ハーナウ難民施設
   批判があっても私はこれが必要なことだと信じているから難民を助けるわ。

  ◇ボランティアスタッフ 40代後半のドイツ人男性 ハーナウ難民施設
   それが正しいことだから彼らを助ける、それだけさ。*満面の笑顔で頷く*


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 ・信念を貫こうとする多くのドイツ人に支えられる難民達。
  しかしその道のりは平坦ではない-

 ◇モハメドさん(20) シリア人難民 男性
  家もお金も無い。僕らは“痛み”に慣れすぎてしまったんだ。

  お金持ちになりたいんじゃないんだ。
  ただ安心して生活できる人生が欲しいんだよ。

 

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┗■スタジオにて


 ◆世界が直面する難民危機 今後日本はどう関わっていけばいいのか?


  <“日本らしい”援助> ※【UNHCR国連難民高等弁務官事務所に伺った
               「直接シリア難民を受け入れるのは難しい」との声。

www.unhcr.or.jp

  ・「ビジネス分野の受け入れ」
    向学心のあるシリア難民の方に企業の研究生として来てもらえば
    日本語も話せるようになるし、後々日本企業が進出する時の架け橋になれる。

  ・「高度医療の活用」
    日本の高度な技術を難民支援に生かしてもらう。

  ・「金銭面での援助」
    なにより金銭面の援助は非常に現地では喜ばれる。
    受け入れ国のインフラ整備、関連機関への支援など。日本ならでは(?)


  ◇下平さやか MC
   不法に押し寄せてくる不法移民とかではなくて、
   自国で迫害されている難民の方に対しては
   やはり何が出来るのか丁寧に考えていかなければいけないですねー。


  ◇黒鉄ヒロシ 漫画家

   それこそ丁寧に考えなきゃいけないっていうのは、誰が見てもヒューマニズムでは
   「助けてあげたい」と。それは僕も思います。

   たださっきドイツの女性が言いましたけれども、あの論理だけで都合はドイツは
   そうじゃないんですよね。難民のトップのインテリ集団を全部受け入れて、残りの
   ちょっと劣っているって言ったら酷いけど、それは他の国へあてがうといった
   だからコレとコレは違うし、それからドイツだって変わるんですよ。
   【VW】の問題ったら大変なことになりますんで、経済がダメになったら援助も
   少なくなる。そうするとイデオロギーも変わってくるっていう、それを考えた上で
   日本人は覚悟の上でどれかを選んで、やっぱり一番3番目がいいんでしょうね、
   「金銭面での援助」というのが一番いいと思いますけどね。


  ・日本でも都内で『難民映画祭』というのが開かれた。

   東京都千代田区
   【UNHCR】難民映画祭

unhcr.refugeefilm.org


  ◇友利新 医師
   (難民への感心が高まりつつあるようなんですけどもね?)

   そうですね。やっぱり「他国での」となっているんですけれども、実は例えば
   【国境なき医師団】の所に空爆があったりとか、ボランティアで行っている医師の
   方達もいるんですけれども、紛争は当事国が???じゃないというところもあって
   自分達が志を高く持って行っても、そこで危険と隣り合わせになってしまうという
   悲しい出来事もあるので、もちろんその当事国もそのボランティアに行く方も
   ちょっと協力体制がきっちり出来ていればなぁと思いますね。


  ・ドイツそのものも市民とか自治体レベルで言うと
   現状では受け入れしようがない・手に負えない状況になっているということで
   不満も出始めている。ただそれでもなんとか乗り越えようとしている。

 

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・巨大なエアテントを設置して難民施設としている所もあれば、既存の体育館などを
  活用している所もある。そして難民同士のいざこざも起こっているように、町へと
  出掛けて地元住民の不満も高まっている様子も垣間見えた。1ヵ月足らずでタバコ
  の値段が5ユーロも上がるっておかしすぎるでしょう。嫌悪感まる出し。(苦笑)

┣・ドイツに対しては◇黒鉄ヒロシ氏が指摘したことも報道されているが、問題対処は
  先に行った方が有利に働くのはもはや当たり前だからね。ちんたらと何するのでも
  遅い日本がいつも叩かれるのは仕方がないところ。ロイターに安倍総理がオモチャ
  のように弄ばれたのがいい例だ。(苦笑)

┣・人道支援にも確かに限界はあるし、受け入れが過ぎれば当事国が成り立たなくなり
  復興するにも相当な時間を要するのは目に見えている。こういう時にこそ国際ルール
  を皆で決めておかないといけないと思う。例えば避難場所を世界のいくつか設けて
  紛争が終焉するまでの間、そこで暮らして貰うとかね。辺境の地をそうした一時的
  避難場所として開拓し、またそこで彼らに考えてもらえばイノベーションも生まれる
  と思うんだけど? そういう発想はないのかね? 各国空き地くらいはあるでしょ?

┗・日本のような経済大国はその避難場所の開発などを行えばいい。そこで学び優秀な
  人材ならば各国引き手数多なはず。自国心が高ければ帰郷するだろうしね。世の中
  そんなに外から来た者を歓迎しないから多くが生まれ故郷を選択するとは思うけど。
  「金だけを出せばいい」とかって発想止まりなのがとても悲しい。