大規模金融緩和から2年 日本経済の実態は?
2015/04/03(金)<大規模金融緩和から2年 日本経済の実態は?>
【NHKニュースウオッチ9】 http://www9.nhk.or.jp/nw9/
*敬称略しています。 また長文ゆえ誤字脱字が多いです。ご了承ください。
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┏┓特集 <大規模金融緩和から2年 日本経済の実態は?>
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┣■金融市場
【日経平均株価】この2年間で60%近く上昇。
【為替】 約30%円安に。
・【日銀】が行った大規模金融緩和。銀行から国債を買い入れ、
市場(企業/家計)へ大量のお金がばらまかれるように仕向ける。
-> 経済活動が活発になり、企業業績が改善↑、給料も↑して
デフレ経済から脱却する狙い。
・この日だけで【日銀】は1.3兆円の国債を買い入れた。
中堅の地方銀行が一行で保有している国債の額に匹敵する。*大規模*
┣■市場はどうなっている?
・高級レストラン
予約待ちする盛況ぶり。“接待”でいい店を選ぶ雰囲気になっている。
・紳士服など
少し高くてもいい品質の物を選ぶ傾向が強まっている。
売れ筋は3万円台だが、7万円以上の品の売り上げが2桁の伸びに。
景気の回復とともに消費マインドも変化している。
┣■地方では・・・
・金融緩和の恩恵が受けにくい状況。
・スーパーは仕入れ値の上昇で一部の商品が値上げに。
(『カレーのルー』など。)
・消費は回復していないため、売り上げは前年を下回る。
┣■金融緩和の“リスク”を気にし始めているところも・・・
【アステラス製薬】企業年金基金
・年金基金に約7000人加入。
・リスクが低く、安定した利回りが確保できる
日本国債を30%組み入れて運用してきた。 10年物国債の利回り
・しかし金融緩和で国債の利回りが低下(2013年4月0.55%->2015年1月0.195%)
このままでは目標の利回りが確保できない事態に。
日本国債の保有をほぼ0%までに減らし、外国債券などを増やした。
・今は株高もあって高い利回りが続くが、好調な相場がいつまで続くか気掛かり。
下落のリスクに備えて、担当の保険会社と打ち合わせを重ねている。
┣■日銀の目標“2%の物価上昇”
・この2年間続けてきたが、実現は厳しいのが現状。
賛成派
・嶋中雄二 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 景気循環研究所長
景気が好転していく好循環が起きていくと思う。
その途上に現在あり、途中で止めてしまったら元の木阿弥で
恐らく急速な円高が起ってしまう。金利が急上昇したり、株価が急落
失うものの方がはるかに大きい。
反対派
・河野龍太郎 BNPパリバ証券 チーフエコノミスト
日本の経済成長の実力がほぼゼロの状況の下、積極的な金融緩和で株ばかり
上がると、これは“バブル”だと言わざるを得ない。日本にとっては
ここでバブルが起ってしまうと、バブル後の調整に耐える体力はあまり
残ってはいない。それが心配。
┣■世界に広がる金融緩和
・今年2015年に入っただけで、20の国や地域が金融緩和を行った。
世界中には大量のマネーが注ぎ込まれている。
利益を得ているのは金融業界。業界担当者は“歓迎”の声。
・ウィルミントン・トラスト 国際ファンドマネージャー
日本に続いてユーロ圏も金融緩和に踏み切り、株価が上がった。
今後も大きく上がるだろう。
『リーマンショック』
だぶついたマネーによって住宅価格が上昇。その後の価格急落が引き金に。
・影圭太 経済部日銀担当
景気の下支えのために各国が競い合うように導入した“金融緩和”。
肝心なのは緩和の効果が出ている間に“構造改革を進めて経済の体温を上げる”
バブルを生まずに、いかに経済再生を果たしていくのか。
中央銀行、政府は過去に経験のない道を手探りで進んでいる。
◇感想‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
┗・第二次安倍政権の誕生時に株を保有していた者とそうでない者とで単純に
6割ほどの“金融資産”格差が生まれたことになる。資産家にお金を
使って貰おうと様々な減税対策も打ち出された。孫の教育資金非課税等も
教育格差だと言える。“公平公正な社会”を教育されてきた者の中には
この流れについて行けない者も現れることだろう。そう、まるであの時の
バブル当時を再現しようとしているではないか。日本人は“おもてなし”
の心ばかりではない。理不尽なものに対して強烈に抵抗する民族なのだと
過去の歴史を振り返り、気をつけたいものだ。