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日本での殺人事件 子が親を・・・ のワケ

2015/06/10(水)<日本での殺人事件 子が親を・・・ のワケ>
ひるおび!】 http://www.tbs.co.jp/hiru-obi/

www.tbs.co.jp


*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。


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┏┓ひるトク! <日本での殺人事件 子が親を・・・ のワケ>
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┣■警視庁HPより(2014年6月)

 <殺人事件の推移(件)> <親族間における殺人事件の検挙 割合>

  2003年 1258件    42.1%
  2004年 1224件    45.5%
  2005年 1224件    44.2%
  2006年 1155件    46.9%
  2007年 1052件    48.1%
  2008年 1120件    49.8%
  2009年  971件    48.1%
  2010年  944件    52.3%
  2011年  941件    52.0%
  2012年  884件    53.5%
  2013年  858件    53.5%


 ◆殺人事件としては年々減ってはきている。
  これは刑法犯認知件数全体の減り具合と、ほぼ同じ程度の率で減っている。

 ◆親族間における殺人事件はここ10年くらいで10%近く増えてしまっている。
  今や全体の半数を超える数が親族間におけるのが実状。(驚)

 

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┣■殺人事件の被害者と加害者の関係(2013年)

  親族    459人  ※親族間で53.5%
  知人友人  206人
  職場関係   39人
  その他    60人
  面識なし   88人

 

 Q.親族間で半数を超える。しかも親子間で多いって情報もありましたよね?

 ◇八代英輝 国際弁護士
 ・そうです。やはりその殺人罪というのは激情に駆られて、感情の高ぶりで犯される
  ケースも多いので、やはり人間関係が濃密な家族間で行われることが多いんですね

 ・あと日本は歴史的にそのぉ『無理心中』が多いんですよ。
  親が自分が生きていけないと思って子供を道連れにするという、許されないこと
  なんですけれども、そうした歴史があったんですけれども、
  ここ最近は子供が親を手に掛けるケースが増えてきている。


 ◇小川泰平 犯罪ジャーナリスト 元神奈川県警刑事部刑事
 ・全体の中でも52%が親子関係なんです。
  親子関係の中でも親が容疑者というのが約40%。
  子供が容疑者で親を殺害するというのが約60%。

 ◇八代英輝 国際弁護士
 ・かつては『尊属殺人』は重罰にされて「死刑」か「無期刑」かしかなかったんです
  けれども、それが憲法違反ということで無いですけれども、あのぉそういう規定が
  設けられることから分かるように、日本というのは歴史的に“親殺し”というのは
  非常に重い罪だという風に考えられてきています。で、ここ最近なんですよね。
  その“親殺し”が比率として増えてきているのは。


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 <過去に起きた両親殺害事件>

 ◆2006年4月 千葉県 40代 息子
  1階に灯油を撒いて放火。2階に寝ていた両親を焼死させた。
  『動機』
   2005年に離婚後、
   実家に住んでいたが定職に就かず度々注意されていた。

 ◆2004年9月 埼玉県 40代 息子
  包丁で両親を刺して殺害。
  『動機』
   泥酔して自宅の土間でうずくまっていたところ、
   母親にけなされたことに腹を立てた。


 ◇小川泰平 犯罪ジャーナリスト 元神奈川県警刑事部刑事
 ・どうしても“コミュニケーション不足”というのがあるという風に思われます。
  周りにはですね、家以外ではあまり乱暴な口をきかないものの、
  家ではですね、親にはそのストレスも含めて周りの人が聞くとビックリするような
  言動を吐いたりとかいうのも実際あるようなんですね。


 ◇デーモン閣下
 ・『内弁慶』。コレ、世代的な傾向もあるんですか?
  今のところ40代とか、30いくつとか。

 ◇伊藤聡子
 ・30代後半とか40代ぐらいの人が多いようなね、気がするんですけれど
  その世代の親って本当にまあ団塊世代からちょっと上くらいの、そうすると
  本当にグワッと(上向きに)頑張ってきて「働いて必ず未来が見える」というか
  そういう感覚なわけですね、親として、お父さんお母さんは。だけれども
  実際に現実問題としてはやっぱり、社会の状況が悪くなってきて、まあ就職しても
  続かなかったりとか、辞めざるを負えないとかそういうことってあるわけですよね
  そこんところが凄くギャップというか、ギャップというのを凄く感じるような気が
  しますね。


 ◇小川泰平 犯罪ジャーナリスト 元神奈川県警刑事部刑事
 ・今回(小豆島、両親殺害事件)もそうなんですけど、ご両親は頑張っている。
  しかも社長さんをやって安定した収益を得ている。ただ息子さんは、実際にこの
  お父さんは息子さんに期待していたそうなんですね。自慢の息子でもあったそう
  なんです。その期待に応えてもらえない、中には借金の返済までですね、親が
  肩代わりしたこともあったんですね。期待に背かれたことも原因の1つかなと。

 ◇影山仁佐 名誉教授 東京工業大学
 ・(子が親を殺害するケースを分析すると・・・ )
  いくつになっても独り立ちが出来ない。両親に甘えている人が多い。
  「子は面倒を見て欲しい」。「親は一人前になって欲しい」。
  相違が生じて人間関係がこじれてしまう。


 ◇デーモン閣下
 ・親子間のコミュニケーションが難しい世代なのかなーって気がしますよね。

 ◇恵俊彰 MC
 ・大家族でなくなってきているから、少ない兄弟だったり一人っ子だったりする。
  期待がかかる。そのプレッシャーでまたズレがということが起きていったりする
  のかもしれませんけどね。八代さん、諸外国と比べてこの状況はどうなのかって
  いう、どんな感じなんでしょうかね? 外国はねぇ・・・

 ◇八代英輝 国際弁護士
 ・うーん、そうですね。やはりそのぉまず「親が子供を殺す」ケースでは
  “子供は親の所有物ではない”っていうことを教育で徹底する必要があると
  思うんです。元々その儒教の発想がベースになって日本では親はすごく大切にする
  意識が浸透しているんですけれども、こういった影山先生が指摘するような背景が
  ありますよねぇ。 ※アレ、外国の例を挙げずじまい。

 

◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

┣・特集のベースは『小豆島、両親殺害事件』ですが、事件を詳細に知っても
  仕方がないので、後半部分のデータ・傾向のみを抜粋。まあそれほど新たに
  得るものも少なかったけれど、社会の基本はやはり“親族関係”にあることを
  改めて見直したいところです。

┣・恥ずかしながら私も親族関係が良好だとは言えません。親戚トラブルから
  人間関係を毛嫌いする傾向が一層強まり、また実弟の結婚を機に新たな親戚が
  増えることから「もう会わないから(帰郷せず)」と何度も伝えています。
  母親はそれが心配なようで(世間体?)いろいろ電話してきますが、こちらも
  それなりに考えての結論ですので退く気はありません。凶悪犯罪までには
  いかなくとも、私のように親子関係をあえて疎遠にしてる人って多いような
  気がしますね、なんとなくですが・・・

┣・物質面で社会が豊かになった。物で周りに頼る必要がなくなった。嫌な者に
  気を遣いたくない・関わらないというのは自然の成り行きだと思う。そんな
  社会を容認するのか。またどこまで許し/どこからは親族関係を守らなければ
  ならないのか。その指針というものを今必要としているような気がする。

┗・憲法改正が激しく叫ばれる中、外っ面な安保改正だけでなく、こうした社会の
  民法(?)の古びた解釈をもっと変えていかなければならないのだろう。う~ん
  建前条例ではなくて、現実的未来像を見据えた法の秩序に期待したいよね。