キリスト教で読み解く中国
2015/04/06(月)<キリスト教で読み解く中国>
【ワイド!スクランブル】 http://www.tv-asahi.co.jp/scramble/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓池上彰氏 生解説 <キリスト教で読み解く中国>
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中国“キリスト教政策”の実態
┣■中国でキリスト教徒急増 政府が警戒する背景
・AIIB【アジアインフラ投資銀行】
これまでに53の国と地域が参加表明。世界へ向けて影響力を示す。
・【中国検察当局】周栄康氏への調査を終え、収賄・職権乱用・国家機密漏洩で起訴
習近平指導部:国民の求心力を得ることや、権力基盤を強化することが狙いか。
国内外へ向けて動きが活発化している中国でアキレス腱となりかねない問題が
【キリスト教】中国国内のキリスト教信者数 約7000万人
2030年には2億人を超すとの予測も。
・興梠一郎 神田外語大学教授
キリスト教がコントロールできる範囲内でキリスト教が存在するのが
(中国政府にとって)一番いい状態。自分の手のひらから飛び出て
コントロールできなくなるようなキリスト教は困る。
・中国のキリスト教は政府公認の団体のみ活動が許可される。
非公認団体では信者は摘発され、教会は違法建築を理由に破壊されたことも。
┣■なぜキリスト教を警戒するのか
・興梠一郎 神田外語大学教授
宗教というものが勢力をどんどん持っていって政治的な勢力になっていくのを
一番怖がっている。そちらの方を崇拝して政治権力である中国共産党の権威を
信じなくなることを一番怖がっている。
【バチカン市国】が中国へ歩み寄っている・・・ 習近平国家主席へ書簡を送った。
・キリスト教の司教
通常 → ローマ法王が任命
中国 → 共産党が選任 ※建国以来64年、国交断絶状態が続いている。
┣■世界で最も影響力のある人物(2014年 米・フォーブス誌)
1位 プーチン ロシア大統領
2位 オバマ アメリカ大統領
3位 習近平 中国国家主席
4位 フランシスコ ローマ法王
5位 メルケル ドイツ首相
┣■中国における宗教の考え方
『共産党員不信教承諾書』
党員はマルクス主義・無神論を堅持し、宗教においては党中央との一致を保つこと
いかなる宗教信仰も持つことはできない。
【カール・マルクス】ドイツ経済学者
宗教は大衆の“アヘン”である。
人々は現世において資本主義による厳しい立場に置かれているのに
宗教を信じると来世に望みを託すから現世の様々な問題が分からなくなる。
『中華人民共和国憲法 第36条』
いかなる国家機関も国民に宗教の信仰または不信仰を強制してはならない。
要は中国共産党は宗教を管理しようとしている。
┣■中国の教会
『公認教会』中国政府が認可。聖職者の任命は共産党。共産党に忠誠を誓った人。
『地下教会』中国政府非公認。共産党管理と関係なく信仰。どんどん増えている。
┣■中国・キリスト教信者の数(米調査会社「ピュー研究所」報告)
・1949年 約 100万人
2010年 約7000万人
2030年 2億4700万人に拡大
※世界最大の信者数に。
2015年現在、米国キリスト信者数と同数だが
イスラム教へ改宗する者も多くいずれ中国に抜かれるだろう。
・格差社会。生活は豊かになっても心が満たされない、心の支え。
欧米文化の流入、憧れ。教会が貧しい人助けている、医療福祉・社会的インフラ。
┣■世界のキリスト教、イスラム教の今後40年増加予想
(米調査会社「ピュー研究所」報告)
・キリスト教 2010年 21億7000万人 2050年 29億2000万人
イスラム教 “ 16億人 “ 27億6000万人
・増田ユリヤ ジャーナリスト(27年余り高校で歴史を教えた。国際ジャーナリスト)
ヨーロッパではイスラム教徒の移民が増えている。
キリスト教徒の信者の数をなかなか確保できていない。
またヨーロッパでは“キリスト教離れ”が進んでいる。
ドイツ、イギリス、オランダの教会では何百という数が閉鎖に追い込まれている。
現代は宗教を必要としない生活になってきた。
教会税(給与天引き)を止める者が増えた。
オランダの教会では本屋やパブに場所貸しして収入を確保している所もある。
ヨーロッパにおいては衰退傾向にある中、中国へ目が向けられている。
【ベネディクト】前ローマ法王が中国へ送った書簡の中で
最初の1000年紀はヨーロッパで布教、次の2000年紀は南北アメリカ、アフリカで。
3000年紀は広大なアジア地域で布教活動をしたいと綴った(らしい)。
┣■中国政府が警戒する“地下教会”の実態
・地下教会の牧師
『地下教会』には純粋な信仰心がある。
『公認教会』は政府や国家宗教局などが宗教活動に干渉してくる。
・地下教会の信者
貧困、格差社会(金銭/教育等)の現実。増え続けている。
中国政府はこの現状にどう向き合っていくのだろうか?
┣■日本では・・・
・江戸時代『キリシタン禁制』で弾圧 → 『島原の乱』1637~1638
「神の前では全て平等」。士農工商を否定する存在は困る。
┣■旧ソ連では・・・
キリスト教“弾圧” スターリンの時に4万2千人の信者が処刑された。
→ 地下で活動
5000万人超が信仰し続けていた(1930年代調査)
┗■中国共産党としては・・・
・バチカン市国との国交がないと国際社会に完全に復帰したとは言いにくい。
台湾と国交を結んでいるバチカン市国。中国としては面白くない。
バチカン市国との関係を改善することにより、中国の代表は台湾ではなく
我々中華人民共和国だとアピールしたい政治的な思惑がある。
・外交により“モノ/人/金”が増えると必ず教会も増える。(宗派ごとに)
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┣・『地下教会』の映像として2008年のモノが放映されていた。当時見た記憶が
ある。今回の内容は当時から大した進展がなかったけれど、キリスト教とも
言えど生活が豊かになると“無神論”的な感覚が芽生えるんだなぁと思った。
┣・自分は最近になって実家の宗派を認識した程度で、仏教徒というよりも神社
の方が好み・性に合っていることを自覚したわけだが、それでもまだ寄付行為
には強い抵抗がある。会社組織でもそうだが働いていない不貞な輩っている
んだもの。(日枝神社の巫女さん××事件など)そんな奴に施しなどしたく
ない。心優しい者ほど何人に対しても、それこそ神のように平等に扱う・施すが
リーダー格にはそんな輩らを甘やかさず、厳しく接してもらいたいと考えるのは
間違っているでしょうか ??