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3週間で「390兆円」消失。中国株が急落、世界に激震

2015/07/08(水)<3週間で「390兆円」消失。中国株が急落、世界に激震>
報道STATION】 http://www.tv-asahi.co.jp/hst/

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*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓ <3週間で「390兆円」消失。中国株が急落、世界に激震>
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 ◇古舘伊知郎 MC
 ・上海株、中国の株が急落しました。一時マイナス8ポイントということで
  今日大騒ぎとなっております。日本の株も連れて、638円ほど急落して
  おります。

 ・大体『株』というものと『実体経済』っていうのが、このところ特にかけ
  離れているというのが、どこの国でも日本もナニも言われるのですが、
  こと中国というのは特にその傾向が強いんじゃないかと。

 ・と言いますのもですね、『メンツプロジェクト』というのが中国にはある
  のをご存知でしょうか? よくオリンピックとか大きなイベントがあると
  街のいろんな所に出現すると言われる。ワーッとこの辺りは豪華な綺麗な
  建物がありますよ!という、1枚それを下ろしているだけで、裏に入ると
  それはベニア板1枚だったり、ただの1枚ですから、後ろはもっともっと
  違う空間があることを“カモフラージュ”するという。

 ・これは中国経済も不動産投資バブルがずっとあると言われても、いろんな
  手当を中国はしていたために、その相場の方も市場の方もですね、ずっと
  上がっていって、先月2015年6月 の半ばくらいからズンズン*2いろんな
  手当てをしても落ちてきて、今日またグッと落ちたという流れになって、
  一体ナニが起きているのか?

 

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┣■中国株安に歯止め掛からず


 ◇中国の個人投資家:初老の女性
  こんなに暴落したのは初めてです。こうなったのは誰のせいですか?(苦笑)

 ◇中国の個人投資家:初老の男性
  損したよ。70~80万元(約1350~1550万円)家も売ってしまった。


 ・中国株の下落が止まらない!
  わずか3週間で中国株価が3割も下落。
  時価総額「約390兆円」が消えた-

 ・中国株の下落は、世界の他のマーケットにも大きな影響を与えた。

 ・東京市場でも600円を超える下落-
  中国で一体ナニが起きたのか?


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  今日2015年7月9日
 【上海市内】
  証券会社の前では大声で言い合う人の姿があった。


 ◇中国の個人投資家:初老の男性    ◇中国の個人投資家:初老の男性  
  (株を)早く売り飛ばせ!       もう遅い!
  株を売って【五菱】の株を買うと言うが それでもし金に余裕があったら
  それじゃあさらに損をするぞ!     底値で買う。


 ・中国ではこの3週間(2015年6月半ば以降)株価の下落に歯止めが掛からない。
  2015年6月12日の高値から今日2015年7月9日までに約3割も下落。取引の
  8割を占めるとされる『個人投資家』に衝撃が走っている。


 ◇中国の個人投資家:初老の女性
  以前株で儲けたお金を娘にあげましたが、娘がそれを全部株に投資して損しました。

 ◇中国の個人投資家:初老の男性
  株はもうダメ!何日も下がるばかりでどうしようもない。(苦)
  庶民はもう歩く力すらなくなった。ご飯もノドを通らなくなった。
  今の株式市場は“底なし穴”みたいで真っ暗だ!(怒)


 ・【上海】では株価の急激な下落を嫌う多くの企業が「株の取引を停止」していて
  証券会社のボードには取引ゼロの数字(オレンジ色)が数多く並んでいる。

  上場企業全体の半分が売買できない“異常事態”。中国でナニが起きているのか?


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┣■中国のバブル


 ◆中国の地方都市で見られる、買い手の付かない『ゴーストタウン』。
  需要を伴わない“過剰な投資”の成れの果てだ。


 ◆中国では2013年頃から【不動産市場】に資金が集まり、住宅価格は1年で
  3割近くも上昇した。

  そこで政府は規制に乗り出し『不動産投資』の引き締めに走った。


 ◆こうして【不動産市場】が下落に転じると、行き場を失ったマネーが当時
  まだ割安感のあった【株】へ流れ始めた。(2014年末頃)

  すると見る見るうちに株価が上昇、1年余りで2.5倍もの上昇を記録した。
                    (【上海】の株式市場(総合指数)。)


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 ◆中国では大学生の約3割が株取引を行っているという。


  株取引を止めた
 ◇胡百卉さん 大学生
  儲けが結構多い。リターンがスゴかった。
  みんな株をやっていて、そういう雰囲気になって自分もやりたくなった。
  みんなお金を稼いでいるのを見て、自分も卒業するまでにお金を少し稼いで
  独立できるようになりたかった。
  中国市場がもう“狂っている”ので、続けるのは無理です。(悲)


  急騰する株価に惹かれて投資をする学生もいる
 ◇蘇さん(25) 大学院生
  今年の上半期まですごい値上がりの段階に入っているから、どんな株を買っても
  儲かった。クラスのほとんどは株をやっている。儲かってる人は極少数で大半は
  損をしている。


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 ◆大学生の『株式投資』を促したのは『IT』と『信用取引』。


 ◇吉川健治 シニアエコノミスト みずほ証券
  20代から30代の方々は、なかなかお金を持っていません。
  スマホとか通信が発展したりして、いろんな情報が見られます。
  で、まっ比較的容易にですね(笑)、儲かるというのがありますから、
  【株式市場】が比較的小さい金額で投資が出来る。
  更に彼らは『信用取引』というレバレッジを掛ける、
  “少ない金額で大きな投資ができる”。
  それで株価がですね上昇していく、大きな起爆剤になっていく。


 『信用取引
  証券会社に一定額のお金を預けることで、
  その何倍もの額の株を取引できる仕組み。

  例えば、「10倍のレバレッジ」で
       保証金100万円で、1000万円分の株式を売買できる。


 ・中国では“株価上昇”に乗り遅れまいと、資金の少ない【個人投資家】までもが
  『信用取引』を使って『株式投資』へと参入した。
  ただそれは実施の資金以上にマネーを“大きく動かせる”ため、
  株価が上がる時にはより高く、逆に下げる局面ではより大きく株価を下げる
  要因となってしまう。


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 ◆局面が変わったのは先月2015年6月中旬だった。


 ・株価の行き過ぎを警戒した【中国政府】が「取引を一部規制」したことで
  株価が下落に転じると、その流れが一気に加速した。


 ◇吉川健治 シニアエコノミスト みずほ証券
  “パニック売り”です。『信用取引』はレバレッジ(てこ)が架かっているので(笑)
  下げる時のパワーはスゴいんです。

  学生だけじゃない、皆2億人以上の株をやっている人がいるといいますから、口座が
  要するに「かなりの人がダメージを受ける」わけです。

  国内問題としては「政治問題」「社会問題」になってくる。


 ◆慌てた【中国政府】は相次いで対策を投入。

  先月2015年6月27日 利下げ

         29日 【地方政府】が管理する『年金基金』に
           10兆円を超える株式運用を認める方針発表。

  先週2015年7月頭  政府の意向を背景に『証券会社』が2兆円を超える投資信託
            行って株を買い支えた。


 ・こうした形振り構わぬ姿勢でも株価は下げ止まらなかった・・・

  こうした【中国政府】の姿勢が更なる不安を招いているのか?

 

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┣■390兆円が消失・・・ 東証も急落


 ◆中国株急落のニュースは【東京市場】にも影響を与えた。

 ・『日経平均株価』が急落する中、証券会社のコールセンターには問い合わせ
  取引の電話が殺到。回線はパンク寸前に。


  <取引顧客との会話>
  ◇証券マン
   2万円というところが割かし堅かったんですけども、そこをちょっと突破して
   きちゃったんで、まぁそこでちょっと投げ売りが加速してきているんじゃないかな
   という感じがします。


 ・2015年7月9日午後3時 取引終了

  『日経平均株価』 19737円64銭  前日比-638円95銭


  下げ幅600円以上は今年最大。終値で2万円を割れたのは6月18日以来 3週間ぶり


 ◇個人投資家 40代前半の男性
  ちょっとビックリしてます。ハイ。
  中国のバブルがどうとか、そんな話も聞いているので、ちょっとこれから
  益々下がるんじゃないかって心配もありますよねー。


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 ◆個人消費が伸び悩む中、中国人観光客の“旺盛な消費”が
  日本経済の下支えをしてきた面もある。

 ・中国の「株安」は、この流れに水を差す可能性がある。


 ◆“中国ショック”は【シンガポール】や【インド】などアジア各国にも影響。
            -1.67%   -1.71%

  一方、【ヨーロッパ市場】では午後9時半時点では軒並み1%ほど上昇している。

 

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┗■スタジオにて


 ◇古舘伊知郎 MC
  この流れは本当に「要注意」ですよね?


 ◇中島岳志 准教授 北海道大学大学院・政治学者

 ・そうですよね。中国はやはりこのところずっと「経済が冷え込んできた」。
  しかし一方でですね、株価がそれに見合わない形で高い水準だったわけですね。
  この実体経済と株価の“ギャップ”。これが今回の株価の暴落・下落の背景に
  あるんだと思います。

 ・【中国政府】はこういった「内需の冷え込み」に対応せざるを得ない。まっ
  そういうことをいろいろと手を打ってきたわけなんですが、その内の一つが
  【AIIB】っていう問題ですね。これはあの「内需が冷え込んでいるので、外の
  需要ってぇものを中国の経済成長の中に取り込んでいこう」という、じゃあ
  どこかっていうと『アジアのインフラ整備』。そういったところに【AIIB】を
  使っていこうということだと思うんです。

 ・しかし今、アジアの周辺諸国は中国をどう見ているかというと、
  例えば【フィリピン】や【マレーシア】は『スプラトリー諸島』の問題で
  非常に中国の軍事的な拡張主義に対する懸念を持っているわけですね。
  こういうような懸念に対して今後【中国】はしっかりと対応していかなければ
  ですね、こうなかなかうまくいかないんじゃないかなと思いますね。


 ◇古舘伊知郎 MC
  そうですね。無理が祟ってくるケースもありますものね。
  一方だけを突き進めると全部良い感じ、絶対そうじゃないと思いますし
  それからまた厄介なのは【ギリシャ】の問題を抱えている中で
  ヨーロッパと中国の密接な交易の関係、中国経済が世界経済に与える影響を
  考えるとヨーロッパを含めて何やら不安になって来ちゃうというところも
  あるんで(苦)、冷静にならないといけないですねー。

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・もう十分経緯は各経済誌なども通じて知ってはいるのだが、非常に分かり
  やすい、インパクトを受ける報道だったのでメモしてみた。実名を挙げて
  申し訳ないが、証券会社の姿勢とはこういうものだと分かってやらないと
  『株式投資』というのはダメです。(苦笑)

┣・私はギャンブル『競馬』にド嵌まりして、中国の個人投資家以上に馬券や
  競走馬に投資したわけでが(レバレッジはさすがに掛けてません(苦笑))
  提供する側の態度って『競馬』も『株式市場』一緒だと思うんですよね。
  逆に結果が出る時が定まっている前者の方がまだ良心的かと思っています。
  しかし世間の視線には明らかに「格差」がありますよねー。

┣・『証券マン』と『予想家』は同等。彼らは競馬新聞の予想家と同じ類いの
  輩なんだと思えばいい。ただ小綺麗な背広姿なだけでね。

  「言い訳ばっかり上手いヤツだな」と大きな声で言っちゃって下さい。(笑)


┗・投資の巧い者はどの世界でもいます。その世界を極めるのは相当に厳しい
  鍛錬が必要だと実感してますが、中には確かに最初からセンスのいい奴も
  いるんだよなぁ。 その分どっか欠けているかと思うんだけどね。(苦笑)