“福知山線”脱線事故から10年
2015/04/22(水)<“福知山線”脱線事故から10年>
【news every.】 http://www.ntv.co.jp/every/index.html
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓every.キーワード <“福知山線”脱線事故から10年>
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┣■あれから10年
◆2005年4月25日 午前9時18分頃 兵庫県尼崎市
JR福知山線が脱線、マンションに激突。
死亡:乗客106人と運転士
怪我:562人
・原因「運転士のブレーキ遅れ」
当時23歳、運転経験11ヵ月程だった運転士。
直前の駅で停止線を大幅に超えるなど運転ミスが相次いだ。
車掌が無線で本部にどう報告しているのかに気を取られて遅れたとみられる。
・運転士がそこまでミスを気にした背景には
JR西日本の厳しい教育制度や安全対策の不備など「組織的な問題」があった
とも指摘されている。
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┣■JR西日本 幹部の刑事責任は?
・事故後に社長に就いた山崎正夫(子会社社長)は、無罪が確定。
・歴代の社長3人についても、井手正敬(相談役)、南谷昌二郎(会長)、垣内剛(社長)
一審と二審は無罪。最高裁での判断を残すのみとなっている。
・JR西日本の「組織的な問題」があったことは判決でも指摘されているのだが
幹部・個人に過失があったとは認められていない。
10年経った今でも遺族を悩ませている・・・
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┣■日本では、、、
◆殺人、傷害、過失致死など「刑事罰」は個人だけで、組織・企業を直接裁けない。
◆去年2014年3月に遺族は『組織罰を考える勉強会』を設立。
法律の専門家を招いて話を聞くとともに意見交換をしている。
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┣■海外での「組織罰」
◆イギリス、フランスなどでは
有罪判決を受けた法人に対して
重い罰金刑を課したり、新聞広告などで世間に公表することがある。
◆日本ではまだまだ議論が盛り上がっていないのが現状。
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┣■もし「組織罰」が導入されたら・・・
◆企業が“安全対策の強化”から、事故が減る可能性がある。
◇佐藤健宗 弁護士
再発防止のための事故調査こそが重要で、刑事責任の追及が前面に出ると
企業が事実をゆがめたり、原因究明が二の次になる恐れがある。
遺族の代理弁護人の立場でもあるが、
上記の理由から「組織罰」の導入には反対とのこと。
◆イギリスでは2008年に法律が施行され、
大事故は起きていないが、それが法律の抑止力なのかは不明。
また組織罰かどうか判断するための捜査の手間や時間が多く掛かることから
これまでに起訴されたのは19件、比較的責任の所在が分かりやすい労働災害が
主なものだった。
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┗■every.ポイント
“事故が起きない対策を”
◆先日2015年4月12日にJR山手線で鉄製の柱が倒れる事故があったばかり。
事故が起きれば人の命が失われるだけではなくて、会社の信用も失ってしまう。
「組織罰」を導入するかどうかに関わらず、組織の自己防衛という観点からも
安全対策を真剣に考えて欲しいものです。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・ドイツのLCC墜落事故も同様、いくら最新設備を備えても運転する者に
乗客の命が委ねられていることに、今現在も変わりはない。福知山線事故の
運転士の顔を見せられた時に「乗りたくない」と直感したのは私だけだった
でしょうか? 飛行機ならびに新幹線では運転士の名前だけは告げられるが
顔は一切分からない。個人情報保護なども絡み難しいとは思うが、せめて
タクシーの運転手並みの情報公開はして欲しい。結構直感って当たるんですよ。
「うわっコレは自分とは相性が悪い」と。“虫の知らせ”もあると思う。
┣・都心の電車では僅か1分の遅れでもアナウンスするまで“遅延”に過敏に
なっている。少しの遅れでもイライラする、我々乗客の態度に大きな問題が
あるのだと思う。「遅延証明」持参を義務づけている会社にも問題がある。
┣・「組織罰」と言っても幹部個人は直後に辞任したりしますからね。会社に
勤める全社員に責任を課す、給与に応じた罰金刑が妥当な線だろうか・・・ 。
全社員を対象にすると、福島原発事故での東京電力のような場合もあるし
確かに難しい問題だと思う。
┗・安全を盾にして、コスト・時間のロスを利用者に訴える勇気を出すべきか。
競争相手が不自然な価格を提示してきたら、安全面で徹底的に叩くとかして
安全最優先の、良い意味での切磋琢磨が成り立つ社会であって欲しい。